「日本映画が世界にチャレンジしていく、ひとつの方向性」チィファの手紙 h.h.atsuさんの映画レビュー(感想・評価)
日本映画が世界にチャレンジしていく、ひとつの方向性
「ラストレター」を観ていない(撮影はラストレターよりも先らしい)ので比較はできないが、時間が経つごとに人のふれあいの温もりを感じさせるステキな作品。日本とは違った言葉の音色や空気感も心地いい。
序盤に映像の全体的な暗さに違和感を感じたが、途中からはその明るさが作品の世界観をあらわしているものだったかと納得。
今の日本映画の大半は、小説や漫画の「原作」ありきでなければ企画も通らない哀しい実情がある。
小説はそれ自体が完成された「作品」であり、その原作を2時間前後の時間・空間に閉じ込めること自体に無理が生じる。
稀に原作を超える映画が生まれることがあるが、原作を超えることはできないものがほとんど。
韓国映画が世界的な興行での成功をおさめている要因のひとつに優れたオリジナル脚本であることは否定できない。
海外の現地キャスト、スタッフ、世界観で映画を巻きなおして日本映画の良さを知ってもらうのもすばらしい取り組み。
本作のような優れたオリジナル作品が出せる人材育成とチャレンジングな環境整備が重要であり、そのためには私たち観客が映画館に足繁く通って日本映画を「育てる」行動が必要かと。
今晩は
”韓国映画が世界的な興行での成功をおさめている要因のひとつに優れたオリジナル脚本であることは否定できない。・・・
本作のような優れたオリジナル作品が出せる人材育成とチャレンジングな環境整備が重要であり、そのためには私たち観客が映画館に足繁く通って日本映画を「育てる」行動が必要かと。”
全く同感です。
私が邦画のオリジナル脚本にこだわる理由をそのまま記載して頂いています。山田監督は別格として、中野量太監督の商業デビュー作の大ヒットはとても嬉しかったし、(作品も一流で泣ける)吉田康弘監督もオリジナル脚本で勝負している・・。
邦画界の現状を高所大所から見たコメント、流石です。
では、又。