「別人だけどマッツ・ミケルセンは良かった」ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0別人だけどマッツ・ミケルセンは良かった

2022年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

グリンデルバルドさんがジョニー・デップからマッツ・ミケルセンに変わって完全に別キャラクターっぽくなっている。単に役者が変わっただけというより、芝居のアプローチそのものが違っている感じがある。ジョニー・デップはエキセントリックな悪という感じだったが、マッツ・ミケルセンは理知的な大物フィクサーみたいな感じ。これはこれで存在感ある悪役なので、いいのだけど。
今回の物語の中心的な存在は主人公のニュートよりもダンブルドアとグリンデルバルドなので、主役の存在感は薄くなっている。ニュート自体が背負っているドラマが薄いし、ドラマの見せ場としてはジェイコブとクイニ―のロマンスの方が多い。周辺のドラマは濃いけど、中心の主人公のドラマが薄いせいか、全体的な推進力が弱く感じる。
しかし、面白いことは面白い。魔法動物たちが相変わらず可愛いし、本格参戦のユーラリーはカッコいい。ジェシカ・ウィリアムズを今作で見て、これから注目していこうと思った。

杉本穂高