「この映画の登場人物はハロプロのファンなのかもしれないけど、オタクではないと思うし、ハロプロを仲間になるきっかけに使っただけのような気がした。」あの頃。 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
この映画の登場人物はハロプロのファンなのかもしれないけど、オタクではないと思うし、ハロプロを仲間になるきっかけに使っただけのような気がした。
自分もアイドルオタク気味なので興味があり見に行った。
でもアイドルオタクの話なのかと思って見に行ったけど、思っていたのと違っていた。
なんとなく期待していたのはNHKドラマの『だから私は推しました』とか『トクサツガガガ』みたいな映画だった。
オタクを掘り下げていくようなものが見たかったのに、この映画は単なる特殊な仲間内の話だった。
アイドルオタクっぽいのは初めのところだけで、後は何か違う話になった。
この映画の登場人物はハロプロのファンなのかもしれないけど、オタクではないと思う。
初めは個人的に関西の人のノリについていけないのかな?と思っていたけど、これは関西の人のノリというより芸人のノリだと思った。
芸人みたいなキャラばかりだったから多少笑えたけど、それはあまり期待してなかったので、面白いというより違和感がすごかった。
個人的にハロプロはあまり好きではなかったし、ハロプロに関しては特に懐かしいという感じもしなかった。
でも、映画の前半の松坂さんを見ていたら、ちょっと前のアイドルファンはこんな感じだったな、という感じでは見れた。
昔はアイドルは手の届かない存在で、憧れと、疑似恋愛がほとんどだった。
個人的にはこの頃は全くアイドルに興味はなくて、ハロプロはもちろん、アイドルなどいなくなってしまえばいい、欧米のように実力のあるバンドだけいればいいと思っていた。
それが変わってきたのはAKBの登場した頃。
相変わらずパフォーマンスは酷かったけど、AKBは手の届かない存在ではなかった。
特に行ったことはなかったけど、劇場があったし、握手会もCDを買えば行けるみたいな感じで、ももクロのキャッチフレーズじゃないけど、今会えるアイドルだった。
それにイメージにこだわらず、なんでもやってやるぞという感じがすごかった。
個人的にもっていかれたのは『マジすか学園』。
不良が喧嘩するドラマなんだけど、アイドルの人がこんなドラマやるんだと驚いて惹きつけられた。
この頃は世間的にアイドルに対する憧れもあまりなくなって、本物に近いような感じの強力な疑似恋愛のみになっていったような気がする。
そのAKBも衰退し、現在はまた違う時代になったけど、前半の松坂さんのところだけはちょっと懐かしいようなノスタルジックな気分にはなった。
全体的にはあまり面白くなかったけど、松坂さんが倍率が高そうな抽選に当たり、あややの握手会行くシーンだけはちょっと感動した。