佐々木、イン、マイマインのレビュー・感想・評価
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佐々木の余韻に浸る鑑賞後。
とても面白かった。
結構、主人公の今と高校時代を行ったり来たりするので、あれ?今これはいつの話?ってなる場面もあったけど気になるほどではなく。
佐々木みたいな同級生、いなかったけど何故かいた気がしてしまう。
そういう気にさせる、佐々木の存在感。
佐々木のムードメーカー感が複雑な家庭環境の反動もあるのかな?とか考えると物凄く人間味あるキャラクターだよなと思ったり……
不器用だけどどこまでも真っ直ぐな感じが好きにならざるを得なかった。
ラストシーンは現実じゃなくて、主人公たちの願望を表してるのかなって解釈した。
見て損しない映画。
無名役者?
綺麗に丁度星3映画
自分は悠二なんだな。
親友との距離感という不気味。
どこでだって佐々木コールを!!
佐々木っ!佐々木っ!
劇場を出てからも頭の中で佐々木コールがリフレインしている。暑苦しくて無鉄砲。誰よりも自由で誰よりも孤独な男。
佐々木と佐々木コールを叫んだ仲間達との青春を確かに体現した。
20代後半。東京で売れない役者をしながらくすぶる日々を送る悠二。別れたはずの恋人とは未だ同棲中。
仕事先で偶然高校時代の友人と再会したことかをきっかけに当時の思い出がフラッシュバックする。仲の良かった4人組。その中心にはいつも佐々木がいた。
山梨。田舎の真っ直ぐに伸びた道路を学生服の佐々木が雄叫びを上げながら全力で駆け抜ける。自転車の仲間達をおいてけぼりに。
何かを払拭するかのように。
いつも明るくバカなことばかり。なのにどうしてこんなにも寂しそうなんだろう。その裏には恵まれない家庭環境があった。抱え込んだ孤独を埋めるかのように今日も佐々木が全裸で躍り狂っている。
「人は誰かといたって孤独を感じる」
この言葉が忘れられない。まさに佐々木がそうだった。そして悠二も。この世界に生きるきっと誰しも。
悠二が立つ舞台と回想シーンが絶妙にリンクしていくのもお見事でした。
本当に藤原季節が素敵です。泣きの演技が上手すぎる。そして細川岳が佐々木その人で、もう、完璧なキャスティングだった!
踏み出したり、立ち止まったり、大切な人と別れたり、失ったり。
会えない時間にもそれぞれの人生が間違いなく進んでいる。
それでも佐々木はいつまでも佐々木で、悠二はこれからも悠二だ。
辛い時も孤独な時も。どこでだって佐々木コールを!!
痛快なラストシーンに胸が踊った!
自然でいい
過ぎゆく時間の中に光る一抹の喜劇と悲劇
この気持ちをどう表現したら良いのだろう。映画の中の物語だというのに、自分事のように思えてしまう。勿論、佐々木に会ったことはないが、確かにウチの学校にも佐々木のような奴がいた、佐々木たちとこんな風に騒いだという世界観や空気感は他人事とは思えない雰囲気を醸し出し、観客の心にじわじわと染み込んでいく。
ただ悪戯に時間を持て余していたあの頃を振り返る本作は、楽しかった青春時代の1ページを綴る訳でも、その時代を懐かしむ訳でもない。ただ、今も昔も同じように時間は流れ、その中で人は、何かに気付き成長していくその様を描く。足の踏み場のないほど物が散乱した佐々木の家での無意味な会話の数々にどれほど深い意味があったのかと時間が経ってから理解していく主人公の姿に観客も共感するかもしれないし、もしかしたら、主人公が見つけられなかった別の感情に辿り着くかもしれない。
語弊を恐れずに言えば、本作は観る者の人生経験によって大きく受け止め方が変わる作品である。だからと言って、嫌厭しないでほしい。なぜなら、本作には悪戯に過ぎていく時間の中に光る一抹の喜劇や悲劇が見事に描かれているからだ。映画のような劇的な人生などあり得ないが、一見退屈に思える人生の中にも喜劇や悲劇は普遍的に潜んでいる。そのことが最も象徴的に描かれたのがカラオケボックスから出てくる夜明けのシーンの美しさにあったと私は思う。そして、それを布石として迎えるラストシーンの見事さは何たるや。
監督の内山拓也は本作が長編デビューらしいが、本作を観るにこれからの活躍が楽しみで仕方がない。藤原季節、細川岳、萩原みのり、そして河合憂実といった若手俳優たちの演技の素晴らしさを含めて、今観るべき一本である。
喫煙シーンは要らない
基本的に大好物なので良い点を付けたいけど、ダメです。
長澤まさみの毒親や、ヤンキーの松岡茉優が吸うのは意味があるかも知れません。
キム・ベイシンガーのあの映画では、初めの1分で犯人が判るので、タバコが必要です。
この作品ではそんな必然性は有りません。魅力的登場人物が喫煙しないと、間が持たないつまらない人物に見えてしまいます。
タバコの長さが時間を示すわけでもなく、マッチの火が点かないことが心象を表すわけでもなく。百円ライターの音が間抜けに響きます。
喫煙でシーンを作っている箇所がいくつかありますが、それがないと場が作れないのであれば、演出力が足りないのだと思います。多分、次の作品でも喫煙シーンが沢山出てくるのでしょう。
映画館のせいかも知れませんが、音響が大変良かったです。
前へ進む力
新しい世代による、青春映画の名作・傑作だと思う。
自分の常識や理解の範疇から外れた、そこまでやるの?って思えるエネルギッシュな人物って、10代~20代前半、学校のクラスやサークルに1人はいた。
青春の象徴と言えるようなその人物との時間は、楽しい思い出が光のようになると同時に、今そこにある現実を陰として沈めてしまうことがある。
充実した生活を送ろうが(ましてや成功とは言い難い状況にあればなおさら)、何かしら満たされないものや、もっとうまくできたのではないかという後悔はつきまとう。
誰かと共にいても孤独を感じ、成し遂げられない事実にあがき苦しむ。
それでもみな、生き抜く覚悟を抱き歩いていくわけだが、そんな今の自分たちに向けて、この作品の「佐々木コール」が響き渡る気がした。
思い出にすがらず、鼓舞し、前へ進もうと。
佐々木! 佐々木! 佐々木! 佐々木! オッ! オッ! オッ! オッ!
昔は、一クラスとか一学年とかまでは言わないまでも、学校に一人くらいはこういう破天荒がいた。恥とか外聞とか体裁とか、そういう他人の評価を屁とも思わない奴。いや、違うな。そういう感覚がない奴と言った方がいいか。周りの同級生はもてはやして茶化して騒ぐ。楽しいのよ、そういうの。自分にはできない"馬鹿"を喜んでやってくれるんだから。
で、そいつ、佐々木は、格言ぽいことをさらりと言う。「できるからやるんじゃないだろ。できないからやるんだろ」とか。そういう一本筋を通しているとこが、信頼につながるんだよなあ。すぐ裸になるような奴なのに。
でも、人生を共にするほどの友達ではなかった。いつの間にか疎遠になった。そしてある時、そいつの消息を聞き、懐かしい楽しかった思い出が、なんだかしょっぱい思い出となって甦る。なんてことない話かも知れない。だけど、そのしょっぱい感情を、この映画は見事に伝えてくる。まるで僕にも佐々木という同級生がいたかのような錯覚とともに。
あ。ふと思い出した。僕にも新ちゃんっていう同級生がいた。事故で亡くなった。これが自死の場合だと感覚が違う。僕になにかできなかったか、と大なり小なりの負い目を感じてしまうところだが、事故の場合はこちらの努力外の悲劇だ。だから、受け入れがたいことだとは言え、素直にそのことを悲しめる。そして、在りし日の彼の姿を思い浮かべる。映画の後だから、振り向いた彼も佐々木と同じことを言うのよ、「今日はどんな世界だった?」と。すると思うんだよね、今自分は彼が生きたかった未来を、これからも生きていくんだな、って。
佐々木をハグしてあげたい
公開からしばらく経ってるのに、平日の昼間で満席。男の人多し。俳優の人からも絶賛されてる作品。
佐々木って人前にいる時は、あんなにはしゃいで、いつも元気で、ムードメーカーで…
でも、夜中にお父さん帰ってきても、起こしてよって言ったり、本当はお父さんのこと大好きで、人1番寂しがりだったんじゃないのかなって思う。時たましか帰ってこないお父さん。いつ戻って来なくなって、突然消えちゃうんじゃないかって不安だったんだろう。
悠二もおばあちゃんに育てられてて、家庭環境複雑なのは同じで、佐々木と繋がるものがあったのかな。佐々木にお前は大丈夫だ、やりたいことをやれ!って言われて、なんか根拠のない説得力あったな。
生と死。そこにはなんの偽りもない。まっすぐ現実を突き詰めてくる。それを目の当たりにすると、こっちも素直になることしかできない。
木村の赤ちゃんを抱っこして、泣かれてしまった悠二は泣きながら抱っこを続ける。このままじゃダメだ、ちゃんと自分の気持ちを伝えないとって思ったんだね。本当に好きだったから。
佐々木も素直でかわいい人。でも、なにか大事なもの抜けちゃってる気がする。不器用なんだね、きっと。
萩原みのりちゃん、かわいい。これからご活躍しそうな女優さんですね。
「外にでたら、自分で輝かなくてはなりません」 輝くとは”羽ばたくこと”佐々木君は気づいていた筈だ。
サイコー!
なんか気になる、佐々木というキャラクター。
映画らしい映画、実話なのかな?
選択と別れ
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