劇場公開日 2022年2月23日

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「原題は「King Richard」です。よく言えば指導力ある、悪く言えば横柄・傲慢な父親にピッタリの表現ですが、ありきたりの題名になってしまいました」ドリームプラン お抹茶さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5原題は「King Richard」です。よく言えば指導力ある、悪く言えば横柄・傲慢な父親にピッタリの表現ですが、ありきたりの題名になってしまいました

2022年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

女子テニス界の頂点を極めたウイリアムズ姉妹の父親にスポットライトを当てた作品。
彼の存在無くしてウイリアムズ姉妹の活躍はなかったから、凄いと言えば凄いんだけど、同じことして夢破れた家族もいっぱいいるだろうなあ、そんな家族は悲惨だろうなあというのが個人的な感想。すくなくとも父親みたいな人は身近には居てほしくはないです。

原題の「king Richard」は、よく言えば指導力ある、悪く言えば横柄・傲慢な父親にピッタリな表現なので、「ドリームプラン」という当たり障りのない表現に変えたのはどうかと思う。
(以前、アメリカ宇宙開発計画の裏方の黒人女性を扱った「ドリーム(原題 hidden figures)」という映画があったけど、黒人女性映画はドリームという言葉を使わないといけないのかな・・・)

テニスだけでなく、勉強や他者への思いやり・謙譲の気持ちの大切さを娘に教える父親の姿勢は素晴らしいと思う。
ただ、製作にウイリアムズ姉妹本人が入っているので、不具合な場面は当然カットしているのだろうとも思う(審判に抗議してラケットぶち壊していませんでしたっけ)

白人中心のテニス界に黒人の体格を生かしたパワーテニスを導入したのが姉妹の活躍の要因だったはずだけど、体格面の良さは描かれていませんでしたね。わざとかな?

劇中に黒人差別があることをはっきり言っていましたね。
姉妹とシャラポワ選手が対戦したとき特段理由もなくシャラポワ選手を応援していた自分も心の奥底に潜在的な差別意識があったんだろうなあ、と思いながら劇場を後にしました。
ちょっと心苦しくなった作品です。

お抹茶