「ラストの〝あれ〟も想像力を大いに掻き立てられます」佐々木、イン、マイマイン グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
ラストの〝あれ〟も想像力を大いに掻き立てられます
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もの凄く心を動かされて
伝えたくなることがたくさんあるはずなのに
自分の語彙ではうまく表現できず
もどかしくてたまらない。
今年の2月に衝撃を受けた『37セカンズ』の時と同じ感覚で満たされてます。
悠ニも佐々木も訳ありの家庭であることは分かるが、敢えて説明的な描写はしない。今の日本の社会では既に〝普通の家庭〟の一形態である、として監督は捉えているのだと思う。
だから、誰にでも起こり得る養育者(両親とは限らない)との葛藤やそこで生じる鬱屈を解放させる手段として学校や友人関係の前で見せる振る舞いが、決して〝特殊な事情を抱える特定の人の奇異な振る舞い〟ではないことが痛いほど伝わってくる。
おそらく、はき出すことで楽になりたいと思い、後悔の気持ちを分かち合おうとした悠二に対して、機先を制するように多田が言った言葉……「誰も何も悪くない」
多田は居酒屋でも悠ニに言ってました。
「久し振りに会ったオレにそう思われるのって、そもそもどうなの?」(正確ではないけどこんな感じでした)
同期にひとり、漏れなく多田がいて欲しい。
そう思わせるいいキャラの男です。
他にも思い出すとジワッとくるシーンやセリフがたくさんありますが、私のお気に入りは、
「やっぱりナンパになるのかな」
「ナンパ…ですよね」
主要な男4人は勿論、女性3人も皆んなそれぞれの魅力が存分に発揮されていて、ストーリー的に停滞しかけそうなところでも、スクリーンへの集中力はいささかも減じません。
たぶん、思い出すたびに追記が増えていくと思いますが、今日のところは取り敢えず。
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