エルヴィスのレビュー・感想・評価
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なし得なかった永遠の岩(ロック・オブ・エターニティ)
ステージの魔物にでも取り憑かれたのだろう。あの達成感のみが彼が「生」を感じられるときだったのだろう。
偉大なミュージシャンは何故にこうはやく逝ってしまうのか。ボヘミアン・ラプソディには無い、物悲しさな残る作品。
ファンを愛し、そして愛されすぎた!
エルヴィスが永遠に輝くスターだと確認する映画でした。
とてつもなく魅力的。
演じたオースティン・バトラーが考えられないほど美しい。
本物のエルヴィスより若いこともあり、2割ましで美しい。
バトラーは少ししか(若き日のエルヴィスのみ)歌ってないそうですが、
動きの素晴らしさに圧倒され魅惑されました。
本物のエルヴィスが憑依したように歌い激しく腰を振る。
汗まみれのハンカチに群がるファン。
ファンの唇にキスするエルヴィスに仰天しました。
(ハグならまだ分かるけど・・・)
監督はバズ・ラーマン。
彼は脚本と製作も手掛けています。
バズ・ラーマンの最高大傑作になりました。
エルヴィスの人間像に迫りきれない物足りなさはありますが、充分に
素晴らしい映画でした。
自分がもしもラスベガスのステージを何年も満員にするような
スーパースターだったら?
と、想像してみました。
たとえば2000人収容のホールに、自分を崇拝し愛し待ち焦がれるファン、
ファンという名の魔物が注目する中で、彼女らを喜ばせる能力があった、
としたら、その重みに考えただけで押しつぶされそう。
(自分は想像しただけで重圧を感じるちっぽけな人間だ)。
彼は生前「自分は100以上の夢を叶えた」
そう言いました。
どれ程の才能に恵まれファンの愛に包まれても、
エルヴィスは幸せそうには見えない。
「この世界に何ひとつ残していない、映画も歌も」
と、つぶやくエルヴィス。
(自己肯定感が少なすぎますよ)
死後50年経ても輝く巨星でしょう。
最後のステージ。
立ち上がることも出来ない彼が歌う「アンチェインド・メロディ」
死が間近い人とはとても思えない美しい声そして声量。
そしてオーラ。
エルヴィスを搾取しまくったトム・パーカー大佐役のトム・ハンクス。
凄い怪演でしたね。
すだれ髪のはげあたま。
のどの肉のたるみ。
ずんぐりムックリのビール腹。
身体の各箇所に特殊な細工が施され、酷薄でエルヴィスを搾取の対象としか見なかった
正体不明の男。
彼にエルヴィスへの愛が無かったとは思えないのですね。
実の両親より近くには居たはず。
エルヴィスを愛したと信じたいです。
スターとは騙されるもの。
いつも栄光に倍する不幸と隣り合わせ。
ビシネスに長けた優等生のエルヴィスなら、世界一売れたソロシンガーには
なれなかったですものね。
《エルヴィスの歌声は永遠!!》
そう再確認する、
素晴らしい伝記映画です。
自伝的映画だけど語りは他人なのが珍しい
名前しか知らないけど置いてけぼりにされず観れた。
音楽に出会う辺りのシーン、鳥の話や最後の歌が好き。音楽はもちろん、ダイナミックな映像が多くて映画館で観た方が良い映画。
エルヴィス・おクスリー
歌手エルヴィス・プレスリーの活躍を描いた作品。
尺長め。
良い点
・歌唱、体幹、才能
・時代感
悪い点
・歌唱や活躍の描写に焦点があたりすぎているため、話の起承転結が弱くやや冗長に。
・大佐の事情がわかりにくい
歌唱力
この種の作品は観ていて辛い。成功が不幸を呼び込むとは。なぜかエイミー・ワインハウスの映画を思い出した。それでも、エルヴィスは最後まで歌唱力を保ってエンタテイナーの矜持を示した。ファンとしてそれが唯一の救いかな。
10回
計10回、鑑賞。
広島で9回、上京ついでの渋谷で1回。
こんなに一作の映画に嵌った事は今まで無い。
エルヴィス・プレスリー、ただちょこっと太っていて、アメリカの人気歌手。
そんなイメージだけの人だったが、この映画でその印象は一変した。
10回観る間、CSでプレスリー関係の番組をほぼ録画視聴した。
それでも観る度々、見逃した処はないかとまた観たくなる。
オースティン・バトラーの快演も素晴らしい。
IF I CAN DREAM (明日への願い)の場面は何度観ても鳥肌が立つ。
配信が始まり、BR&DVD発売も決定して購入予約済だが、もう1回劇場に観にいこうかなぁと云うよりまた観たい。
9/15まで広島の八丁座で公開している。
きっと行くでしょう。
バズ・ラーマン監督、ありがとう。
杜撰なマーケティング
エルヴィスプレスリーは適切なマーケティングがなされただろうか。
団塊ジュニア世代のわたしが捉えたエルヴィスプレスリーとは、マツケンサンバをうたう松平健のようなもんだった。
大人になり、さかのぼって聴くことでエルヴィスプレスリーの深い音楽性を知ったが、もし興味をもってエルヴィスプレスリーを聴かなければ、もみあげでちょっとポテ腹、金持ちの有閑マダム相手のベガスのショーマン──それがプレスリーだった。
極東のじぶんには、ひたすらそんなつまんないプレスリーしか伝わってこなかった。
洋楽厨だったのでビートルズはさんざん探求した。それに比べてプレスリーのマーケティングのヒドさったらなかった。音楽性じゃなくてキワモノの外装ばかりがマーチャンダイジングされ、まったく聴く気になれなかった。じぶんはビートルズのアルバムタイトルを幾つもあげられるのにプレスリーのアルバムタイトルをひとつも知らない。だいたいわたしにとってエルヴィスといえばコステロのことだった。
とうぜん、本作にも描かれているとおり、ほんとのエルヴィスプレスリーはちがう。
黒人音楽をルーツに持ち、ブルースやR&Bを、白人音楽であるカントリー&ウェスタンへ橋渡しした。(かれの存在自体が公民権運動になりえていた。)
ディランやレノンやマッカートニー、多数のロック・ポップミュージシャンの憧れの存在であり、プレイヤーであれノンプレイヤーであれ歌唱やステージアクトに地球上の厖大な数の人々が影響をうけた。
しかしパッケージされたプレスリーは安っぽいショービジネスの象徴だった。
つまり、安っぽい映画の連発とサーカス巡業みたいな商魂とみずからの強欲で、ひたすらプレスリーを貶めたのがトム・パーカー大佐だった。
むろんエルヴィスプレスリー自身がパーカー大佐に強依存し、寛恕してしまうことになるプロセスも映画には描かれている。
が、客観的にみて、さんざんむしり取られて疲弊して死んだ孤独なヒーロー、それがエルヴィスプレスリーだった。
ボヘミアンラプソディのときクイーンを“懐かしい”とのたまうにわかの古参がわいた。
Elvisがそうならなかったのはエルヴィスプレスリーの周囲には音楽愛好家が集まらなかったからだ。
『映画『ミステリー・トレイン』(ジム・ジャームッシュ)プレスリーのゆかりの地としてメンフィスを訪れる若い日本人観光客のカップルのエピソードが含まれている。女の子のミツコはプレスリーに心酔している。プレスリーの亡霊が登場したり、ラジオからプレスリーの曲が流れたりもする。』
(ウィキペディア「エルヴィス・プレスリー」より)
おそらくエルヴィスのファンは1989年の映画ミステリートレインに出てくる永瀬正敏と工藤夕貴のような人たちorヨン様をもとめて韓国旅行へ行く主婦層のような人たち──だった。
エルヴィスの“音楽”がしっかり人々に認識されるようになったのは後年YouTubeなどが一般化してからだ。
ましてやエルヴィスの悲劇的な生涯が広く認知されるようになったのは映画Elvisが公開されてからだ。
けっきょくBaz LuhrmannのElvisは搾取されて夭逝する天才の映画だった。
気の毒だったし(映画中プレスリーはとても日本に来たがっていたので)とても残念だった。
『プレスリーは世界的なスーパースターとなったが、終生アメリカ、カナダ以外でコンサートを行っていない。海外での公演ができなかった理由は、移民であるパーカー大佐がアメリカの永住権を所持しておらず、カナダを例外としてアメリカ国外へいったん出国すると再入国を許されない事態を恐れた為だったと言われている。』
(ウィキペディア「エルヴィス・プレスリー」より)
──
Austin Butlerがプレスリーの伏し目がちとなまりのようなクセのような聞き取りにくい英語を再現している。キャリアも長く涼しげな美男子なのに知らない俳優だった。
垂れ鼻と豊頬メイクを施された大佐はトムハンクスにとって得意とする役どころだったにちがいない。
どっと疲れるくらいに激動の叙事だった。
ネット上に元妻プリシラと娘リサマリーと孫ライリーキーオとバトラーとハンクスがおさまったプレミアでの写真がある。見てなんとなくほっとした。
役作りに感服
「トム・パーカー大佐が嫌いです。」
って思ってしまう、お話でした。
もう、みーんなエルヴィスにしがみつき過ぎ!
与えることもなく、与えて貰うことばかりが当然となってしまって…。
お金のあるところに集まってくるのは仕方ないけど、
大佐のように我欲が優先じゃなく、
音楽業界においての普通に頭のキレるまともなビジネスマンが側近でいたら、
海外ツアーにも出て、また違うエルヴィスが観れたのかなー。
しかし、オースティン・バトラーの役作りに感動しました。
ラストの本人映像のライブシーン、
一瞬、これどっち?って思うぐらいだったもの。
ラーマン監督が描くショウビズ界の光と影。
(映画.comさんのID統合?とやらが上手くいかず、レビューがPCから出来ない状況でした。
まだ上手く統合できたのかどうか不安ですが)
“エルヴィス”というより“プレスリー”とかつて日本では呼ばれていたキング・オブ・ロックンロールの人生を描いている今作ですが、冒頭から一瞬にしてバズ・ラーマン監督作と分かる独特の映像!きらびやかで目まぐるしく飛び回るカメラワークに圧倒されてしまいますが、そのギラギラ感が見事にエルヴィスの生きた時代とマッチしていました。
ラーマン監督が普通に伝記映画を撮るわけはなく、悪名高きパーカー大佐の視点からミステリー仕立てに綴られています。
エルヴィスを見出したプロデューサーでありマネージャーでもあったパーカーの搾取に苦しめられながらも彼とは縁を切ることが出来ず、いわば表裏一体の二人。パーカーがいなければもしかしたらエルヴィスはスターになっていなかったのかもしれません。トム・ハンクスの怪演があの時代のショウビズ界の深い闇を鋭くえぐりだしていましたね。
そしてエルヴィス役のオースティン・バトラーは文句無しのパフォーマンス!歌も動きも、もちろん色気も期待以上のものを見せてくれて素晴らしかったです。
初めてのラスベガスのステージシーンは本当に鳥肌モノでした。
トム・ハンクスの接待作品
名曲揃い。しかし駆け足でショートカット(画面を分割したり)してしまい、ちょっと画面がやかましい。
まぁ制作陣が見せたいのはソコではないのだなと。
(ただのPVになってしまうしな)
じゃ、もっと家庭の事を描くのかなと思ったら、マネージャーのパーカ大佐との対立がメインであった。
トム・ハンクスの悪役ぶりが際立っているが、この作品において彼にキャリア・役柄ともにタイマン張れるヤツはいない。
エルヴィス役のオースティンにはこのオッサンを喰ってしまうくらいのキャラ設定でいってほしかったが…
とはいえ最初の青年時の演技こそ微妙だったものの、その後だんだん板についてきたのは賞賛に値する。ラストのアンチェインドメロディを歌う本人映像と遜色なかった。
史実として、
環境的には、過多に組んだツアーの数。エルヴィスを孤立させ、スタッフは薬物でドーピング。
内面的には、離婚後の孤独な心のストレスを過食症食で埋め、高カロリー肥満による心臓の負担は増大していく。
これら要因が重なり、結果、処方薬の誤用による不整脈が原因で亡くなった。
一方、大佐の方はそこから20年ものうのうと生き延び、搾取した金でギャンブル三昧贅沢に暮らしましたとさ。(その後の裁判で負け、エルヴィスに関する権利をすべて剥奪されたが)
悪名が轟いているが、ショウビズ会においては才能があったのだろう。(意外なことに元妻初め遺族は彼を悪く言っていない)
このくそジジイがちゃちゃを入れなければ来日が実現していたかもしれないと思うと口惜しい。
「胸さわぎの腰つき」ペルヴィス・プレスリーよ永遠に。
捲土重来
前回、眠ってしまい、はっきりストーリーを覚えていなかったので、一人で観に行った。
実際のエルヴィスはアルバムを一枚持っているだけだが、ワールドツアーの謎などが氷解した。バトラーはかっこいいね。
スーパースターの表と裏
世界的なスーパースター、たエルヴィス・プレスリー。
楽曲だけでなく、彼のパフォーマンスがどれだけ唯一無二のものであったか、時代や音楽を変えてきたか、そのルーツがどこにあったのかなど、スクリーンを通して初めて知るプレスリーの物語を堪能できました。
とにかくオースティン・バトラーのパフォーマンスが凄い!プレスリーを体現し、物凄いクオリティのショーで魅せてくれます。
悪徳マネージャーのパーカー大佐を演じたトム・ハンクスも貫禄の演技。いつものいい人感は無く、胡散臭さたっぷり。でもどこか親しみや魅力を感じて信じてしまいたくなる感じもあり、さすが。
ド派手なショーや独特の衣装、当時の情勢など、細かなところまで作り込まれた作品。
すごかった!!
エルヴィスを知らない人向き
2時間40分は正直長いが、エルヴィスを知らない人には、よくまとまった作品。プロデューサー?視点だが、彼が本当に暗躍。観た人は必ずトム・ハンクスを嫌いになるだろうというくらい怪演。
ちょっと物悲しさが残る映画だった
ボヘミアン・ラプソディーみたいな、モロ本人にスポットライトを当てた映画でなく、トム・ハンクス演じるパーカー大佐の視点から見た映画で、それはそれで、今まで知り得なかったプレスリーの動静がわかって、面白かった。エルヴィスの歌だったんだとは知らなかった曲が、たくさん聞けて、それもまた楽しめた。この映画が面白いと勧めてくれた先輩は、ボヘミアン・ラプソディーを6回観たそうだが、この映画も、機会があれば、また観てみたい。
エルヴィスとパーカー大佐の物語
今更ですが見てきました。
エルヴィスが生前だった頃、まだ小学生でしたが名前だけは知っていました。強烈な音楽も。
突然の訃報と葬式の映像。流石に衝撃過ぎて覚えています。
キングオブロックンロール、生きる伝説みたいな人でも若くして死んでしまう。ショックでしたね。
楽曲含めそれが私のエルヴィスでした。
他の事は全然知りませんでした。
この映画で初めて知りました。
ロックンロールが聞いちゃいけない様な音楽、下手すりゃ逮捕。
黒人は差別して白人と分けるべき、とか
今の世の中では違法になる事を当時は堂々とやっていた。生まれる前の遠い時代の出来事、でもキング牧師暗殺の時代もまだそうだった。
何も知らなかったが既に自分は生を受けていた。
エルヴィスは少年時代黒人少年達とも遊んでいたり黒人達が歌う音楽も好んでいた。
白人だの黒人だの気にしていなかった。
良いものは何でも良いものなんだ。
そんな音楽の行き着く先がロックンロール。
しかしそれが若者に受けても頭の硬いお偉いさんには受け入れられず良い子として徴兵も受けた。
それでも世間の目が厳しいから音楽では無く映画に転進していたとは知らなかった。映画は音楽プロモートの一つだと思っていた。全然違っていた。
エルヴィスは音楽ができず葛藤していたんだと。
その後ロックンローラーとして復活。
まさか命を削る程の状態だったとは。
それとエルヴィスを見出したパーカー大佐。
軍隊の大佐では無かったけど辣腕ぶり
守銭奴ぶりでのあだ名らしいが彼のマネージャーぶりは詐欺師一歩手前と言うか
想像を絶する口八丁手八丁であっと言う間に
スターダムに乗せて大儲けしてみせた。
やり過ぎな面も強欲な面もあり人間臭いと言えば良い言い方だが、もっとドロドロした物を感じる人物だ。
確かに凄い人ではあるが汚い人でもある。
それを見事に演じ切ったトム・ハンクスは恐るべし。
そんな二人の関係性の物語。持ちつ持たれつではあるが、ちょっとエルヴィスの方が可哀想に見えるかな。まあエルヴィスも散財しまくってたからあまり人の事を言えないかも知れないが、若すぎる死が余計そう思わせるのかも知れない。
何にせよこの映画は音楽だけでは無く時代性も絡んでいて今では想像もできない世界で音楽を通じて新しい時代を切り開いた一人の男とその相棒の伝記見たいな映画だった。
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