「これはやっぱり本家ハリポタシリーズほど僕たちに魔法をかけてはくれない…」ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
これはやっぱり本家ハリポタシリーズほど僕たちに魔法をかけてはくれない…
ファンタビになってからのJ・K・ローリングは種を蒔くだけ蒔くけど、いつも辛抱できずに急いで、どうでもいいところで足早に刈り取っている印象。そこをもっと我慢して耐えたら、もっと感情的に満たされるようないいシーンやクライマックスもまだ有り得るだろうにと思っちゃう。そんなずさんな穴だらけ脚本をどうにか支えているのはCGやVFXといった映像技術のおかげ。ただ、魔法対決はただの光線の撃ち合いで、そこには呪文すらないのはいかがなものか。画変わりせず単調になりがち。
今回はキリン争奪戦!見る前、一番楽しみにしていたグリンデルバルドの、DV疑惑&アンバー・ハードとの泥沼離婚劇ジョニー・デップから"北欧の至宝"マッツ・ミケルセンへの交代劇も、確かに魔法界のトップを決めるような局面ではマッツのほうが政治家っぽく合っている気もしたけど、やっぱり悪役然とした感じで言えばあのやさぐれジョニデのほうがしっくりと来ていたかも。
"言われなくても知ってる" --- ここまでまだ飽きずに熱狂できるファンの"忠誠心"は紛れもなく本物に違いない。劇場へアクシオ?映画館で見た友達の言う通り秘密が秘密でもなんでもなかった説。ダンブルドア、ありゃ駄目だ。全5作構成とかだった気がするけど、最近のニュースでは続編の製作予定の目処が立っていないらしく、誰も全貌を知らない。今や誰よりもウィザーディングワールドを知り尽くした職業監督デヴィッド・イェーツが安定の登板。この安定して長めな本編尺の中には、光る瞬間はあっても跳ねるような面白さはなかった。