劇場公開日 2021年3月19日

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「気持ちを表現する大切さ。成長と友情を生んだ大騒動!!」トムとジェリー 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0気持ちを表現する大切さ。成長と友情を生んだ大騒動!!

2021年7月23日
PCから投稿

笑える

楽しい

単純

【賛否両論チェック】
賛:ドタバタ劇を通して成長していく、ヒロインの姿に心温まる。トム&ジェリーとセレブカップルとの対比も、気持ちを表にする難しさや大切さを教えてくれるよう。
否:展開は非常にご都合主義で、荒唐無稽感がスゴい。シュールな笑いの数々も、やや好き嫌いが分かれそう。

 これぞまさに、実写とアニメの見事な融合です。観ていて違和感が全くなく、トムとジェリーを始めとする動物達が巻き起こすドタバタ劇が、まるで目の前で起こっているかのように錯覚してしまいます。
 そして本当はダメダメなヒロイン・ケイラが、優秀なフリをして一流ホテルで働き、1組のカップルの結婚式を巡る大騒動を通して成長していく姿は、不思議と心が温まります。また、いつも本能のままにケンカし合えるトム&ジェリーと対比するように、気持ちがいつも空回りしてしまうベンと本音を言えないプリータのセレブカップルが描かれているのも、思わず考えさせられるようです。
 ただ、ストーリーは言わずもがな荒唐無稽で、
「いやいや、トム頑丈すぎでしょ!!(笑)」
なんてツッコみたくもなってしまいます(笑)。また、トムがジェリーに毎回ボコボコにされる笑いは、判官びいきな日本人にとっては、やや笑いのポイントが微妙な感もありそうです。
 それでも沢山笑って心温まる、そんな作品ですので、家族サービスは勿論のこと、ストレス発散にももってこいの作品といえそうです。

門倉カド(映画コーディネーター)