薬の神じゃない!のレビュー・感想・評価
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中国映画でこんなに見事なエンターテインメント映画を観たことがなかった
中国はアート系の映画に何人か逸材の映画作家がいて、そうしたアート系映画の水準は間違いなく高いのだけれど、これまでエンターテインメント作品で面白いと思った映画はなかった。この映画は私が初めて観た水準の高い中国のエンターテインメント作品だと思う。内容から言って、張芸謀作品かなかなか公開されなかった頃のような一昔前だったら、公開されなかった作品なのではないかな? 時代をわざと古くしたことでその検閲を回避できたのかもしれない。実話に基づいているので、その実話に対する人民の支持もあったのかもしれない。この映画本当によくできている。キャラの立たせ方、物語の展開、泣かせどころがちゃんと決まっている。当初は妻との離婚調停や介護でやさぐれていた主人公が、だんだん凛々しくなっていく変化は、役者さんの力量だろう。韓国映画のソン・ガンホ的な主人公の変化なんだよな。観る前は当初はもっと「犯罪」の映画だと思っていたのだけれど、いや、まったく正反対の「正義」の映画だった。法の形式的な遵守ではなく、自分の信念を貫いて、利他的に行動する話に、スカッとしたものを感じた。ハリウッドでもリメイクしないかなとも思ったけれど、実は「ダラス・バイヤース・クラブ」って映画があったね。でも「ダラス・ハイヤーズ・クラブ」より面白かった。
最高に映画らしい映画
最高に映画らしい映画。今年ベスト級!
こういう映画が観たいんだよ。
わざわざ平塚まで遠征した甲斐があった。
中国版の凸凹「ダラス・バイヤーズ・クラブ」って感じなんだけど、笑いあり涙ありの王道エンターテイメント。
そこから更に、社会的な正義とはなにか、医療とはどうあるべきなのか、など考えさせるし、後味も悪くない。
「男たちの挽歌」オマージュもあったりでもう最高。
こういう映画がもっと広く公開されて観られるようになると良いな…
(゚ω゚)ガス抜き的映画
んーーーん。面白かったんだが、、、、。
白血病の患者さんのためにインドからジェネリック医薬品を密輸、患者さんを助ける話。主人公は最初金儲けのためにやるが患者さんと従業員との触れ合いの中に仕事の意義を見つけていくお話。良い話なんだが、、、、。どうも中国共産党の政治的な色合いがぷんぷんする。
結局スイスの製薬会社と人民のことを軽んずる警察が悪!!なんか中国人民のガス抜き的な映画になっているような気がしてならない。
なんとなくであるが評価高すぎ。なんか気になる。4点越えはよっぽどじゃないと出ないんだが?まさか、、、、、、、、。
エンディングの曲は暗すぎる。映画と会っていないような気がする。
あと予告見るとほぼ内容がわかってしまうのは残念。
俳優さんがいい演技しているのに残念です。
秀作。単なる美談でないのが良い。主人公も上海の下町のちんけな薬屋から”药神“になるまでを丹念に描いている。しかし、中国映画に描かれる中国の姿にはいつも驚かされる。「人民日報」とのこの違いは何?
①実際は中国の医薬改革がこの話のお陰だけで進んだわけではないだろうし、脚色も結構入っているんだろうけれど、話の進め方を脚本も演出も良く解っている。②中国人が家族を大事にする人たちだということが良くわかる。③決してハッピー一方の話ではない。観客は主要人物二人の死に向かい合うことになる。前半でチョウがショウイーの奥さんに感謝されるところは感動的だが、後半は残念ながら悲劇へと転ずる。③クライマックス、安価なジェネリック薬のことをネットを通じて全国の白血病患者に知らせ、続々と反響が集まってくるくだりは、ネット社会中国を上手く背景にして感動的なシーンとなっている。④主役のチョンを演じるシュー・ジェンが良い味を出している。リウ牧師役の俳優さんが⚪⚪⚪⚪にそっくりなのはご愛敬。⑤ぺてん師チョウの言う「世の中に病はひとつしかない、それは“穷苦(貧しさ)だ”という台詞は重い。そのチョウも最後はチョンを警察に売らなかったことで良心の欠片は残っていることがわかる。⑥(この映画に)泣かされました。
これも一つの体制翼賛映画。でも、面白いですよ。
中国においては検閲制度があるため、政府を批判する作品は制作できても公開できないそうです。
この作品は、
未承認薬の密輸入した犯罪者が主人公
医療保険制度が未整備という中国社会の暗黒面を描いている
という点で、公開が難しかったと思われます。
検閲による公開不許可を回避するため、
物語の設定年代を少し前に置き直し、
その後の医療保険制度の整備
外国の薬への高額な関税廃止
主人公の〇〇の短縮
を行った現政治体制を翼賛したこともあるんでしょうね。
事実をベースにしていますが、主人公の属性変更(患者→精力剤のお店の経営者)など、より面白みのある話に変更したそうです。
話自体はとても面白くて、
お金目当てにジェネリック薬をインドから密輸入した主人公が、患者をとりまく悲惨な状況を見て、また、一時は一緒に事業に取り組んだ仲間の行く末に影響をうけて、良い人になろうとします。
その結果、△△△△受けるわけですが、恩を受けた患者たちが□□□するんです。
はっきり言ってしまえば、「ベタ」な作品です。物語の作り方としてはよくある話です。
それでも、泣きと笑いをうまく混ぜてテンポよく進む話はとても魅力的に感じました。
最近見た「フライトキャプテン」という映画が中国のカッコよさ前面にだした体制翼賛映画とすれば、これもある意味体制翼賛映画といえるでしょうね。
(どちらの作品も500億円近く稼いだそうですごいですね。
ちなみに、時代を2014→2002年に変更したのは習近平主席の就任前の話にしたかったのかな)
良かった!
インド風な音楽でオープニング。
こりゃインド風味な映画なのかと思ったが、そんなことは無く、渡辺徹さん似の誠実な男の真面目な話です。
実話だそうですが、堅苦しさはなく、ナンセンスな笑いを無理に詰め込んでも無く、喜怒哀楽を揺さぶりながらジワジワとテーマが推し迫ってくる感じ。
どこの国も世の不条理に立ち向かうのは市井の人々なのですよね。
結末のもう一歩先も見たかったです。
超面白いエンターテイメント映画
中国映画でこんな犯罪ものでエロい場面もありの面白いエンターテイメント映画が作られるとは。チャン・イーモウの頃から隔世の感があります。
前半と後半でだいぶカラーが違いますが、個人的にはイケイケでテンポよく進む前半が好きでした。
特に、ダンサーの彼女が客として自分のお店に行ったときに、主人公が断固として踊らせないシーンにはグッときてしまいました。
最近の中国映画は、『鵞鳥湖の夜』のような芸術性の高いものからこういうエンターテイメント映画までどんどん作られて本当に面白いです。
これは観て良かった!!
今年観た映画のなかでも満足度はかなり上位になる作品!
前情報は遮断しての観賞を推奨です!
中国の実話ベースの作品。
町の潰れそうな薬局の主人が事情によりインドから安価な白血病の薬を密輸して販売するストーリー。
1人で始めた密輸が組織化して行くんだけど集まった人達のキャラがみんな良い。あんな職業の方も仲間に加わるとは考えてもみなかった(笑)
シリアスなストーリーだと思ってたけど笑いもありテンポが良いので飽きることは全く無し。
中国の白血病に悩む人達を救った物語に感動。
観賞客は三人(笑)
思う存分泣けました( ´∀`)
いいんだが
いい話です感動するし。途中まで国家が決めた法を犯す人たちの話をよく共産党が許したなと、中国も変わったのねーなんて思ってみてたら、最後は結局、資本主義にまみれた外国の製薬会社が悪銭を稼いでいたのである!我らが共産党は善意の密輸業者に温情判決を与えたのである!って感じになってちょっと冷めちゃいました。他の国の映画ならそんなに気にならないだろうけど、どうしても中国となると、うがって見ちゃうのよねー。
マスクで顔が見えないだろ!
世間が鬼滅の刃とかいうアニメ映画で盛り上がっていますね。映画業界が盛り上がるのは大いに結構ですけど、あまりにも上映し過ぎじゃ...?興味無い人にとっては、他の作品の上映が減って痛手なんですけど...。多分、私の予測ですけど少なくとも2ヶ月は映画ランキング1位でしょうね。新解釈三国志公開で2位になるかな?
そんなことは置いといて、今日は私の見たい映画が一気に三本も公開です。ミッドナイトスワンもありますし、久しぶりの公開日鑑賞。金曜日に映画を見るのは幸せですな〜。これからもそうしよっと
中国の映画は1度も見た事ない。
けれど、予告がすっごく面白そうなので鑑賞。
期待値は100点満点中85点くらい。高めです
言葉が出ないくらい最高でした...
コンフィデンスマンJPぶりの★5.0。笑いあり涙あり興奮する場面ありの映画らしい映画。こりゃ、中国で大ヒットするわけだ。
主人公のチョン・ヨンは上海の小さな薬屋を細々と経営し、家賃は払えない、妻に見捨てられる、親父は病気と人生の底辺をさまよっていた。
この映画の面白いところを4つにまとめてお話します。
1つ目は前半と後半の違い。
前半はまるでコントかのような会話で何度も笑わされたり、イライラする者に対して蹴りを入れるようなスカッとする展開にテンション爆上がり。
だが後半になるにつれてシリアスになってきて、考えさせられたり思わず涙が流れてしまうシーンがメインになり、とても深い映画と化する。
この前半と後半のギャップが最高で、身終わった後は不思議な気持ちになる。
2つ目はテンポの良さ。
コントのようなと言ったように、話は1度も躓くことなく軽やかに進んでいき、観客を飽きさせない。
早すぎるわけでもなく、遅すぎるわけでもない。絶妙なバランスなんですよ
3つ目は感情の変化と音楽。
最初は提案を断った主人公が提案に乗るまでの感情の変化と、それに合わせた音楽が素晴らしくいい。
それもあって、主人公も含めてその他の仲間たちに対しても感情移入が自然とできる。
4つ目は細かい演出。
前半で数々の小ネタがあり登場した時には笑えるのだが、後半になると伏線となり回収される。
特にみかんはグッときた。出来なかったことを果たしてあげるようで。
法律じゃ守れないもの。
薬で治らない病気。
それは「貧乏」だ。
人は必ずその病気に直面し、お金があってもそれに感染しないように努力を続ける。
神も警察もその病気を食い止めることは出来ない。
ふとしたことで瞬く間に感染は広がり、死者も多数出るのだ。
警察は人殺しを逮捕する。しかし、圧で殺した警察は逮捕されない。
望み、チョコレートドーナツと、社会風刺的映画を続けてみているが、ダントツで胸に響いた。なんだか、芥川龍之介の藪の中に出てくる盗人を思い出させる話だった。
鬼滅の刃もいいけど、この映画の上映数も増やしてよ!かなりオススメですぞ
【”正規薬品と非正規薬品(不認可ジェネリック薬品)と何が違うのか!” 怠惰な男が、あるきっかけで難病に苦しむ人々のために真人間になって行く姿を描いた作品。前半はコミカルだが、後半は心に沁みます・・。】
ー冒頭、中国映画らしからぬインド映画の風合が色濃く漂う作品であるなあ、と思っていたら、矢張りインドがしっかりとストーリーに絡んでいた・・。-
◆強壮剤を売るチョンは、妻からは離縁状を申し渡され、離婚調停中。愛する息子は懐いているが、万事が上手く行かない。だが、ある日、白血病に苦しむ謎の男リュに誘われ、インド製の白血病に効く薬を密輸するところから、彼の運命は大きく変化していく・・。
■感想
・チョンの最初は”息子を手元に置きたい、病気の父を何とかしたい”という思いから、金もうけのため、インドに渡り白血病のジェネリック薬品を密輸入する辺りまではコメディ要素が強く、ストーリー展開もやや粗い。
・白血病の娘を持つスーフェイ(夜は健気に怪しげな上海のダンスバーで踊り子をしている)の白血病患者のネットワークを駆使し、一儲けした後、チョンは当時は非合法だった薬品密輸から手を引き、リュ、スーフェイ、”黄髪”(彼の存在が良い)、神父たちとのチームが解散してしまう辺りから物語は面白くなる。
・大金を得たチョンは縫製工場を経営するようになるが・・・。リュの妻からある事実を告げられ・・。
ーチョンの悩みながらも、ある決断をする辺りから顔つきが”漢”になる。離れて言った仲間も徐々に戻り・・。特に”黄髪”や、別れた妻の弟の刑事との関係性が良い。-
・最後に流れるテロップを観れば、この映画がある意味、中国の”今ではちゃんとやっていますよ・・”と言うメッセージ(人によっては、プロパガンダとまで言うかもしれない)が気になった事は事実である。
が、逆に考えれば、"かつてはこの様な国だったのだ"と私達は知ったのであるし、ジェネリック薬品と、正規薬品との値段の違いと、"その背後にある事"は日本でも厳然として、存在する。
テーマ性としても非常に面白いので、私はこの作品を”是”とする。
<惰性で生きてきた男チョンが、あるきっかけで多くの白血病患者を”命懸けで救った行為”は崇高であると思うし、彼が護送車で送られるシーンの道の両側に立つ多くの白血病の患者たちが、マスクを外し、感謝の意を示すシーン(その中には、亡きリュ、”黄髪”も穏やかに笑っている姿も・・)には、グッと来てしまった作品。>
お薦めです!
うだつの上がらない男がひょんな事から薬の密輸を始めるのですが…
実話を元にした映画だそうだけど、こんなん泣いてしまいますやん!
最初はただ単に面白い映画だったのに、後半は色々考えさせる良い映画でした。
上映館は少ないみたいだけど、是非ご覧ください。
中国の社会風刺映画
なるほど、これは確かに面白かった。おそらく中国ではかなり大ウケした映画だと思われる。
前半は単なる密輸をテーマとしたコミカルな映画と思いきや、後半は当時の中国の社会問題の本質をシリアスに描いたそのギャップが良かった。
ただ邦題はちょっとセンス無いですかね。
主役の徐崢は汪涵に似ているなぁと思ってました。
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