DUNE デューン 砂の惑星のレビュー・感想・評価
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自分はリンチの方が👍
昨日改めてデビットリンチの方をおさらいして今日これをみた 無駄かわからないがとにかく長ったらしくて退屈感満載 リンチのも結構そんな感じも有ったがこっちは更に長い そう考えるとリンチの方がテンポよくて良かった ところで、小説と同じ内容にしてるのはどっちかな? 続編観るか悩むところ
夜勤明けにはキツイ
169本目。 壮大なスケール、重厚感なせいか、流れがスロー。 始まりのセリフ回しがウィスパー気味で眠気が。 てな訳で、少し寝落ち。 夜勤明けにはキツイ流れ。 んー、サクサクいける話だとは思うんだけど、それじゃ原作の世界観が失われるのかな? 原作読んでないから、何とも言えない。 正直、自分の中でも盛り上がってこなかったし、次も観ようと言う気持ちにはならない。 監督、演出が変われば別だけど。
1.5倍再生モード希望
ジャバ・ザ・ハットのアジトに乗り込むまで、くらいのストーリーを、たっぷり2時間半にした感じ。 何も起こらない時間とイケメンのドアップタイムが長すぎた〜〜! 間延びタイムが長すぎて、時折挟まれるドキドキハラハラエピソードにも、ごめんちょっと今疲れてるんで。という気持ちになる。 よくぞこの本イベント前の前説だけで2時間半の映画になったなー!!という謎の感動
この映像化が観たかった(ToT)
SFファンなら、その偉大さが判るフランク・ハーバートの古典的SF小説、DUNEシリーズは、過去に鳴り物入りで2度映画化されて大失敗。巨匠アレハンドロ・ホドロフスキー監督は10時間超の大作に挑み完成出来ず挫折しメイキングフィルムのみが残った。 その後、鬼才デビッド・リンチ監督は撮り上げた長尺ものをカリスマプロデューサーのラウレンティスにズタズタに切り刻まれた短縮版を公開されてしまい、世間から壮大な失敗作の冷酷な烙印☠️ 今回のドゥニ・ヴィルヌーブ監督版DUNEは非の打ち所がない傑作が爆誕した!無駄なショットなし、演技者の表情の演出など、研ぎ澄まされた作品に仕上げて来たな監督。これはもう、つべこべ言わずに観るしかない! 開巻のタイトルにPART ONEと添えられていて嬉しい予感でいきなり泣きそうになる。 素晴らしい作品、壮大な叙事詩が幕開け╰(*´︶`*)╯♡ オレはこういう映画が観たいんだ‼️ガオ〜ッ 新たな冒険の旅の始まりだ
映像はいい
リンチの砂の惑星ははるか昔に見てよく覚えていない。DUNEの光景やインテリアや衣装は素敵だが、いかんせん話が古典的というか、物語の原型を出ておらずいささか退屈。
例えば帝国と植民地支配、貴族階級と平民、白人と有色人種の対立、裏切り、共闘、さらに聖母子、メシア降臨のような。
言葉を武器として使う術みたいなのは面白かったけど。
スターウォーズみたいに何作もつくるんでしょうか。
圧倒的映像技術で観る砂の惑星
こんなガッツリのSF映画は久々。特有の世界観を圧倒的な映像技術、映像美で観ることができる。 本作は序章。ゆえに物語としてエンジンがかかるのに時間がかかるが、そこは今後に期待ということで。 ティモシー・シャラメ演じるポールはいかにも若い王子様という感じだが、非力ではなく、救世主としての片鱗も随所に見られる。このキャラクターの成長も今後に期待。 3部作になるという噂もあるが、しっかり完結まで追っかけていきたい。
問答無用の圧倒的エクスペリエンス!
"DUNE/デューン" シリーズ第1作。
IMAXレーザー/GTテクノロジーで鑑賞(字幕)。
原作は未読、デイヴィッド・リンチ監督版も未見。
確かに映像がすごい。隙のない完璧な映像美とダイナミックなアクション・シーンが圧巻。もはやひとつのブランドと化したドゥニ・ヴィルヌーブ監督の演出に惹きつけられました。
砂の粒子の一粒一粒まで映し出す高精細映像と、全身を包み込むような音響によって、圧倒的な臨場感を醸し出していました。これぞまさに映画館で観るべき映画だな、と…
この迫力は是非ともIMAXで堪能していただくことをおすすめします。IMAXが無くても、とにかく映画館のスクリーンでご覧いただきたい。その価値の充分ある作品でした。
ふたつの大領家の抗争が全宇宙を巻き込んだ革命戦争へ繋がりそうな展開にワクワクしたし、圧倒的な映像の迫力に魅せられっぱなしの2時間半でしたが、少々不満を感じた部分も。
序盤から中盤に掛けてかなり背景説明に時間を割いていたせいか、展開がスローなのが気になりました。早朝回を観に行ったため睡魔に襲われ、瞼を抉じ開けるのに必死でした(笑)。
途中幾度か寝てしまったせいでハルコンネン家と皇帝の繋がりが把握し切れず、悔しかったです。せっかく観に行ったのに不覚であります。続編あるなら、万全の態勢で臨みたい!
原作は文庫本で上・中・下のボリュームだし、一本の映画にまとめるのが困難なのは理解出来るので、本作のヒットにより無事第2部が製作され、上記の不満を吹き飛ばしてくれる最高のフィナーレを迎えることを祈りたい。
[余談]
ティモシー・シャラメ。本作が初めて観た彼の出演作になりましたが、圧倒的な存在感とそれに相反するような儚さを同居させた、すごい俳優さんだなと思いました。
[以降の鑑賞記録]
2024/03/09:Amazon Prime Video(吹替)
※修正(2024/03/09)
映像と音楽、シャラメがすばらしかったです!
IMAX・大画面でと推奨されていたので、3Dでアバター観たとき以来の追加代金で観ました。 他の方が前の方が没入感があっていいと書かれていたので、5列目で鑑賞。 結果的には、普通に観ても大画面・前列なら十分映画の世界に浸ることができるだろうなということ。 映像・音楽・役者はホントよかったです。 特にシャラメは、ロボットのような性別を超えた美しさです。 将来アンドロイドを作るとき、目の保養になるので是非シャラメの外見で量産して欲しい♡ ストーリーは、序章だからか、ホントにスローで面白くないです。 時の権力者が有能な部下に嫉妬して左遷とか…ステレオタイプだし、科学技術がこれだけ進んでも剣術を習い肉弾戦するの?とびっくりしました。 序章にしろ、もう少しあー観てよかった!と思える内容を入れて下さい。 次を観るかも微妙です。 やはり、映画は物語を楽しむものだと思うからです。 期待と、映像・音楽・シャラメで星3つ。本来なら星ひとつです。
予見者と青い瞳が、砂漠の彼方に望む夢
原作や映画の前作は未読・未見です。
重苦しいディストピア
砂の厚みは、即ち歓喜や幸福が天空に去った後の歴史。生きるものの悲哀や労苦が、熱に枯れ果てて幾重にも積み上がり、運命も呑み込んで流れていく。
サンドウォームが独立した生物ではなくて、砂漠の獰猛な変身に見えた。
砂漠の砂嵐も、屋内・屋外全てのシーンで響く音も、ざわついた重低音。常に不安をかき立てていた。今作はアトレイデス家の崩壊がテーマでしたからね。
序章あるいは前編?
教母が超能力者の出現を待ち望み、フレメンにも救世主の伝説があり、しかし主人公はまだ幼い。原作を知らなくとも、今作が長い旅の一部であることは、早々に感じられました。これからの物語への期待感は強烈です。
個を磨く世界
1万年を越える遥か未来の物語であるのに、人々も街も古代を思わせる設定。人は皆、身体能力や精神力の鍛錬に余念が無い。誰もが改めて己の力しかないと悟った?
刀を用いた闘いは、斬り合いと言うよりも正に体術。至近距離に飛び込んで、身体を掻き切る白兵戦の迫力。
教母のパワハラみたいな精神パワーも凄いし、ポールが母の教えで身につけていく、相手を支配する「声」の力は、この先も彼の主武器になるんですね。
ひ弱なポールが、顔色を変えるように大人に成長して、克己の力も身につけていく。まぁ、そうでもしないと、砂の国では生きていけない。
美しき母
ポールの母ジェシカが、国が敵の攻撃を受け夫を拉致され、息子と二人国を追われて、逆境に陥るほどに美しくなっていくのに見とれていました。かつ、死んでしまった勇者以外で、最も勇ましかったのも、この母かも知れない。やつれたような姿を見せながら、常にファイティングポーズを崩さなかった。
美しさで言うなら、砂漠の青空を映しとったような、フレメンの青い瞳も綺麗でしたね。
大きなスクリーンで見て
原作は読んでいません。 複雑なお話と聞いていましたが、脚本が良かったのか、そうでもありません。 しかし、国の名前や、勢力の名前や、ガジェットの名前など用語がわからなくなります。 ネタバレだとしても、wikipediaなどでチェックしてから見た方が理解が深まると思います。 もちろん、砂漠でのシーンがほとんどです。 砂漠で人や、飛行物体や、砂つぶ(砂も重要アイテムだと思う)がたくさん動いています。 これをちゃんと鑑賞するためには、IMAXやDolby Cinemaのような大画面でダイナミックレンジが広い環境がおすすめです。 配信で見ても、ぼんやり砂漠で何か動いているなって、時間も長めなんで飽きてしまいます。 空間を広大に感じさせ、大量の敵で絶望感を感じさせる画面は、 今までのヴィルヌーブ作品と共通して素晴らしいです。 乗り物のデザインの自由さもいいですよね。 音響もすごく効果的です。 何かが迫ってくる時には、まず、空気の振動が肌から伝わってきます。 これが、サウンドトラックと融合して作品を印象付けています。 演技は? アイザックもシャラメもモモアもいるだけで、かっちょいいので省略。 原作の問題ですが、謎な点。 おそらく、恒星間航行ができ、エネルギー問題も解決していそうなのに、他のテクノロジーの発展が不均衡かと。 だって、1万年の未来ですよ。 コンピュータ(設定で禁止)を作れば、一気に優位に立てそう。(飛んでるあれの中にも入ってるでしょ?) 飛び道具があまり無い。誘導弾も無い? 繊維産業が発展していない。 クローン技術はあるらしいが、治療としての医学は発展していない?回復魔法は無いの? まあ、これは欠点ではなく、1万年後の未来を想像しながらツッコミを考えると楽しいです。 配信を待ってはいけません。 必ず劇場で観ましょう。 見逃した場合は、part II公開前にきっと再上映するので、そこで追いつきましょう。
ムードはバッチリ。ただ、PART1がこの雰囲気で大丈夫か?
「DUNE(砂の惑星)」その初日を観た! 155分を費やして描かれる、貴種流離譚(きしゅりゅうりたん、若い神や英雄が他郷をさまよいながら試練を克服した結果、尊い存在となる話)の第1章。2時間半を通してムードはバッチリ。ストーリーは主人公の属する国が、宇宙一貴重な資源惑星であるDUNEの統治を、皇帝から任され、急な統治交代を快く思わない前統治国に襲撃されるまでを描く章となっている。つまり壮大な予告編。 映像は、十分に凄い。かつ、舞台は砂漠であるため、原作の雰囲気を出そうとすればするほど茶をベースにした単色系の絵作りになってしまうのが当然という中で、これだけメリハリある映像に仕上げているのもすごいと思う。思わせぶりな音響と映像のオンパレード。 一方で、正直、大丈夫か? と要らぬ心配をしてしまう面もある。ちゃんと人気出るかな、という興行面だ。「スターウォーズ」でジョージルーカス監督は『第一作が当たらなかったら、次はない』との悲壮な思いから、敢えてエピソード4から始めたと聞く。対比すると本作は、そんなことはせずに正々堂々とエピソード1から始める、という気概だが、その分、爽快感、すっきり感ははるかに低い。つまり、「次(続編)をお楽しみに」感が満載だ。 ビルヌーブ監督自身が「『指輪物語』は(素晴らしい話だが)、ピータージャクソン監督による『ロードオブザリング』三部作の完成度が十分高かったので、(他の人が)撮る必要は、もうない、と感じた」と言及していた。その『ロード…』第一作と比べてもやはり、爽快感、すっきり感ははるかに低い。 すぐ、第二作を撮るのだろうか。是非、完結までひた走ってほしいシリーズだけに、この第一作には、ちゃんとヒットしてほしい。 これから観に行く皆さん、下記あらすじを予備知識で知っといた方が、ノリ易いかもしれませんよ。(ネタバレでもありますが、本作は壮大な予告編みたいなものなので、読んでから観る手も十分にあるかと思います) 舞台は西暦一万年を超える遠未来の宇宙に浮かぶ砂漠の惑星 "アラキス"。その惑星では、抗老化作用を持つ麻薬 "メランジ" を宇宙で唯一産出しているため、帝国皇帝 "シャッダム四世" にとってもきわめて重要な惑星。皇帝の命により、新たにその惑星の統治を任されることになった "アトレイデス公爵" だったが、敵対する "ハルコンネン家" の奸計にはまり、就任早々に追い落とされる。命からがら逃げ出した息子 "ポール"(主人公)と母 "ジェシカ" の二人は、最大全長400メートルにも及ぶ "砂虫(サンドワーム、別名シャルーイ・フルード)" が巨大な口を開けて迫ってくる恐怖の砂漠をさまよう。 二人は、そんな過酷な惑星DUNE を自由に生きる先住民 "フレメン" に迎えられ行動を共にする。そこでポールは生涯の伴侶 "チャニ" と知り合う。 一方、母が属する秘密結社 "ベネ・ゲセリット" は、長い歳月をかけて優生学的選別を繰り返し行い、"クウィサッツ・ハデラック" と呼ばれる "時空偏在者"(限りなく神に近い存在) を、科学技術によって生み出し自分たちの配下に置こうと目論んでいる。母は "声" で相手を操る技をポールに伝授する一方で、秘密結社の操作をポールにも加えてきた。その結果、クウィサッツ・ハデラックの能力の片鱗たる "予知" がポールの中に芽生え始めている。 こんな話ですが、上記したような固有名詞達をあらかじめ知っておくと、楽です。ついでに以下のことまで知っておくとよいかもしれません。 長期間の宇宙旅行を可能にするために必須な抗老化作用薬メランジ(麻薬でもある)は、実は恐ろしい砂虫(サンドワーム)の原型である "半植物半動物〈小産砂〉" の排泄物を太陽光と空気に晒すことで得られている。 ポールは、砂漠でも強く賢く生きる多産なトビネズミの名に因み「ムアッディブ」と名乗り、帝国への逆襲を主導する。(キネマ旬報 巽孝之氏の文章から引用) 2021/10/16 追記 自分はついつい活劇を期待してしまうので、上記のような感想になるが、そもそもそういう感じの話なのだろうか。あらためて原作を読んでみようか。 2021/10/17 追記 ビルヌーブ監督という人は、(「ブレードランナー2049」「メッセージ」でも感じたが)ストーリーテラーと言うよりは、映像作家であり音響作家なのだろうな。だから本作も、IMAXシアターでその両方を堪能するのが正しい方法なのかもしれない。
圧倒的に I M A X
正直、凄く面白かった!と言える程、理解していませんが 圧倒的な世界観に始まりから惹きこまれ、2時間半ちょい別世界に浸ってる気分でした。 でも恐らくIMAX(しかもグランドシネマサンシャイン)だからこそ あそこまで惹きこまれたんだろうなあ、とも思います。 役者さんたちも(個人的に)浮世離れした顔つきの方々ばかりで雰囲気も完璧。 何より、ティモシーシャラメ 美しすぎるだろう〜…(°.°*) まさに宣伝文句の シネマエクスペリエンス を体感できました。 4DXも面白そうですね。
壮大なスケールの未来宇宙
遥か未来、人類が地球以外の惑星に移住している西暦10190年、レト・アトレイデス公爵は、宇宙で最も価値のある物質であるメランジの唯一の産地であり通称デューンとよばれる砂漠の惑星アラキスの管理権を宇宙皇帝からの指示で受け入れた。メランジは人間の寿命を延ばし、超人的な思考を提供し、超光速の移動を実用的にする大切なスパイスだった。アラキスの管理権を公爵に渡すというのは、宇宙皇帝らによって仕組まれた罠、と公爵は知っていたが、愛妾のジェシカ、息子で後継者のポール、信頼できるアドバイザー達を連れてアラキス行った。巨大な砂虫に襲われたり、これまでメランジを独占的に管理し巨額の富を築いていたハルコンネン家など敵の襲撃に遭遇し、公爵は殺され、ポールとジェシカはアラキスの原住民であるフレーメンに助けられ、そして・・・という所までの話。
現代から8000年以上未来の話で、SFだから何があっても良いと思うが、まだ剣で戦ってるのかとちょっと不思議な感覚は有った、
そのアクションは素晴らしかった。そして、多くの戦闘員の動員や特撮などお金が掛かってるなー、って思えるシーンが多くて迫力有った。
ポール役のティモシー・シャラメがイケメンでカッコ良かった。
レベッカ・ファーガソンは相変わらず綺麗だった。
早く続きが観たいと思った。
リンチは何も間違ってなかった(※冒頭に追記)
追記)皆様の感想を読んでいたら気になるところがあったので先に言っておくと、『スター・ウォーズ』との類似性を云々する人たちが散見されるけど、『スター・ウォーズ』がデューンの原作をパクったんだからね。似てるように見えたのであれば堂々とパクった『スター・ウォーズ』の方を責めるべきだ。
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元々原作ファンで、中学の時に公開されたリンチ版を劇場で観て、サンドワームに感激の涙を流したわたしにとって、成長してから聞いたリンチ版の酷評はまるで信じられなかった。うん、それは確かに尺が足りなすぎて話が分からんところはあるね。でも、シーンごとに見ていけばきちんと原作を再現してて素晴らしいと思うんだ。そう思って、誰がなんと言おうと好きな映画として語り続けてきた。
さて、そんなわたしがヴィルヌーヴ版を観たのだけど。
やっぱりリンチは何も間違ってなかった。
照らし合わせれば分かる。結局、原作の同じ場面はリンチもヴィルヌーヴも同じように描いているのだ。
編集権を取り上げられた以上、まとまりが悪くて一本の映画として良くないというのは分かる。でも、バラバラにされた各シーン自体は別に悪くない。だから、リンチが思うように組み立ててたら、必ずいい映画になってたはずだ。
いや、一旦リンチ版の話は脇に置こう。
原作ファンでリンチ版も大好きなわたしとしては、それを踏まえた上でどんな作品になるのか、興味もあったけどちょっと不安も感じていた。
けれどそれは杞憂だった。原作ファンにも納得の映画だ。
多分聞いたこともない単語の羅列で面食らう観客が多いと思うが、それこそがまさにデューンの魅力なので、頑張ってついてきてほしい。ちなみに原作には巻末に用語集がついてる(あれって日本語版だけだっけ?)。「用語集をつける」というガジェットのはしりがこの作品なのだ。
ベネゲセリットだのクイサッツハデラッハだのシャイフルドだの、この人たちは何を言ってるんだろう、と途方に暮れたら、まずはそう言った独特の用語には目をつぶって、ストーリーだけを素直に受け入れてほしい。実は話自体はさほどややこしくはない。メランジと呼ばれるスパイスを産出する宇宙で唯一の星、惑星アラキスの利権を巡る争いと見せかけ、実力あるアトレイデ家をハルコンネン家とコリノ家が結託して滅ぼそうとする。だが実はアトレイデ家の後継ぎポールは救世主となる運命を持っており、メランジの力とアラキスの砂漠の民フレーメンの協力により、コリノ家、ハルコンネン家に復讐を誓う、というのがこの映画のストーリーだ。
ここに、宗教的観念と環境問題が絡むことにより、物語に深みを与えているのだが、一旦はまず表面に見えている公家同士の争いだけに注目するので良い。これだけだとよくある話ではあるのだけど、話を面白くするのはスパイス、サンドワーム、あるいは素早く動くものは通さずゆっくり動くものだけが通るシールド、定期的な振動によりワームをおびき寄せるのに使われるサンパー、砂漠で生きていくために不可欠な、それ自体が水分の循環を司り生命維持装置として機能するスティルスーツといったSF的ガジェット群だ。こういった、原作でも重要な要素であるものをビジュアル的にどう表現するかというのが映画の課題だと思われるが、この辺りは分かりやすく、かつ納得のいく描写になっている。そしてポールが繰り返し見る夢。なぜこういう夢を見るのかについては次作で掘り下げられるはずだが、これも描写の美しさもあいまって見事に描かれている。
デューンを映画化する場合、こういった独特な道具や能力をいかに映像的に説得力ある見せ方ができるかが一つのポイントとなるのだが、こういった部分についてはリンチ版もヴィルヌーヴ版もうまく処理されている。面白いのは両方とも結局同じような描かれ方になるところで、これは要するに原作の描写を忠実に再現できていれば、自ずから同じようなルックスになる、つまりそれだけ原作が視覚的にきちんと説明されているということでもある。
ヴィルヌーヴ版で物足りないところがあるとすれば、砂虫サンドワーム、別名シャイ=フルドの見せ方だろうか。まだ全体像は見えず、一度頭をもたげた姿があったのみなので、このあたりは続編に期待したい。
原作自体がSFにおける不朽の名作であり、ビジュアル的にも十分に納得できる描写がされている以上、「忠実に再現されている」事自体が評価軸になってしまうのが避けられないので、評価としては難しいところだが、わたしは一原作ファンとして、原作を見事に映画に映し描いていることこそ評価をしたい。次作がある前提の作りなので、次の機会を心待ちにしている。
またやったな、ヴィルヌーヴ…
うぬぬぬ…またやったな、ヴィルヌーヴ… 評価されたからか、時間や予算の制限無しでやらせて貰ってるようで、そうすると途端に締まりなく薄ぼんやりした話にしてしまうヴィルヌーヴ。 なんですか、2時間半の予告編ですか? はからずも(はかったのか?)最後に言うように「まだ始まったばかり」じゃん! 「ボーダーライン」くらいヒリヒリした感じでやってくれよ。1本にしろとは言わんけど、このくらい1時間半に収めて、前後編で3時間くらいにできるやろ。 撮影は美しくてその辺りは流石だけど、想像を超えてくるようなシーンはほとんどないし、なにより宮崎駿の影響受けすぎでしょ。 予算の半分くらいホドロフスキーにやれば良かったのでは?と思ってしまった…
超ハードな仕上り with 重音圧
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、この人にSFを撮らせたら間違いないね。原作の世界観を圧倒的なスケールの映像で見せてくれるだけでなく、DUNEの世界での権力構造や敵対関係も自然に理解できるようにストーリーが進んでいく。アトレイデ家とハルコンネン家の対立構造に加えて皇帝とベネ・ゲセリットの陰謀。そして砂漠の民フレーメン。 SF大好きの自分にとっては生きててよかったと思わせる映像ばかり。全部がそうなんだけど、オーニソプターは特に興奮した。トンボ型飛行機が縦横無尽に飛ぶだけでなく、羽を閉じて滑空するシーンはたまらない。他にも、ギルドの輸送母船の桁違いにデカくて美しいフォルムを見ている時は、うっとりしてしまった。間違いなくIMAXで見てよかった。ハンス・ジマーの重音圧を身体で感じることができるしね。 心理描写も巧みで、予知夢に対して不安を覚えていた頃のポールの表情は少年のあどけなさを見せていたが、宿命を受け入れる準備ができた時には、はっきりと大人の顔になっていた。やはりプリンス・オブ・ハリウッド。 セリフに余計な説明をいれずに、自然な会話になっているところもよかった。メンタートみたいな用語をセリフで説明されてしまうと初めてDUNEに触れる人にとってノイズなってしまうし、原作を知っている人間にとっては過剰な説明になってしまう。映像で説明できてしまうところが、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の真骨頂。男爵が使っている重力中和式の浮揚装置なんか見ればわかるしね。 ティモシー・シャラメとジェイソン・モモアは、見た目が義経と弁慶そのままなんだけど、やはりそうなりますよね。わかっていても泣ける。 もうこうなると心配なのが後編。無事公開されますように。
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