「アンチヒーロー映画を見に行ったら、実際は「怪獣映画」だった」ブラックアダム みっくさんの映画レビュー(感想・評価)
アンチヒーロー映画を見に行ったら、実際は「怪獣映画」だった
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役者として、プロデューサーとしてハズすことなく、成功を続けてきたドゥエイン・ジョンソン初の失敗作になりそうだ。
序盤、アダムとヒーローチームが対戦するシーンを見て思ったのは、
「ランペイジ巨獣大乱闘」じゃん!
ってこと。
考えてみると、スーパーヒーロー映画は一歩間違えば「怪獣映画」になりかねないジャンルなのだ。
スーパーマンとかハルクとかね。
そうならないよう、事前に「人間らしさ」とか「葛藤」を入れて、「感情移入」しやすくするのが定番。
でも本作は違う。
主人公が誰か、が後半に明らかになる構成上、前半は母子以外に感情移入できず、この母子が「怪獣の乱闘に巻き込まれる」構図となってしまう。
後半にアダムの「葛藤」らしきものもあるが、ドゥエイン・ジョンソンのキャラ的に「葛藤」してるように見えないし、
観客側に「これは怪獣映画だ」というスイッチが入ってるから、今さら「主人公に感情移入する場面ですよ」と言われても困る。
アンチヒーローものとしても、「デッドプール」や「スーサイド・スクワッド」みたいな変化球での成功作を見た後では、「アダムはアンチヒーローじゃなく、復讐者」となるのでは?
結論。
ドゥエイン・ジョンソンは「アンチヒーロー」になりたかったのではなく、
「怪獣」になりたかった。
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