「かめはめ波に頼りすぎでは」マトリックス レザレクションズ せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
かめはめ波に頼りすぎでは
再びマトリックスの世界から現実に抜け出したネオが今度はトリニティーを救うために頑張る話。
おそらくほとんどの人が新作が決まってから思ったであろう、綺麗に完結したのをもっかいやる必要あるんか?前作の焼き回しになるだけなのでは?という疑問を前半であえて焼き回しをし、メタ構造を使って弄っていたのが面白かった。「デジャヴ」と何度も言ったり、ネオ達マトリックスのゲーム製作者たちが自ら続編について言及していたり。
ただ前シリーズの映像や同キャラが少しアップデートして出てくるので、マトリックス大好きで何度も見てますって人や直近に見直してないと、「あ〜〜このシーン/人見た事あるなんだっけ??」ってなる。スミスとモーフィアスも人は覚えてるんだけど、役者さんが変わってるから混乱するし前シリーズが昨日の話ですみたいに話されても覚えてないよ〜(笑)(笑)
アクションも焼き回しにならないように新しくめっちゃスローモーションになる敵の能力が出てくるのだが、如何せん動きがゆっくりだから地味。さらにネオもかめはめ波的なので戦うのがほとんどなので、キレッキレのアクションは少なめ。まぁあの風貌でキレッキレのアクションだとジョン・ウィックになっちゃうから仕方ないかとも思う。
でも、今作良かったのがマトリックスの世界の住民達の方が私達っぽいところ。敵たちも前作のスーツサングラスとは違って普通の格好した人達が集団で襲ってくる。この感じ変化を嫌う保守的な一般人の集団を表してるようで、『フリーガイ』っぽかった。
なのでトリニティーの女性としての解放の話にもなっているのは当然。最後メガネ野郎のしょうもない発言に対して張り倒しまくるトリニティー最高だった。思えば前シリーズ、トリニティー同じような嫌なこと言われてもじっと堪えてた気するわ。
あとは登場人物たち最高でした。スミスがMCUで言ったらロキ的な立ち位置、モーフィアスがヴィジョンみたいなキャラになってて面白かった。「センス8」を見てた身としても、出演してた役者さん活躍してて満足。船長もカッコよすぎー!!途中フワちゃんみたいな敵出てくるー!!