劇場公開日 2020年11月6日

  • 予告編を見る

「一人暮らしの愉しみ方」おらおらでひとりいぐも ゆり。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5一人暮らしの愉しみ方

2020年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

原作は未読です。「おら、おらで、ひとり、いぐも」(行く?生く?どっちだろう)という言葉から受けた印象は、ある種の決意表明みたいなものでした。もちろん、人生の終盤に差し掛かった人なので、意気込みというよりはもっと自然体でスマートなイメージでしたが。でも内容的には、「桃子さんの世界」とか、「桃子さんの愉しい独居生活」といった感じです。

75歳の桃子さんは、3年前に夫に先立たれた寂しさがありますが、「夫が解放してくれた」と思うようにしてます。ある時、心の中の声らしきものが、3人のおっさんの姿となって現れます。気分が晴れない朝は、別のおっさんが・・・おっさんについては、なるほどと思いました。桃子さんはサバサバした所があり、イメージ的には男性なのかな。しかも年を取って図々しく(?)なるのか、人の良いお巡りさんをおだてて木の枝を切らせたり、ゴキブリを平気で叩き潰せたりが出来るようになりました。オレオレ詐欺には本当に遭ったのかなあ。ちょっとわかりません。体が言うことを聞かない分、妄想はどんどん膨らみ、生命の起源まで飛び越えます。

田中裕子さんは歩き方が綺麗で(腰が悪い設定なんだけど)、若々しいですが、日課(?)の湿布貼りのシーンは、樹木希林さんみたいでした(笑)蒼井優さんはめんごいごど!
それと、おにぎり。桃子さんが握るおにぎりは、形も、サイズ感も、まさしく東北のおにぎりでした。

ゆり。
みかずきさんのコメント
2023年1月12日

共感&コメントありがとうございます。

主役の田中裕子の演技、雰囲気がGoodでした。
自然体、泰然自若に自分らしいやり方で老後の孤独に向き合っていくところがGoodでした。
なかなか、あそこまではできないでしょうね。

では、また共感作で。

ー以上ー

みかずき
NOBUさんのコメント
2020年11月18日

今晩は。
 ”行く?生く?どっちだろう”
 私も同じことを考えましたが、映画を観て、”言葉のセンス溢れる沖田監督だから、ダブルミーニングだろう・・”と勝手に解釈しました。
 私が、どうしても分からなかった東北弁は、岩手、秋田の山間部にお住まいの年配の方々の言葉でしたね。
 豪雪の雪山から降りてきて、ずーっと林道を歩いて、漸くお婆さんを発見し、”すいません・・、夏油温泉はもうすぐでしょうか?”と聞いたら”〇×▽・・”とにっこり笑って言われたり・・・。
 最近はどうか分かりませんが、日本国内でメモで遣り取りをした東北山間地での遣り取りは懐かしいですね。
 -あ、又、映画と関係が余りない事を書いてしまった・・-
 という事で、今作で描かれているように”昭和高度経済成長を支えたのは、東北を含め各地から東京に来て頑張って頂いた諸先輩の方々である!” と書けば怒られない・・でしょうか?ー
 ”私は、これは、今作の重要な胆だと思っている、ので。”
 では、又。返信不要です。

NOBU
グレシャムの法則さんのコメント
2020年11月17日

コメントありがとうございます。
人類の起源や生命誕生にまで遡る〝悠久の時間〟という感覚に身体も心もついていけなかったみたいで、ちょっと複雑な気分です。

グレシャムの法則