「希望が心にともる作品」夜明けを信じて。 キャベツ畑さんの映画レビュー(感想・評価)
希望が心にともる作品
何年か前に、これと似たようなテーマを描いた映画「さらば青春、されど青春。」を観た。
しかし、今回のこの「夜明けを信じて。」は、それとは全く別物の、全く比べ物にならない、極上のエンターテインメント作品に仕上がっていた。
過去と現在が交錯し、いろいろな登場人物の視点から描き出される中で、次第に主人公の実像や作品の中心テーマが浮かび上がってくる。どこか、秀逸なミステリー作品を観ているかのような感覚だった。
また、何より主役の演技力、透明感が素晴らしい。一人の青年が、救世主としての使命に目覚めていくという難しい役どころを、気負うことなく淡々と、純粋に演じていて、すがすがしさがあった。
恋愛要素もあったが、互いに愛し合いながらも、単なる男女の愛を超えて相手の幸福や成功を願う崇高な精神が描かれていて、胸に迫った。
「夜明けを信じて。」というタイトルどおり、新しい何かが始まっていくことを予感させる、希望が心にともる作品だった。オススメ。
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