エルヴィスのレビュー・感想・評価
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素晴らしい!
IMAXで観ました、ステージの再現も、各国の物真似さん以上カンコピ!トムパーカー大佐が憎たらしくマジにイラつくほど良く描かれた、残念なのはもう少し音楽シーンをいれてほしかった、黒人女性の歌唱シーンは良かったBBキングとの繋がりのシーンは改めてエルヴィスの原点の一つ黒人音楽を認識しました、最後のエンディングロールはファンとしてエルヴィスを流してほしかった、勝手にオンステージの映像流れたらなと、去年から思い込んでたので😃昔梅田の大スクリーンのシネマでオンステージ観た記憶蘇り今度はIMAXでオンステージ観たくなった!
ショー•ビジネスの光と闇
エルヴィスに関しては、ハイスタのカバーで知った程度で、予備知識はほぼありませんでした。
パーカー大佐の語りが多く、W主人公に近い形で描かれたことにより、伝記的な側面よりも人間ドラマの色が濃くなっていたように思います。
それ故か、売れる前のことはあまり語られず、明確なクライマックスもありません。
しかし、(必然的に比較されるであろう)『ボヘミアン・ラプソディ』のライブ・エイドのようにスケール感のある山場が事実として無い以上、これも一つの正解であるようにも感じます。
また、独白のない構成は勝手な決めつけをしない誠実さとも捉えられ、個人的には好感触。
パーカー大佐も単なる悪人ではなく様々な解釈が出来る描き方だった。
当時の映像とクロスオーバーさせる演出なども面白く、オースティン•バトラーの動きは最高でした。
ロックは衝動であり、動きながら歌っているのではなく、歌っているから動いてしまうのだという事も、画面からしっかり伝わってきて、こちらも身体が動いてしまう。
妻子への愛情の描写がもっとあれば、後半の悲哀がより深まったであろう部分は惜しかった。
彼とそのファンへの侮辱
IMAXにて鑑賞。
アメリカの濁り狂った時代の最中、「自分のしたい音楽を表現する」ことで''異端児''として扱われながらも、世界中から愛される「キングオブロック」として、その短い生涯を終えた男エルヴィス・プレスリーの半生を描いた作品。
私は小学五年生の頃に、ディズニー映画「リロ&スティッチ」の影響で彼の音楽に惚れ、初めてレンタルCDショップで借りた彼のベスト盤の中の「アメリカの祈り」を聴き
、幼きながら涙し、そこから10年以上彼の素晴らしい歌声と曲を愛し、ファンとして生きてきた。
なのでこの映画が作成予定だとニュースの小さい記事で発表された時からずっとこの映画の公開を待ち望んでいた。
そんな私が思うに、この映画は正直に言えば満足に至らなかった。
勿論冒頭から「アメリカの祈り」をフルスクリーンかつライブサウンドで聴けたこと、伝説のテレビ放送の「If I can dream 」を聴けたことは最高に興奮したし、主演のオースティンバトラーの声が、なんといってもエルヴィスそのものであり、そこは高く評価出来るので、星は2.5。
ただ、それと同じくらい文句がポンポン出てくる。
まず、どうして1曲1曲をしっかりフルで聴かせてくれないのか?
ボヘミアン・ラプソディのような映画を期待していたのが悪かったのか、どれもダイジェストばかりで、ずっと歯痒い気持ちにさせられていた。
特に「If I can dream」だけは、、、!
あの1曲だけでも彼の偉大さと愛される理由がわかるような、大事で個人的にも一番好きな曲だったのに、やっと聴けると思ったら、まさかのダイジェスト。
エルヴィス並びにそのファンをバカにしてるようにしか感じなかった。
エンドロールの曲も酷い。
名曲に余計な現代風アレンジを加えてあったり、カバーとか聴きたくない。
彼の歌声で幕を閉じて欲しかったのに。
そして、これはビジネス映画ですか?
主演か?と思うくらいトム・ハンクス演じるトム・パーカーに焦点を当てすぎているし、エルヴィスをどうプロデュースしていくかについての映画を見たかったわけじゃないのだけれど、テーマが「金とビジネス」かってくらいその辺の話を長たらしく描き過ぎてるし、途中から見てて腹が立ってきていた。
冒頭でトム・パーカーが「エルヴィスを殺したのは誰か?私ではない!」と豪語する。そんなに言うからには、本当の死の真相みたいなものが見れるかと思いきや、「彼を殺したのは愛だ」。
は?
いやいや、どう考えてもお前やん!!
ちゃんと全部見終わった上で思いました。お前だよ殺したのは。
自分の借金返済の為に、彼が築いたものを全部利用して、親ヅラして、縛り付けて、やりたいこともさせず、休ませもせず、寄生虫のように血をずっと吸い続け、やっと彼が全てを知り、切ろうとするも、「あそ、じゃあ金返せよ」と手のひら返しをして、死ぬまで利用し続けたわけだ。
愛?どこが。お前しかいないわ。
しかも、彼の奇抜なダンスや曲調、マネージャーの意向を無視し、アメリカを思い亡き偉人の為に歌ったりする行動を、どうしてあんなに悪行のように描くのか。
そこが彼の良さであり、世界中から愛される魅力なのに、
製作サイドが意図的に悪者に描いているようにしか感じなかった。
話もどんどん暗くなっていくから、見終わって全然スッキリしなかった。
同じテイストのボヘミアン・ラプソディも、同じくフレディの死にて幕を閉じたが、最後はスッキリと気持ちよく終わらせてくれたから良かったのに、あれじゃ最後までトム・パーカーの操り人形じゃないか。
彼は煙草もお酒も女遊びもしないのに、落ちぶれていく様をわかり易くしたかったが為にあんな風に描いて。
しかも序盤の彼のテレビ初出演での女性の発狂シーンも、はっきり言って変です。
劇的に見せたいが為にそういう演出にしたんだろうけど、わざとらしく発狂してるせいでなんか宗教っぽく見えちゃう。
彼が女性から熱狂的な支持を受けていたのは勿論わかっているが、それにしてもあそこまで発狂はしてないと思う。
この映画を通じても、エルヴィスは製作サイドの好きなように描かれて、客引きの為に利用されるという壮大な皮肉を表してるのかな?
ずっと前から楽しみにしてきたのもあって、とても残念だった。
ただ、やはり作中でも彼のパフォーマンスは物足りないものの、とても素晴らしかったので、もう一度見るとしてもサブスク解禁後でいいかな。
良かったら何度でも映画館へ足を運ぼうと思っていたのに、本当に残念でならない。
正直タイトルから手抜き感が否めなかった。
私だったら「If I can dream」、邦題は(あまり好きな名前ではないが)「明日への願い」にするかな。
そんな名前にするまでもない作品だけれど。
ここまで長々と読んで下さりありがとうございました。
とても彼を愛しているので、ついつい熱くなってしまいました。
エルヴィスと呼んでくれ!
なぜ題名が「エルヴィス」なのか気になっていたが、彼がプレスリーと呼ばれてエルヴィスと呼んでくれというシーンがあった。プレスリーに似た発音の英語が気に入らなかったのか。
エルヴィスを学ぶには最高の映画だったと思う。幼い頃から黒人街に住み、黒人の子たちと遊び、R&Bやゴスペルがバックボーンにあったということは知らなかった。それにしても、凄まじい黒人差別の時代。プレスリーの斬新な歌い方や曲が黒人の影響を受けているというだけで、TVでの演出制限やライブで警察に監視される状態。それでも彼は信念を曲げず踊り狂う。
懲罰の代わりに兵役につくプレスリー。その後は畑違いの映画俳優に。歌の世界に戻っても全盛期の勢いはなく、新しい若いスターが出てくる。しかし次第に再ブレイクして全世界的なロックスターになっていくが、その要因は彼の実力は勿論だが、完全にヒールだがパーカー大佐の力も必要だったのではないか。
最後は42歳という若さで亡くなったプレスリー。映画を見る限り、薬物依存からの心臓発作が死因だったのか。しかし晩年は歌わせる為に薬物を与えているシーンがあったが、取り巻きの意向もあったが本人もそれを望んでいたのではないかと思わせた。彼はファンの前で歌い、喜ばせることに依存していたのではないか。ショーがない時に、不安で薬物を摂取してるシーンが印象的だった。プレスリーはファンを愛し、家族を愛し、人種も関係なくひとを愛したひとだったんだなあ。ラストに本物プレスリーの最後の歌う過去の映像。立つこともできない状態でピアノに座り歌うが、歌声と声量は全く衰えておらず、感動で寒気を感じた。まるで最後を意識してたような。彼が望んだ海外ツアーは出来なかったのは残念だが、後々のアーティストに大きな影響を与えた偉大な人として永遠に歴史に残るのは間違いない。エルヴィス役のバトラーは若い頃から、全盛期、晩年まで本当に年齢を重ねたような役作りをしていい雰囲気だしてました。ハマり役というより、よくエルヴィスを研究して寄せていたし、演出も見事でした。また古きアメリカの建物や衣装、セットも良かった。特に古いアメ車。
スキニーエルヴィス
エルヴィスの歌をちゃんと聴いたことはなかったし人気歌手という漠然としたイメージしかなかったが、運だけでない真の実力の持ち主であり、両親特に母親をとても大切にしていたこと、一人の女性を深く愛したことがよくわかった。
才能あるスターと、彼を見つけ、売り出したマネージャー。話の主軸はどちらか言うとマネージャーサイドかと思う。他人の才能に頼るしかない悲哀。もちろんマネージャーの商才によってエルヴィスは大成功するわけだが、出自は仕方ない部分があるとしてもエルヴィスの死後、ギャンブルしか残らなかったことを考えるとやっぱり凡人だったのかな、と。
オースティン・バトラーはあまりエルヴィスに似てはいないが、サプリミナル的に写真を差し込んでいたのではないかと思うほど時々エルヴィスにソックリな瞬間があった。また顔以上に、エルヴィスはもっと体型がムチッとしていた印象だが、本人も若い頃は細かっただろう。ラストで全身全霊で歌う彼のラストステージの映像を見ると42歳とも思えないくらいボテッと太っていて、色々あったのだろうと思わせ、オースティン・バトラーの細さが効果的だったのかも、という気もした。
いずれにしても、これまで主役級俳優とは言い難かった彼の熱演には、スター誕生の瞬間を見た気がした。
有名な…
こう、レジェンドと言われる歌手は何かしらの過去があるよね。
エルヴィスは、歌は聞いたことあったけど、そこまで人物像や歴史は知りませんでした。
壮絶、というより周りと時代に翻弄された、という印象。
今でさえある程度守られていたけど、まだそこまで整備されていないとここまでになるのか、という。
そんな中でもやっぱりかっこいいんだよね。
歌唱シーンとか見入ってしまう。
話的にちょっと整理できていない感じがして、展開が分かりづらかったのが残念。
最近、昔のアーティストの映画が多いけど、歌手の魅力、というよりは、物語に振った内容でした。
アメリカ史に残るレジェンドの生き様
誰しもが知るエルビス・プレスリー
ただ同時代に生きた訳ではないのでどういう人物だったのかまではわからなかったが、燦然と輝くレジェンドのダイナミズムに酔いしれました。
オースティン・バトラーがまさに今プレスリーの如くプレイするステージパフォーマンスの激情に震えました。
背景の歴史も人種隔離政策や保守派の弾圧、今で言うトキシックマスキュリティや、相次ぐ暗殺。
そんな中、苦悩しながら歌うエルビス・プレスリーが今なお語り継がれる魅力の1片が見えた気がしました。
トム・ハンクスの老獪なマネージャーも見応えバッチリだし、大好きなアメリカンクラシックカーがたくさんでて眼福。美術、衣装も素晴らしい。
ただ驚いたのは他の方がレビューで、エルビスは酒、タバコはほぼ飲まなかったという点、調べてみたら本当らしいので、そこをどう捉えるかでだいぶ評価はわかれる気がします。
しかし、オースティンバトラーの熱演は間違いないので個人的にはとてもおもしろかったです
ドキュメンタリーかな?
バズ・ラーマンなので、
勝手にミュージカル的な
作品を期待していたので、違っていた。
※華麗なるギャツビー、
ムーラン・ルージュ、
ロミオ+ジュリエット、とか好き
違ったけど面白かったと思う。
もう一度見るか?と言われたら、
別に見なくても良いけどね。
昔の映像を使ったりしてたけど、
最初から最後まで
オースティン・バトラーで見たかったかも。
エルヴィスってあんな人だったの…?
セレブっていうと、必ず薬に酒…
大佐の悪事は最後に暴露されるけど、
ずっと善人ヅラで、怪しさ満点…
なんかモヤモヤ
途中ちょっと同情しそうになっても、なんかなぁ…
別に事実なら良いんだけど、
どういう意図でやっているのか分からなかった。
良い人に見せたかったのか?
エルヴィスにはこう見えていたと言いたかったのかな?
昔って怖いね…
言う事を聞かなきゃ犯罪者扱いか。
刑務所がイヤならドイツって…
歌っただけでそんな事になるなんて、
凄くイヤな時代だなって思った。
差別も。馬鹿みたい。
ケネディ大統領とかシャロンテートの暗殺とか
やっていたから、そんな昔の話なんだね…
エルヴィスの歌っているシーンで、
女性が興奮するのが可笑しかった笑
本当にあんな感じだったのかな?
Can’t Help Falling In Loveとか
テレビや映画の色んな場面で見たし、
吹奏楽でアメグラIIIの
プレスリーメドレーをやったので、
凄く良い曲をたくさん残したアーティスト
という印象だったから、
笑劇的だった…笑
独特な動きがあるのは知っていたけど、
それがカッコいい的な事だと思っていたのにな。
エンドロールは、
エルヴィスって感じで最後までキラキラ˚✧⁎⁺˳✧༚
事前情報なしに見たので、色々と、衝撃でした。
知らなかった事がある
エルビスの半生
知らなかった事が多い
黒人音楽から影響を受けてるなんて
だから
セクシーで楽しいんだな。
あんなマネージャーから搾取されてたなんて
トムハンクスが怪演だね。
オースティンバトラーもいいね。
オリビアデヨングも美しい。
ちょい長かったけど
僕にはいい作品でした。
愛され続ける反骨児
フレディ・マーキュリー、エルトン・ジョンに続くレジェンド・ミュージシャンの伝記映画は、彼らにも多大な影響を与えた“キング・オブ・ロックンロール”。
エルヴィス・プレスリー。
音楽に疎くとも、勿論その名は知っている。『監獄ロック』や『ビバ・ラスベガス』、曲名は知らなくても聞けば知ってる曲も幾つか。
映画でもよく楽曲が使用され、彼自身もモチーフに。
映画俳優としても活躍。
音楽のみならず、彼の存在そのものがアメリカ文化の一つのようなもの。
スターとしてのエルヴィスや数々のレジェンド、レガシーは知っているが、一人の人間としての生い立ち、背景、苦悩や内面はほとんど知らない。
エルヴィスの熱狂的ファンには2時間半超えでも物足りないかもしれないが、エルヴィス初心者には入門編として無難。
エルヴィスの伝記であると同時に、彼のマネージャーの話でもあり、バズ・ラーマン・ショーでもあった。
華麗なるザッツ・エンターテイメント・ショー!
幕開けから映像、テンポ、音楽センス…全てがショーアップ。
前半はコミカルに。徐々にドラマチックに、悲劇を謳う。
ケレン味たっぷりの演出、世界観。
『ダンシング・ヒーロー』~『華麗なるギャツビー』まで、この一貫したスタイルは、バズ・ラーマン節と言っていい。
ミュージカル/音楽物を任せて、これほど頼もしい監督は居ない。(やはり『オーストラリア』だけは不向きであった)
エルヴィスのマネージャー、トム・パーカー大佐の語りで進められていく。
エルヴィスを見出だし、売り出し、伝説を作り上げた。
その一方、良くない噂を聞く。
見て納得。強欲。ビジネス、金儲け主義。エルヴィスを我が手中から手離さず、過剰に働かせる。
ギャラもほぼ折半。エルヴィスの稼ぎの半分を摂取。
悪徳マネージャー。しかし、敏腕マネージャーであったのも事実。
エルヴィスを金を生む卵とする一方、ショーが成功したら褒めちぎり、重宝もする。
憎々しく嫌な奴であり、凄腕のパートナーで恩人でもある。
そんな曲者な二面性を、トム・ハンクスがさすがの巧演。
善良な役が多いハンクスがこういう役を演じるのも珍しい。本作の見所の一つであり、個人的にも楽しみにしていた点。
エルヴィスが大佐に見出だされるシークエンスが絶妙。
地方のライヴでは評判を呼んでいたが、まだまだそこに留まっているだけ。
奇抜な髪型、女みたいな化粧、ピンクのスーツ。端見、痩せっぽっちの田舎の若者。
緊張し、観客からも野次られる。
が、歌とダンスが始まるや否や、豹変。
新星が今まさに輝き始めた瞬間。
何だかそれがまるで、初の主演映画、初の大役を射止めたオースティン・バトラー自身と被った。
『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレックよろしく、彼も本作を機に一気に飛躍するだろう。
なるか、オスカーノミネート。…いや、受賞!?
オースティン・バトラーの魅せるパフォーマンスが素晴らしい。圧倒される。
3年掛けてトレーニングしたという、歌、ダンス。
メイクの力を借りてエルヴィスの風貌そっくりに似せつつ、オースティン本人から滲み出る仕草、佇まい、表情、眼差し…。
それらが堪らなくセクシー。同性でも本当にそう思う。
このライヴで大佐に見出だされたエルヴィス。
人気や知名度が地方から一気に全国区へ。
“エルヴィス伝説”の始まり。
そして同時に、社会との闘い、大佐との闘いの始まりでもあった…。
派手なパフォーマンスや腰をくねらせるダンスが若い女性たちを熱狂どころか失神させるほど。
しかしそれが品位に欠けると社会の保守層から圧力。TVやライヴでも禁止令。
カントリー音楽が主流だった当時に、ロックにゴスペルやR&Bを融合させた斬新で画期的な音楽。
ゴスペルやR&Bは黒人音楽。エルヴィスの音楽のルーツ。
しかしそれも集中砲火を浴びる。まだまだ人種差別が激しかった時代。
今見ると呆然。だって今では、それらは音楽のスタイルの一つ。
何でも最初は叩かれる。先駆者が闘い、切り拓いてくれたからこそ、今がある。
エルヴィスの最大の難敵は、やはり大佐だろう。
間違いなく大佐はエルヴィスを食いぶちにしていた。
ほぼ言いなりにさせ、出兵させ、映画俳優として売り出し、グッズやエルヴィスのイメージとかけ離れたクリスマス特番も。
クリスマス特番は別にしても、そのほとんどが成功。
大佐無くしてエルヴィス伝説も無かったのは、まずその通りだろう。
が、エルヴィスもずっと言いなりではない。時に抗う。
抗った時、エルヴィスはまた一段と飛躍する。
クリスマス特番で禁止されていた本来のスタイルで歌った時も。黒人の敬愛者が亡くなり、荒れた国に届ける為捧げの歌を歌った時も。
ぶつかり合っては、各々に結果を残す。
良くも悪くもな、この大佐とエルヴィスの関係性が本当に不思議。
ビジネスに関わる事になった父。母っ子で特に母親を愛していた。
妻プリシラや娘リサ・マリー。
家族を愛していた。
が、仕事やファンに応える余り、家族との距離が離れていく。
大佐と関係がこじれ始めた時、別の協力者たちが。彼らと狙う海外公演。
大佐の策略で海外公演は見送り。“安全”な国内で殺人的なスケジュールをこなしていく。
孤独、過労、自分自身をも見失い…。
手を出してはならない“定番”に手を出してしまう。
気付けば、もう40。若いロック・ミュージシャンやグループが現れ人気を得、自分は“巨大な鳥かご”の中で同じ歌ばかり歌う。
この行き詰まり、苦悩。羽をもぎ取られ、羽ばたけず、このまま朽ちていくしかないのか…?
本作の主題の一つ。エルヴィスの死の謎。
クスリか。
過密スケジュールにより大佐に殺されたか。
その大佐は…
“愛(ファン)に殺された”
愛に応える為、こちらも愛で返す。
最高のショーを。
それがどんなに苦しくても。苦しい時でも。
名声と人気と愛を得た者の宿命。
哀しくもあるが、スターとしての生きざまを見た。
エルヴィスは孤独だったのか…? 辛く、哀しかったのか…?
そうでもあり、そうでもないと思う。
哀しく、苦しかったでもあろう。
でも幸せでもあり、誰も受けられないほどの愛を受けた。
彼の熱唱や圧巻のパフォーマンスからもそれが分かる。
そうでなければ、今もこうして、いや永遠に愛され続けはしないだろう。
エルヴィス・プレスリー。
それは特別な歌、輝き、存在ーーー。
主役はトムハンクスだった。
エルヴィスのファンでも無く、名前とアメリカで熱狂的なファンがいることくらいの浅い知識しかない。
どうして、アメリカで熱狂的ファンがいるのに、日本ではクイーンやビートルズみたいなファンがいないのか。(いや、いるとは思うが国民的認知度という意味で彼らよりも明らかにファン層は薄い様に感じる)
その理由が映画を観て分かった。
物語の最初から雲行きは怪しかった。
なんせ、主観で物語を語るのがトム・ハンクスだ。
エルヴィスの映画なのにエルヴィスと対峙している役が彼を語るのだ。
予感は的中した。
歌唱シーンなんて、ポップなCMみたいなカット割やら画面構成をされて、一曲もまともに流れなかった。
あー、知ってるかもねー。
聞いたことあるかもねー。
くらいにサラッと流されてしまった。
オースティン・バトラー演じるエルヴィスがどれだけ滝汗を描いて舞台上で熱唱しても、トム・ハンクス演じる大佐が無駄に長い台詞を挟んでステージを分断する。
エルヴィスはトムパーカーにとっての金のなる木、金を生むガチョウだ。
ステージで魅せるアーティスト性やファンを惹きつけるカリスマ性は過度に誇張され股間がアップになるカメラワークとエルヴィスを観て興奮して声を荒げる金髪女で表現している。
自身の人生なのに、母親に依存するマザコンで、マネジメント能力の低さから家族にも利用され、マネージャーからも搾取され続ける。
才能があるが故に妻や家庭の愛とは別の大衆から得る崇拝的な愛を欲して孤独になる。
孤独で空虚な思いを抱えながらドラックに溺れ、ステージに立つために医師の治療を受け睡眠薬で眠る。
果たして、エルヴィスは幸せだと思って生きたんだろうか?
物語の終わりで、本人の歌う姿が映る。
伸びやかな声、情熱的な視線からは本作で観てきた線の細いエルヴィスとは別人なんじゃないか?と思うほど魂の熱量を感じた。
果たして、この映画はエルヴィスと言う題名を冠して良いのだろうか?
タイトル違い、解釈違いなのではないだろうか?
サーカスを営み、そこからプロデューサーの腕を磨いていったトムパーカー。
大佐にとっては、サーカスで扱われる芸人もステージに立つアーティストも金儲けの道具に過ぎなかったのかもしれない。
アーティストはあくまでステージに立ってパフォーマンスをする才能がある人間だ。
熱狂してくれる場所がないと死んでしまう部類の人間だ。
表現者の求める芸術性が昇華された時に、大衆の心は一気に魅了される。
大衆の心を掴んだ瞬間、スポットライトがピンライトに変わり、全ての注目を自分に集めることができた瞬間があるからこそアーティストは作品を作り続けることができる。
本来なら、アーティストとファンの熱量を緩和し、健全な距離感でパフォーマンスを発揮させることができる環境を整えるのがマネジメントの仕事であり、役割だ。
素晴らしい才能を世界に広めることができなかった。縁の下の力持ちになれなかったマネジメント失敗者の自伝的映画だった。
エルヴィスの生い立ちを知るつもりで鑑賞するには良いだろう。
エルヴィスの歌を聴きたいので有れば、レコードや音源を聴いた方が良い。
アーティストは声の中に生きている。
エルヴィスの優しさが変えた歴史?
差別が根強い時代に
ポリシーを持って真摯に音楽に向き合う
エルヴィスは本物のスター。
疑惑に包まれたマネージャー役で
胸クソを悪くしてくれるトム・ハンクス。
あの時エルヴィスの優しさで
あの場所に足を運ばなければ…
世界中で更に偉大な伝説を残していたかも。
決して後味のいい作品とは言えませんが、
色褪せることのない偉大な功績が
時代を超えて鳴り続けていることが素晴らしい。
序盤に出てくるB.B.キングが
最高にカッコ良かったです。
ロックスターは永遠
団塊世代にとっては衝撃のロックスターだったよね。
90年代にはまだカラオケスナックでエルビス好きが衣装を持ち込んで歌っていた場内代があった。
日本人にとってもアメリカンドリームの象徴のようなELVISの活躍が嬉しかった。
徴兵やくだらないハリウッド映画の時代はあったけど、不死鳥のように、ロックショーに戻ってきた。
劇中で足のない鳥は飛び続けないと死んでしまう。と言ったセリフには思わず涙ぐんでしまった。
今夜はELVISのレコード聴きたくなりました。
SNOWMAN
エルヴィスが好きで鑑賞しました!
この映画のために3年間エルヴィスの事を研究した、オースティンバトラーさんの演技が素晴らしかったです👏🏻✨
表情・歌い方・踊り方とステップが本当にそっくりです。
エルヴィスの生涯について描かれた作品で、
どの様な生い立ちから曲を生み出してきたのか
映画を通して知る事が出来ました。
衣装もLiveや普段着などでバリエーションが多く楽しめました!
昔の社会情勢は今と価値観も違って
曲を歌う事すらも厳しい時代だったのは驚きでした。
約3時間の上映時間に情報量が多いですが良くまとめられていると思いました!
映画全体の中で、曲の一部ではなくフルで演奏するシーンがあれば良いなと感じました。
大佐ではない人がエルヴィスのマネージャーだったら
また違う生涯だったのかなと考えてしまいました…
エルヴィスの音楽を聴ける時代に生まれて良かったです(*^^*)
依存から脱却出来ず外へ飛び立てなかった稀代のスーパースター
冒頭エルビスがThat’s All Right, Mamaを披露するまでにそこそこタメをとっていたにもかかわらず、歌い始めて一気に大音量で爆発する様な演出を期待したのだが思ったほど盛り上がる事なく淡々としており、意図してなのか全編通してそう言った見せ方はしていなかった。
個人的にはパーカー大佐と知り合う前の初期の歌唱シーンをもっと見てみたかったが、本作はエルビスが当時の風潮や時代と戦い、落ちたところから復活する部分あたりに比重を置いているので長尺だったとは言え少し残念だった。
エルビスについては一部の楽曲以外ほとんど何も知らなかったのでパーカー大佐については尚更だったが、スターにありがちな家族や取り巻きに対する責任と孤独からパーカー大佐と手を切れなかったことは結果としてアーティストとしてだけでなく寿命さえ縮めてしまった。
主演のオースティン・バトラーが登場した時にエルビスに比べ特に輪郭に若干違和感を覚えたが、歌い出してから小刻みな動きと表情を見て所々当時の映像かなと思わせるくらいよく寄せており、最後のステージで実際の映像に切り変わったときは暫くはわからなかったほど。
歌と踊りと疾走感でさながらポスターを切り貼りしたようでThe バズ・ラーマンという感じの映画。
強さ…弱さ…儚さ…自分らしさ…
ロックンロール
1950年代にアメリカに起こった
大衆音楽ジャンル
白人のカントリー・黒人のブルース
はたまた霊歌が合わさり
演者も客も激しくアクションして
盛り上がるスタイルの曲調を
広くそう呼ぶようになった
そんな近代にも受け継がれる
一大ジャンルを広めた
エルヴィス・プレスリーの
自伝映画
感想としては
これまで様々なアーティスト
をテーマにして作られた
伝記映画として見ても
成功と転落や不慮の死
といったイベントを傍らの
味方だったのか敵だったのか
ハッキリしないクズマネージャー
からたどるという手法は
なかなか斬新で面白かったです
映画も心臓発作で倒れる
おっさんの走馬灯のような回想
から始まるというなかなか
変わったものでした
1950年代
金銭トラブルで父親が投獄される
など不遇な少年時代を送ったエルヴィス
黒人の町メンフィスで黒人音楽に触れ
天啓を授かるように身につけた
歌手の才能は一気に花開き
トラック運転手から一転
中小レーベルから出したレコード
がヒットし注目を集める中
興行師だった「大佐」トム・パーカー
の目に留まります
そのエルヴィスの
下半身を激しく震わせる
歌唱スタイルは女性を興奮させ
ステージに夢中にさせるこれまでに
なかったもの
「大佐」も一気に魅せられてしまい
エルヴィスと組んで成功をつかむ為の
道を一緒に歩みます
さてこの大佐ですが
音楽に関してはさっぱりわからず
ギャンブル好きで金に汚い
ハッキリ言ってクズなのですが
興行師としては有能なのか
マネジメントからグッズ展開
まで一気に取り付けます
しかし黒人音楽ベースの
スタイルで女性を虜にする
斬新なスタイルは当時のアメリカの
差別主義者に危険視され
厳しく監視されてしまいます
大佐はおとなしく演奏する
しょーもないスタイルを
強要しますが
エルヴィスは悩みつつも
やりたいようにやれよという
友人BBキングらの激励もあり
激しいスタイルに戻した結果
投獄か兵役かという選択を
迫られ兵役に行くことに
なります
その結果大変愛していた
母親が不安から酒浸りになり
亡くなってしまうと失意の
エルヴィスはより大佐を
頼ることになってしまいます
こうしてエルヴィス本人や
その家族が歌うこと以外まるで
出来ないド素人であったことが
後々に響いてくるのです
エルヴィスは兵役先で
奥さんも見つけ子供にも恵まれ
なんだかんだ復員後は大佐の
取ってきた仕事でもある
映画俳優としてやっていく
事になりますがパッとせず
大佐のやり方にも不満を覚え
公民権運動に理解を示す白人
政治家や黒人の偉人が暗殺されていく
世の中に心を痛めるうち
また歌手活動に戻っていきます
キャリアの中で浮沈を繰り返す
あたりも大佐任せのマネジメント
であった事が影響したのでしょう
ギャンブル好きの大佐が
取ってきた仕事でエルヴィスに無断で
楽曲の権利も借金のカタに
売ってしまうなどドクズを
極めていたようです
でも大佐はステージで全身全霊を
注いで歌うエルヴィスに魅せられ
涙するといったあたり
なんとも複雑な関係です
ただエルヴィス自身は人柄もよく
周囲の人々もなぜ大佐の言いなりに
なっているのかについては首を
かしげていたようでもっと
好きなようにやろうと
本人も望んでいた全世界ツアー
をやろうとすると
デタラメな経歴でアメリカ永住権を
持たないのでいったん国外に出ると
再入国できなくなることを恐れた
大佐はそれを阻止し
最終的にはラスベガスでの
ロングラン公演に注力することに
なってしまいます
それでもステージで脚光と
自分への愛を受け止める
快感に囚われたエルヴィスは
薬漬けになっていきその身を
蝕み家族も離れていきます
それでも大佐と決別できない
これくらいエルヴィスは
人々を感動させるよう
歌う事しか知らないという
ある種神秘性を感じます
大佐も世界中に公演するという
点に関しては同時衛星生中継を
1973年時点で実施したり
興行師の才能はそれなりに
あったのでしょうね
(衛星中継自体は1963年の
ケネディ大統領暗殺報道が
最初らしいですけどね)
スターとマネージャーの関係
というのは誰しも完全にうまく
やれているわけではない
難しさを感じるところも
あります
エルヴィスは結局42歳の若さで
薬物中毒から心臓発作で突然死
してしまいますが
結果的にそれによって永遠の
存在となり今でもロックスターの
象徴的存在として残っている
のは果たして良かったのか
観るものに問いかけます
いまだに人種差別やポリコレ
などの問題悩まされるアメリカ
ですがより厳しい時代であっても
そんな概念も全く持たずただ
歌によって世界に影響を与え続けた
エルヴィス・プレスリーの先見性や
生まれる時代が早かったのかと
思わせられる作品でした
改めて聞くその歌声は
力強く儚く何より優しい…
エルビィスというよりも、マネージャーの映画
相変わらず音楽の才能がある人ほど、ビシネスには無頓着だなぁ。ハイエナが多い世界なんだから、契約書は自分で目を通さないといけない。ジョン・レノン同様、アメリカ政府に睨まれたのが原因で、音楽の道を閉ざされたのね。あの頃はベトナム戦争で、若者の入隊のプロパガンダに利用されて、可哀想だった。マネージャーも口が上手すぎるので、この商売には向いていると思うけど、自らもラスベガスに飲み込まれたね。ラスベガスへ行った事があるけど、あそこは金の流が凄いところで、ホテル代はそんなに高くないので、長期滞在させギャンブルで大枚を落とさせるように仕組まれている。あそこに長期いれば、金銭感覚がなくなって行くのは自覚するので、家族がもっと助言をしてあげればよかったのにと思った。
あの白人至上主義の時代に、ブラック・ミュージックを演奏し歌うのは、黒人街で育った彼にとっては普通だったんですね。奥さんが良くできた人で、この人に出会えただけでも幸せだったかもしれない。本当にロックン・ロールをゴスペルをR&Bを最期まで愛してたんだなあ。ステージにかける情熱が物凄く、彼の音楽をもっと劇中で流して欲しかった。アメリカ政府と闘い、エルビィスと対照的な生き方をした、モハメッド・アリ同様まるで国葬のようでしたね。
ビートルズ以後、アメリカ政府を動かすほどのミュージシャンが現れていないのが残念だ。洋楽は50年代後半から70年代前半が最高だったね。もう10年早く生まれたかった。
エルヴィス、可哀想(´;ω;`)
特殊メイクのトム・ハンクス、最初は誰か分からないくらいに自然でした!
誰がエルヴィスを殺したか?って、どう考えても私利私欲のためにエルヴィスを酷使し続けたお前やろ~!(;^_^A
マネージャー視点の内容なんで仕方ないですが、当時のエルヴィスの事細かい心情とかも知りたいと思いました♪
ラストの本人歌唱映像は圧巻でした!
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