「救世主ネオ再び!!……を期待したが…。」マトリックス レザレクションズ 青りんごさんの映画レビュー(感想・評価)
救世主ネオ再び!!……を期待したが…。
ネオ(キアヌ・リーブス)、トリニティ(キャリー・アンモス)以外のキャストを一新。
(もう1人居たような気もするが…。)
ローレンス・フィッシュバーンを初めとした当時のキャストは、(過去作の)映像のみでの登場となった。
スミスはヒューゴじゃないと……や、モーフィアスはローレンス以外には…等、賛否が分かれるところだが、ほとんど気にならなかった。
大まかなストーリーは……、機械との戦いに終止符を打ったアンダーソン君こと救世主ネオ。
多くの犠牲、激烈な死闘の末に取り戻した唯一無二の平和は、いつしか平凡で単調な日々へと成り果てていた。
そんな現実に、違和感と胸騒ぎを覚え、いつしか悪夢にもうなされるようになる。
そして、新世代の戦士達によって知らされる。
「戦いは未だ終結せず……」
依然として、人々は機械の管理下で栽培され、マトリックスの中で生かされているという事実を知る。
そして、(最愛の)トリニティもまた、名前を変え、新たな人生を歩んでいるのであった。
戦いの鍵を握るのは、トリニティその人であり、彼女を救うため、ネオは再び戦禍に身を投じるのであった。
長く続いた、(偽りの)平和の中、怠惰な生活を過ごしてきた代償は大きく、救世主として覚醒し、縦横無尽に飛び回り、センチネルすら停止させる等やりたい放題であった全盛期に比べれば、力の衰えは否めない。
それでも、銃弾を止める、バリヤー(?)を放つ等々、超人的な力を見せてはくれるが、Newモーフィアス、復活のスミスとの格闘戦では押され気味であり、イマイチ消化不良……。
最終的には、記憶を取り戻した(?)トリニティが、1作目の名ゼリフ「My name is……」と共に覚醒し、空を飛び始めるという……(笑)
これを言うと元も子もないが、やはり、クライマックスでは、救世主としての力を取り戻し、カンフーベースの圧倒的でスタイリッシュな戦闘シーンを見たかった。
最後に。
今作、キアヌ・リーブスは長髪でネオを演じていた。
ジョン・ウィック最新作の撮影時期と重なっていたのかもしれないし、そうだとしたら、仕方のないことなのは重々承知しているのだが、大いに違和感を感じてしまった。
意図的なのか個人的偏見なのかは分からないが、今作のネオは、大きな見せ場も無く、正直パッとしないまま、エンドロールを迎えてしまったが、その見た目も相俟って、ちょっと頼り無さを感じてしまったのだ。
やはり、マトリックスのネオは短髪が良く、それだけでも評価は変わった……と、思う。