「イケおじの顔を楽しむ作品」ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 無計画大臣さんの映画レビュー(感想・評価)
イケおじの顔を楽しむ作品
◆まとめ
・ファンタスティックビーストはほぼオマケ
・ダンブルドアの家庭環境を説明してほしい
・イケメンおじさんを楽しむ作品
◆くわしく
まず…邦題では、主題「ファンタスティックビースト」の副題「ダンブルドアの秘密」と書いてあるけど、原題は逆。
邦題も原題と同じく「ダンブルドアの秘密」が主題だと分かるようにするべきだった。
日本のプロモーション映像では一作目から変わらず「変人動物研究家と魔法動物のドキドキ冒険!」みたいにプッシュしているけど、今作でその辺はほぼオマケだった。
そりゃそういうのを求めてる人からしたら不満に感じるだろうね。
ハリーポッターもそうだけど、物語の序盤はファミリーで見られる笑いもある冒険譚なんだけど
後半になるとどんどん闇成分が増えていって、人間関係のゴタゴタや人死が伴う話になる。
これは原作者の作風なので、どうしようもない。
プロモーションはその作風を踏まえて次回作以降は方向性を見直すべき。
今回メインだった「ダンブルドアの秘密」について、
ただグリンデルバルドに恋をしちゃった…というのではなく、彼の家族問題が深く関わっているわけだけど、その説明が致命的に足りない。
ハリーポッターの映画で言及されていたかよく覚えてないけど、今のシリーズから入った人に対してあまりに不親切…。
ダンブルドアは朗らかで生徒に慕われるような人格者のはずなのに、その弟とは気まずい雰囲気になった理由については、もっと時間を割いて描写するべきだった。
(最後のトランク持って追いかけっこはもっと短くていい)
過去の経緯として、
ダンブルドアの妹がオブスキュラス持ちなのを家族ぐるみで他所には隠していた
→若い頃から兄弟で精神的に不安定な妹の世話を四六時中していて(ヤングケアラー状態)、学業を極めたいダンブルドアは不満を持っていた
→グリンデルバルドが旅行で偶然やってきて、ダンブルドアと意気投合し連むようになった結果、妹の世話を疎かにした
→弟は兄無しで妹の世話をし続けたが不満を溜めていた
→グリンデルバルドがダンブルドアとの夢の達成のために家族問題に介入した結果、弟の不満が噴出し決闘になり、妹は運悪く死んでしまった
という流れがあるんだけど、初見の人はダンブルドア兄弟の関係をどう受け取ったのかな。笑
結局この作品の良いところは、1920年代ファッションに身を包んだイケメンのおじさんを見られるところだと思う。
つまり、決してファミリー向けではないってこと。笑