「ホラーではない」事故物件 恐い間取り こんそめさんの映画レビュー(感想・評価)
ホラーではない
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中田秀夫監督名義の作品を見かけると、過去の素晴らしい作品たちをつい思い浮かべてしまうので、観るまでは期待をしてしまうのですが、フタを開けると最近はどれもガッカリする作品ばかりで悲しいです。
昔はどの感性が無くなってしまったのか、Jホラーという築き上げてきたブランドをぶち壊そうとしてしてるのか、本当に同じ人が携わってるのか、何故こうなってしまうのか、ただただ不思議で仕方ないです。
今回の作品は、要所要所起こる心霊現象を、全く作中で掘り下げないで淡々と進んでいくので、テンポは早いのにダラダラと話が進んでる印象でした。
1軒目の事故物件で、受話器越しから聞こえる女の人の笑い声が、次のシーンではオーブが見えるって話にすり変わっていたり、2軒目のおばあちゃんが水の中で言っていた言葉も、それが伝わったであろう登場人物の誰も、それを復唱してくれる人が居ないので、聞き取れなかった自分が悪いのかもしれませんが、何も言っていたのか分からず、全く話についていけませんでした。
作中のCGエフェクトも、怖いよりもカッコいいなと思う気持ちの方が強かったので、ホラー要素として全く必要ないものだったように思います。
フードの男が何故主人公に取り憑いてる?のか、それぞれの事故物件に全く関係ないにも関わらず、何故ラスボスみたいな立ち位置なのか、全く意味が分からないです。説明不足も甚だしいです。作り手は意味が分からないことが怖いと思っているのかも?と考えましたが、意味が分からないことはただただ意味が分からないだけだと思います。
ホラー映画を作る上で、余計なことはしないでほしい。ただただ普通に怖いものを作ってほしい。
ブレて台無しです。
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