「予告編ほど良くはなかった。」エルヴィス ホラー好きさんの映画レビュー(感想・評価)
予告編ほど良くはなかった。
スーパースター、エルヴィスプレスリー。
物心ついた頃には亡くなっており、体格や衣装からプロレスラーみたいな人だなーと思っていた。
映画を通して、初めて彼の歌や人生に触れた。
予告編では、彼の鮮烈なデビューを観客に印象付け、傑作になるかと思われたがー。
早逝に追い込んだパーカー大佐に視点を置き、徐々に蝕まれていくエルヴィスを描く。
鏡の迷路から現れるパーカー、甘い言葉をエルヴィスに囁き、思うまま彼を搾取する様は、悪魔そのもの。
一部の演出は良かったが、全体的に軽いスナックのような映画。
なぜエルヴィスは簡単に操られたのか、親への深い愛情、母親との異常な依存関係をもっと丁寧に描いてくれた方が、共感できた。
親子の過剰な愛情がひっかかり、鑑賞後に調べて毒親であったことが分かる。
ついでに映画で見られた奔放な性生活、酒が嘘であることも。
ノンフィクションとみせるなら、彼を不当に貶めるべきではない。
オースティンバトラーの演技は素晴らしかったが、トムハンクスは戯曲的でメフィストのよう。
次々に切り替わる展開に、観客は置き去りにされた感じ。
もっと彼の歌を聞きたかったし、
彼の気持ちを丁寧に描いてほしかった。
期待が大きかっただけに、残念。
そうなんですね。
アーティストの才能を開花、そして大切に守るには、理解者が必要不可欠なんだと、よくわかります。
大佐は金儲けしか考えてなかったけど、エルヴィスには何度か離れるチャンスはあったのに。
彼は毒親の犠牲者でもあると感じました。
同じマネージャーを描くなら、ビートルズのマネージャー ブライアン・エプスタインも映画にしてほしい。彼はビートルズを世界に売り出した優秀なマネージャーだったからだ。彼が早死にしなかったら、ビートルズの解散は遅くなったといわれている。思う。4人の音楽観の違いから、解散は避けられないと私は思う。
また、ビートルズはスタッフに恵まれた。音楽プロデューサーにジョージ・マーティンを得られたからだ。もちろん、4人に音楽の才能があったことが前提だけど。 なんか、エルビスが可哀そうになってくる映画だ。