チィファの手紙のレビュー・感想・評価
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何?中国?岩井俊二監督作品という事で,漠然と鑑賞…。
何も知らずに観た事自体が,非常に善かった。 そんなに,岩井俊二監督作品を観まくっている訳じゃ決して無いのに、非常に観た事がある⁈まさに岩井俊二監督作品じゃんかい❗️と,ハナっから想わせる場面の数々のオンパレードだったので、観終わってから色々と調べていく内に,自分の無能さを思い知らされた!&私自身は,お前は何様だよ!という位,上から目線で勝手な事を云っちゃってる事が稀にあるので,ご了承下さい。 後から後から,ジワジワと役者が日本人じゃ無いから⁈余計にこの作品の善さを感じ取れた気がしてならなかったのは正直な処…。
姉ちゃん役が美人
基本日本のラストレターと同じストーリー。 広瀬すずがやった姉ちゃん役のダン・アンシーが美人だった。 ティファ含め基本的には配役も良かったが、福山雅治役がイマイチ!もう少しイケメン俳優を使って欲しかった。
離れるほどに輝きを増す
ラストシーン、カメラがゆっくりとズームアウトする。このまま映画が終わらないでほしいと願う私の希望も虚しく、スクリーンは暗転し、エンドクレジットが流れる。次の瞬間、涙が止めどもなく溢れ出した。やがて劇場内に照明が灯る。夢のような映画の時間がいつしか終わってしまうように、無限に思えた青春時代もいつの間にか終わりを告げる。 中学時代の学生たちの未来には無限の可能性が広がっていた。夢や目標がなくても、何者にもなれる可能性を秘めていた。それから30年が経ち、思い描いた未来を手に入れられただろうか?あの時の輝きや希望は残っているのだろうか?この作品には根っからの悪人は出てこない。けれども、追い求めていたものと違う人生を歩んでいる時に、人はどう折り合いを見出していくのか?誰もが持つその人生の不器用さが終始心に突き刺さる。 青春時代という言葉があるが、その意味を知るのはその時代を過ぎてからではないだろうか。学校を卒業し、大人になり、ふと自分の過去を振り返り、あれが青春だったのだと気づく。初恋が成就しようとしまいと、その想いは記憶の中で美化され、永遠となってその輝きを増す。その輝きは時に現在の自分の足元に大きな影を生み出し、時に希望となって闇を照らす光と化す。 物語の後半、登場人物たちが人生の答え合わせかのような行動をするが、それは単なる自己満足の辻褄合わせなのかもしれない。それがどちらであっても構わない。その行為こそが彼らの人生の次なる一歩を踏み出すために必要なプロセスであると理解できる。封筒に残された最後の手紙の意味を、それぞれの登場人物たちがどのように受け止めたのかは観る者に解釈を委ねるところだろう。だが、少なくとも私には眩い過去に囚われた人々が、その眩い過去に背中を押されて進み始めたように見えた。それでも、時々はまた振り返ってしまうのだろう。たとえ背を向けたとしても、視界に入り込んでくるほどの輝きがその過去にはある。年齢を重ねて、その年代から離れれば、離れるほど、青春時代はその輝きを増すばかりだ。
比べる自分
個人評価:3.4 ラストレターの物語に、情報を変換し見てしまう自分が本作に入り込む邪魔をしてしまう。ラストレターファンなら、そこも楽しめる部分だが、また比べる自分が妨げにもなってしまった。 ただあの物語を別の土地、別の人種の角度で見れ、またあのコトバを聞けてよかった。
中国の30年の方がノスタルジック
日本語版のラストレターもとても良かったです。 岩井俊二監督好きです。 こんなに早く中国版出すのか、、、イメージ壊されたら嫌だなと思って鑑賞しました。 結果、とても良かったです。 日本語版と基本的には同じストーリー。イメージ通り。 30年前の希望に満ちた中学生時代と、40代になった現在の明暗。ただ、昔を懐かしむだけではなく、「それでも良いのだ」という肯定もあるので、後味がとてもいい。 日本語版と違うのは、季節と都市かな? 日本語版は夏、田舎というイメージだったけど、中国版は冬の都会というイメージ。 あと、役者を知らないので、先入観がが無くて良かったです。これが福山の中国版?と思ってしまうのは、日本人だからでしょう。 2人の少女役も澄んでいて良かったです。 また、中国の30年と日本の30年は違うものだと思いました。中国の30年は、こんなに差があるのか。と。 また、、高層マンションのような最近の都市と、土壁とレンガと古い団地のような一昔前の雰囲気のギャップもいい。 街を見るだけで、ノスタルジーやワクワク感があるのは、私にとっては中国は外国だからかと。 この点は日本語版よりいい。 映像も、光と空気感みたいなものが良い。 音楽も良かった。サントラ欲しい。 日本語版も良いけど、中国版もとても満足。 いい映画、、、観たなぁ、と余韻が素晴らしい。 一点だけ、大人のインチャン役の方。福山のイメージに引っ張られてちょっとイメージが違った。 どうしても「マツモトクラブ」に見える、、、汗
iPhoneを中国人が作ったら。
ラストレターより、こっちを先に撮ってたんかぁ…
同じストーリーの別脚本ですが、言って良いですかね。こっちの方が良いです、好きです。圧倒的に、とまではいかないけれど。
ティファは日本版では松たか子さん。ここは松たか子さんの圧勝ですが、ティナン/ムームー役の差が余りにもデカいし、オチの締め方がシンプルで分かりやすいのが良いです。
ムームー役のダン・アンシー、最高です。ラストレターとは、ティナンの答辞だと明確に分かる締めでスッキリ。
日本映画を、日本の予算レベルで、中国で、中国人キャストと中国人スタッフで撮ったら、こうなるんだ…
とにかく、恐ろしく丁寧に撮られてるのと、ロケーションの郷愁感が半端ないですし、切ないです。こりゃ、クセになるかも。
良かった。とっても。
想像を遥かに超えてました!
※Appleの糸電話が地味にツボ
【相手を想い、心を込めて書いた”自筆の手紙”は時空を超えて人と人を結びつける。それは何処の国でも同じなのである。】
ー今作品とストーリー展開が”ほぼ似ている”「ラストレター」を2020年1月に鑑賞し、内容の素晴らしさに圧倒された。
その余韻が未だ残る中、中国を舞台に「你好、之華」日本タイトル「チイファの手紙」として公開されることになり、「ラストレター」と比較しながら鑑賞するのは、”出来るだけ脳内で制御しよう”と思いながら、劇場へ足を運んだ。
■今作の素晴らしきところ
1.劇中、静かに奏でられるピアノの音色も効果的に、生徒会長として輝いていたチィナン、妹のチィファが密かに転校生イン・チャンに憧れつつ、インチャンがチィナンへの想いを綴った恋文を切なそうに預かるシーン。静謐なトーンが、美しくも切ない雰囲気を醸し出している。
2.中国のここ30年の経済発展(特に劇中の現代パートでのラスト、イン・チャンが橋から眺めていた高層ビル群(北京オリンピック前からの上海周辺の高層ビル建設ラッシュは凄かった・・))が、この作品の中国の急激な時代の変化を絶妙に画として表している所。
3.現代パートと過去バートの”手紙”を介しての繋がり方。
4.大学時代、チィナンの心をイン・チャンから引き離し、彼女と同居していたジャン・チャオをイン・チャンが訪ね、安酒場で青島ビールを飲みながら、且つての想いを語るシーン。
そして、ジャン・チャオが自らの想いを激しくイン・チャンに叩きつけるシーン。
5.チィナンがこの世に遺した姉弟。その弟の悩みと解放の表し方・・。
(日本版では妹チィファの子供が姉弟であったが、中国の一人っ子政策を考え、設定を変更したそうである。)
<そして、チィナンがイン・チャンから定期的に貰っていた手紙が入った箱をムームーとサーランが開け、多くの手紙をムームーが”お母さんの宝物だった・・”と言うシーンや、
あの卒業式の答辞をチィナンとイン・チャンが書き上げ、現代パートで母チィナンから残された遺書:封筒に入っていた答辞の文章が読み上げられるシーン
にはやはり、胸に熱いモノがこみ上げてしまったのである。>
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<以下は、「ラスト・レター」鑑賞後レビューアップした文章である。内容に触れている部分もあるので、未鑑賞の方は気を付けて下さい。>
ー 年に数度だが、両親に自筆で手紙を書く。
電話でも良いのだろうが、何だか味気ない気がするのだ。ー
今作品が素晴らしいのは、手紙が人と人を結びつける様を静謐なトーンで、美しい風景を背景に自然に描き出している処である。
又、ストーリー展開も重層的ながら、破綻なく描いておりとても良い。
未咲の元夫、阿藤陽一というキャラクターがワンシーンだけ出る。
乙坂鏡四郎(福山雅治)と阿藤が、安居酒屋で十数年振りに会うシーンである。
阿藤の傲岸不遜だが、繊細な面を併せ持った複雑で、鬱屈した姿を豊川悦治が凄みを帯びた圧倒的な演技で魅せる。
このシーンは今作の中では異質のトーンで描かれるが白眉である。
阿藤が乙坂に言う。
”未咲の人生にはお前は微塵も影響を与えていないんだよ。今度小説を書くのなら、一人称では書くな!”
このシーンがあるからこの後の乙坂の場面が効いてくる・・・。
当初、”未咲が何故そんな男と・・”思っていたが、惚れるよなあ、この男の”圧”には。(実際に現在も中山美穂さん演じる美しい奥さん(内縁の妻かな?)がいるし・・・。)
乙坂が、阿藤との男としての器の違いを感じて、がっくり肩を落として歩く姿が印象的だった・・。
その乙坂が小説家として一冊だけ本を出版したあと、本を出せなかった理由もきっちりと描かれている。
乙坂が一年間だけ通った”ナカタガイ”高校の現在の風景を写す中に現れた”幻影”のような美しき少女二人の姿が鮮烈である。
驚きつつも、事情を察し乙坂が吹っ切れた感じで、二人の写真を撮る姿。
ラスト近くの乙坂と裕里(松たか子)の別れのシーンも良い。
自分に長年憧れていた裕里からあのような台詞を言われたら、男だったらもう一度、”夢”を目指すよなあ。
乙坂が彼女に手渡したモノ。
それは、彼らの青春の残影、そして未來に繋がる大切なモノ・・。
<自筆の手紙が、時空を越えた様々な恋を導く様を描いた秀逸な物語である。そして、彼らが”再生して、前を向いていく様”を描いた物語でもある。>
素晴らしかった。
なんとも素晴らしい作品だった。 胸いっぱい。そして切なくて、やりきれなくて、あたたかくて、ほっこりもする。 おっちょこちょいな妹のヨコシマなようにも見える純真な手紙から始まるストーリー。 少女時代の妹役の子。なんともかわいくて、そして素晴らしい。 息子を叔父叔母が追いかける夜道のシーン、泣いてしまった。強くなれよ、と思わずにいられない名シーンだった。 娘役の少女の笑顔、泣き顔、横顔も切なくて美しくて、深津絵里に見えるほどだった。 肉親のお別れを卒業に例えたのも、素晴らしかった。余計に悲しみは増すかもしれないが、ひとつの季節が終わるとまだ見ぬ新しい季節が始まる、という普遍的な人間の時間に戻っていくというシンプルで骨太な人生観を見せつけられた。 素晴らしい作品だった。
短く評価/観て下さい
人は生きて喜び悲しみ ときめき悲しみ そして 後悔して 前へ 男の子も泣いていいんだよ 字幕 岩井俊二 ラストレターとくらべてしまい 違いも探してしまいますが、 ストーリーが好きです 私のラストレターのレビューを ご覧下さい
もうひとつのラストレター。
岩井俊二監督が松たか子、福山雅治で描いた「ラストレター」と同じ原作で中国で製作した「ラストレター」。アリババがお金を出している。 僕は日本版のラストレターを高評価しているが、こちら中国版もなかなか良い。特に、中国の「近代化」のスピードが背景にあることで、後進国的な過去と、発展した現在のギャップが、時間軸をより深く感じさせて心に訴えてくる。日本版は過去も現在も、あまり変わらない風景だったので、岩井監督のイメージとしては中国版のほうがマッチしているかもしれない。
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