「やりたい流れは分かるんだけどね。」はちどり(2018) 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)
やりたい流れは分かるんだけどね。
団地に住み、父と母は自営業、兄や姉が居て、ボーイフレンドもいる。そんなウニは14歳。
思春期な彼女が中心で、家族、友人、漢文塾の先生との交流と日常を描く。
自分に照らし合わせれば、団地に住んだ事無いし、変な涙を見せる父でも無かったし、そっけない母でも無かったし、人にケチをつける兄でも無かったし、事前悪人探しの先生もいなかったし、万引きもしたことないし、友人は変な裏切りせんかったし、周りの事なんか鵜呑みにして問い詰める家族では無かったし、なんかストーリーについていけなかったのが正直な感想である。
韓国映画は観るけど、個人的に韓国の生活文化に興味が無いのも、この映画を楽しめない理由の一つ。
一流大学に入らないと人生終わりの様な受験戦争。
1990年急激に経済成長した韓国経済。
そんな中でも色濃く残る家父長制。
そんな韓国社会をもう少し描いてくれれば、前のめりで観る気が出たかも。
この映画で描かれる子供と大人の中間的「中二病」世界。理不尽が付いてまわるこの世界。
いつの間にかも多いその世界。
韓国らしいクセがある。実際にあった事故もそう。
それに繋げたラストもそう。
クセが強すぎて自然な感じが無く、表現的にわざとらしく感じる部分も。(全体的に自然な感じなだけに)
映画的にその世界をこの可愛らしい彼女にて映し出すのは功を奏しているとは思うけど、もっと漢文塾の先生との繋がりが観たかったな。
私がついていけなかった世界観が狭くなってでも。
心の交流も唱えているのだから。
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