DUNE デューン 砂の惑星のレビュー・感想・評価
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中世かってーの
西暦一万年は皇帝や伯爵家が統治する世界みたいです。大統領や首相、書記長、委員長より貴族制度の方が優れていたようです。映画の設定や脚本の御都合主義にいちいち目くじらを立てるのは良くないしこの作品だけじゃないけど戦闘シーンだけは文句を言いたい。大気圏内に何十機も巨大な戦闘艦を浮かばせているのに何故、何故、何故、ヤッパを振り回して集団肉弾戦で戦うんだよ しかも野外で これなら新撰組や次郎長一家にスマホでも持たして戦わせたらワンチャン勝機あるんじゃない。物語の本筋と関係ないがバカじゃねーかと思ってしまう。1960年台の原作を2020年代に撮るなら違う戦闘シーンを見せてもらいたい。
続きが楽しみ
砂漠描写に引き込まれた。
面白かった。
ヒロインを喰うぐらいミステリアスで個性的な母親の演技やキャラクターが良かったと思います。
予備知識なく観ましたがわからないと言うことはなかったです。私はカタカナが覚えられないので字幕追おうとすると混乱しましたが。
宇宙を束ねてる帝国と、そこに属してる主人公の星と、敵のハゲ頭のボスと、ハゲ頭が資源を搾取してる砂漠の惑星DUNE。の四つの勢力の立ち位置がわかれば...
ただ常に音楽は壮大だし二部作?の一部なのもあって確信をつかないような描写も多いので寝不足だと眠くなるかもしれません。
ストーリー展開が遅いといったレビューもありますがSFだからこその良いテンポだと思いました。非現実をみせるのにあっさりしすぎも味気なく理解が追いつかないかなと。
日中60℃にもなる砂漠の表現はとても美しかったですし、緊迫するシーンもしっかりあるので楽しめたと思います。エンドロールの音の密感も好きでした。
原作を知らないのですがthe選ばれし少年ものって感じで次作が楽しみです。
あの原作の雰囲気を見事に再現
映像、音楽・音響ともに物凄い完成度
焼き直しだし、前に失敗というレッテル貼られているから、正直期待薄だったのですが・・・、まぁ大作だしせっかくだから最高の環境でということでIMAXでの観賞。もの凄かったです。
もともとこの監督の映画って音響が響くと思っていたけれど、ハンス・ジマーとみごとに融合して、聴くだけでもたのしい映画だと─。
個人的にはArrivalと2049のいいとこ取りのような印象を勝手に持ちました。STAR WARSのようならところも感じたし、要するに色んなサイファイ的要素がかき集めれているような印象で、新鮮なところは皆無だったかも・・・ただ、ドゥニ・ヴィルヌーヴらしさ(?)も十分に感じられたし、何といってもこの質に感動してしまいます。このコンテンツを映画にする覚悟を感じます。
これがダメというなら、リメイクとか映画そのものを劇場で見ない方がいいかもしれません。今は自宅にしていながら新作を見られる時代なので、劇場観賞して文句を言うのは時間とお金が無駄なような気がします。とはいえ、話題作を見て批判するのも楽しみの一つなんでしょうけど。
この作品の質を標準にして、もっとビックリするようなクオリティの続編を作ってほしいものです。
高評価多いんですね。
壁画を見上げるかのようなスペクタクル映像体験
デューンはその画面の隅から隅まで正に超大作と言うに相応しい作品である。そのスケール感で言えば、アラビアのロレンス(恐らくヴィルヌーヴは人物と砂漠の対比のためにこの作品を研究していると思う)、地獄の黙示録、2001年の宇宙の旅といった映画史に残る超大作と肩を並べるスケール感である(ちなみに映画中、これらの作品のオマージュシーンもちらほらある)。
今作で監督ヴィルヌーヴがチャレンジしているのは、壮大な壁画を見上げるかのような映像の宗教的とも言えるレベルの「巨大感」である。広大な砂漠に映る人影、超巨大宇宙船から飛ばされる豆粒のような小型機、砂漠の星に建造された、ブレードランナーのオープニングを思い起こさせるような巨大都市。これらの小さく配置された対象物と広大な背景の対比の落差が大き過ぎて、携帯やパソコンの画面では、全てを一瞬で捉えられない。衣装やセットのディティールもだ。(そしてハンスジマーの新境地ともいえる、これまた壮大なサウンドトラックも)。実際私はパソコンの画面で予告編を見た際には、シンプルな画面構成だな、とさえ思っていた。なぜなら、その画面の細部の情報をパソコンの画面では全て把握し切れていなかったからだ。
そう、この映画はIMAXクラスの巨大画面で見た時に最も「映える」ように最初から設計されているのである。だからこそ、ヴィルヌーヴはコロナ禍のアメリカでのワーナーブラザーズの「配信」という決断に怒り狂ったわけだ。この映画の映像は通常のドラマにおける、物語を説明するためにある記号的な絵とは情報量が異なる。最初から最後までスクリーンの絵に見入り、埋没しているような感覚を味わう事が重要だからだ。この映画を見て、物語のテンポが遅く退屈だと言っている人は、筋を追う事に関心が向かうあまり、この映像のディティールや美しさを味わい切れていないのではないだろうか。(興味深いのはその「遅い、退屈」といった批判こそ、まさしく過去に2001年宇宙の旅やブレードランナーが受けてきた批判である。今の時代でさえも、人々は映像そのものを味わい、映画の世界に浸る事よりも、物語の展開、台詞に引っ張られた映画鑑賞をしているのだ)。
もちろん、原作が古典である故、ストーリーやアイデアが色々な作品で既に引用されていまっていて若干新鮮みに欠ける事や、これからいよいよという所で映画が終わってしまう事に不満を持つ人がいるのも理解できる。だからこそ、その欠点を相殺し、SFの古典を蘇らせるために、このような壮大で重厚な映像とサウンドが必要だったと思うのだ。
映画ファンとしては今の時代にこれだけの商業大作で自分の理想の映画を妥協せず、作りあげたヴィルヌーヴの力量を評価したい。セットデザイン、コスチューム、キャスト、撮影、全てが洗練されている。ヴィルヌーヴの得意とする静かに静かに緊張感を積み上げていく演出と、その壮大なスペクタクルシーンにより、鑑賞中、息をするのも忘れるほど圧倒されていた。大作のため、2作目を制作するには今作のヒットが欠かせないそうだが、是非とも実現してほしい。完結してこそ本作の本当の評価も定まる事になると思う。
【オーニソプター】
“二つの有力な家があって、敗れた側の若者が追放されるが、追放された先の人心を掌握、人々を組織化して蜂起、ついには政権を奪還する”なんて云うと、日本人なら源頼朝を思い浮かべる人が多いように思う。義経や義仲の助けはあったが、やっぱり頼朝だと思う。
まあ、多くの人がすでに理解している通り、「DUNE」は、そうしたタイプの物語だ。
原作はSF大河小説の金字塔「砂の惑星」だが、もう40年近く前に同様にデヴィッド・リンチが映画化し、批評家の酷評の的となり、そもそもこの原作を映画にするのは困難なのだと信じ込まれるようになってしまった。
しかし、今回は最新の映像技術を駆使して、やってくれました!
もともとデヴィッド・リンチのキャラクターや衣装デザイン、屋内空間デザインなどは、非常に斬新で、カルト的なんて嫌味を言う人はいたけれども、僕は結構気に入っていた。
今回は、キャラクターや衣装デザインは、物語に重厚感を持たせるためか、派手さや斬新さは抑え気味だが、あのトンボ型の乗り物オーニソプターを目撃した時点で、僕は満点をあげることに決めてしまっていた。
デヴィッド・リンチ版のオーニソプターがダサかったこともあるが、近年の研究で、トンボの羽の形状や模様は非常に飛行に適していることが分かってきていて、そんな情報をアップデートしたんだろうなと想像して嬉しくなったのだ。
この原作「砂の惑星」については、有力な家、当主、後継ぎ、妾、お守り役、右腕、愚鈍に思える皇帝、預言者、裏切り者など、シェイクスピアやギリシャ神話の戯曲のように重層的で重厚感はあるが、人物設定は少しステレオタイプだなと思えるところもある。
映画については、デヴィッド・リンチ版は、家同士の確執や、皇帝の策略、裏切りなどが中心で、砂漠の民フレメンについては深くは描かれていなかった。
だが、ドゥニ・ヴィルヌーブ版では、前後編に分けながらも、物語の最重要な部分として描こうとしているところが伺えて、次に繋がる点として非常に良かったと思っている。これは原作の意図にも沿っているように感じる。
あくまでも原作を読んだ限りだが、ポールがフレメンの救世主となることについては、デヴィッド・リンチ版のレビューでも書いた通り、イスラム世界のムハマンドを参考にしたんじゃないかと考えたりしている。
砂漠の民、キリスト教・ローマ世界の抑圧、キリスト教やユダヤ教から学んだ一神教や救世主の考え方、新たな神の創造と独自の宗教文化世界の構築と抵抗など類似点は多い。
今回の「DUNE」は前編で、スペクタル感はやや少ないと感じるかもしれないが、この原作はもともとスペクタクル感も満載で、後編は、そうした手に汗握る要素も増えてくるのではないだろうか。
正直、砂歩きはちょっと滑稽だが、ヴォイスや、ハンターシーカー、巨大な砂蟲、スパイス・メランジ採掘船とキャリオール、耳で水を集めるネズミのようなムアディブも、本当に印象的だ。
前編が興行的に不調だと、後編が作られないかもしれないといった穿った見方もあるらしいが、そんなことは言わないで欲しい。
それに、公開初日、2日目とレビュー数は007NTTDみたいな盛り上がりを見せている。
それでも、映画を観てフラストレーションがたまったり、後編が気になる人は、新訳版の小説を読んで、想像力を駆使して感じてみてはどうかと思う。
このドゥニ・ヴィルヌーブ版を観て、あらすじが中心になってしまったデヴィッド・リンチ版を観るより良いと思った。でも、デヴィッド・リンチは好きな監督です。
前編でもフレメンの女性が話していたスパイス・メランジのために、水の豊富な惑星になることを諦めたことなど、現代にも通じる環境を想起させる要素もあるし、ポールや母親、これから生まれる妹がどうなるのかも見逃せないところだ。
後編に対する期待は高まるばかりだ。
砂漠のきみへ
壮大な作品、単語の知識を携えていざ鑑賞。鑑賞環境は今年観た作品の中でも最悪クラスでしたが(前方のカップルが上映中にも関わらず喋るし、キスなんかしてて不快だったし、隣の人は後半ずっとスマホを付けていたりと集中力を決定的に削がれました。)、155分デューンの世界観に浸ることができました。
まずキャストの立ち位置の良さ。ポールを演じたティモシー・シャラメのビジュアルの美しさ。美少年とも美少女ともとれるその容姿から繰り広げられる喝だったり、叫びだったりの感情がひとつひとつヒシヒシと伝わってきてもう最高です。そしてダンカンを演じたジェイソン・モモア。先日「スイート・ガール」での優しくも屈強な父親を観た後でも、負けず劣らずの頼れる兄貴分としての風格が格好良かったです。常にポールが追いかけるべき存在としてリードし、最後の瞬間もポールを身を挺して守るというのも誇らしい生き様だなと思いました。後編もしくは中編ではこのダンカンが出てこないのかと思うと少し寂しさを感じてしまいました。あと「ザ・スーサイド・スクワッド」で好きになったデヴィッド・ダストマルチャンが出ていたのも嬉しかったポイントです。
次に風景の圧巻さ。砂漠という色的には一色な風景を白黒の戦闘機で鮮やかな風景に仕立て上げているのはクールすぎるよ!と思いました。戦闘機のデザインも中々に興味深いもので、羽ばたき機というトンボみたいなデザインの戦闘機が物語を追っていくごとにカッコよく見えてきて、羽がどんどんもげていくシーンはディザスタームービーを観ているような緊張感に襲われました。砂虫も出番は多くありませんでしたが、口だけでも分かるモンスター感にひたすらに喰らっていく様子に興奮してしまいました。
戦闘シーンも、青いムーブを纏い、攻撃されると赤くなるというのも中々凝っていて好きです。ガチ戦闘も剣術を全力でやってくれるので見応えがありました。
物語自体序章的な感じなので、155分という尺ながらそこまで進んだ気はしません。後半もどう終わるんだろうと思いながら、気づいたら終わっていました。少しだけ予習したので単語は分かっていたのですが、それでも混乱する場面があったのは惜しい点です。
でも、それらを踏まえてもこの時代に王道SFを堪能できて楽しかったです。これから続いていくデューンの物語にも注目していきたいです。日本ではそこそこのヒットといった感じですが、本国アメリカでは爆発的ヒットになり、次回作が制作されることを心から願っています。
鑑賞日 10/17
鑑賞時間 12:30〜15:15
座席 K-7
エイイッ退屈、退屈ゥ!
UREYYYYYそんな眠っちまいそうなのろい展開で この赤だるまを満足させられるかァーー!?
ハイ、ということで「DUNEデューン 砂の惑星」。
皆さんの感想を見ていると割と賛否両論ある感じですね。私個人は否側です。
まず、なぜ私がこの映画を楽しめなかったのかですがシンプルに物語に入り込めなかったのが一番です。やっぱり長いですね。2時間半ありますから。アベンジャーズのように好きなシリーズでもないとIMAXなどで見ない限り飽きてしまいます。
それに画面も暗いので眠くなってしまいました。後半なんかはずっと夜のシーンですしアクションシーンもサンドワームから走るぐらいでワクワクハラハラするものでもないですので。
が、ここまで気に入らないことだけを書いてきましたが、勿論良いところもあります。まず何と言っても映像美。IMAXではない普通のシアターで見た私でも感激させられる程の圧倒的な映像美でした。
DUNEの姿だけでもなく宇宙船の造形も素晴らしい。あんなにシャープでスタイリッシュなものを考え付く方は本当に尊敬します。
映像美を体験するためだけでも映画館で見るのも良いのではないでしょうか。
堪能しましたSFスペクタクルアドベンチャー
DUNE原作ファンの為の映画(^_^;)
映画好きな私でも、中盤から飽きてしまった……
壮大な物語は分かるけれど、原作に忠実に作りDUNEファンに称賛されるか。
はたまた、ライトに万人受けに、設定を活かして現代的に作るか。
映画製作はターゲット層により作り方が決まるんだな~。
なのでこのDUNEは、ファンがターゲットなので、予備知識を持って鑑賞された方が良いです。
スターウォーズに影響を与えた本作ということですが、やはり比べてしまいます。万人受けはSWになってしまうと思います。
原作も昔の物なので、現代でのSF映画で目が肥えてしまい、目新しいものはあまり感じられなかった。
最後に主人公とラッバーンの一騎打ちとか、スパイスを使ったら強靱になるとか、1本の映画としての構成が欲しかった。
(そうなるとピータージャクソンのロードオブザリングは凄い)
ドラマシリーズとして製作されても良かったのかなと思ってしまった。
ただ映像美、音楽、衣装は綺麗でした。
サンドワームがもっと見たかった……
DUNEファンの皆様生意気なレビューお許し下さいm(_ _)m
第一巻だけになりそうな一大SF歴史絵巻
IMAXおすすめ、予習必須で映像美を楽しむ
ティモシーシャラメは素晴らしかったが全体的に魅力がなかった
ティモシーシャラメは素晴らしかったが全体的に映画そのものに魅力がなかったです。
ティモシーシャラメじゃなかったら途中退出してたかも。楽しみにしていたから残念。
最後の決闘裁判、本作と15日公開作を立て続けに見ましたが、最後の決闘裁判があまりに素晴らしかったから、観る順番を逆にすれば良かったです。
SFは基本あまり好きではなく、スターウォーズは寝た人ですが、エイリアンやターミネーターは大好きで作品によりけり、DUNEはどう出るかなと思ってました。
謎の生き物がたくさん出て、終始説明が足らず、全く物語に集中出来ない、ストーリーにも魅力を感じず、一人で色々ツッコミを入れてました。まだ終わらないかな
どうせ続編あるから完結しないし、、ともやもや余計なことを考えてしまいました。
そもそも原作が映像化に向かないのでは?とも思う。
醜悪な造形の悪役に対しても生理的な嫌悪感が先立ち、凄みを感じない。
意味ありげな音楽が繰り返され、最初は少し期待したが、ただ単調でしつこいだけで眠気を誘うだけ。
ただティモシーシャラメは本当に素晴らしかった。特別な力を授かったからこそ愛する息子の未来を案じる母を演じたレベッカファーガソンも
今までのファムファタルとは一変、演技の幅はさすが。
尺の長さを考えると登場時間の短いハビエルバルデムやシャーロットランプリングの存在感もさすが。
ただなんだか名優の無駄遣いという感じで、もったいなかった。
たしかに映像はすごかった、お金凄くかけたんだろうな、って。
登場人物たちはたくさん戦ってましたが、こちらは終始睡魔との戦いでした。
2部作だったのね…
あまり情報を入れずに劇場に足を運び、タイトルが出たところで「Dune: Part One」を目にして、え!となったのですが、映画の最後も完全に続編前提となっています。
ちなみに、リンチ版は嫌いじゃないですが、かなり前に観たので詳細は覚えていないし、原作も未読で、若干意味が分からない用語があったので、公式サイトの用語集には事前に目を通しておいた方がより楽しめると思います。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作品は過去6作品を観ていますが、やや難解な点もあるが、映像が印象的で好きな監督です。
今作も、そつなくまとめていて、155分という長丁場も気になりませんでした。(先週観た007の164分間は長かった)衣装やメカなども格好いいし、映像もきれい。それに、ティモシー・シャラメ、結構活躍するレベッカ・ファーガソン、頼もしいジェイソン・モモアなど役者もいい。
ストーリーに既視感を感じるのは、原作に影響を受けた映画が過去に山ほど作られているので仕方ないし、そういった「スターウォーズ」や「ナウシカ」、最近だと「ジョン・カーター」などが好きな私にとっては十分楽しめました。
劇場鑑賞を前提とした絵作りが多いので、ぜひ劇場で観るべき作品ですし、おそらくIMAX版を観たら、もっと印象がよいはず。
観た後に調べてみると、まだ2作目はとりかかっておらず、今作の売り上げ次第らしいので、そういう意味でも、より多くの方に劇場に足を運んでいただきたい!ぜひ、続編が観たいです。
新たなる惑星
やっとコロナ感染者数が減少してきた感のある昨今。(が、まだまだ油断は出来ない!)
このまま減少傾向が持続出来れば、ハリウッド大作の公開延期なんて無くなり、私たち映画ファンにとっては従来通り観たい作品が観れる時が戻るであろう。
今年はまだコロナ禍だった初夏辺りからハリウッド大作が徐々に公開再開したが、ここいらでさらに欲が出てくる。
もっとスゲー!ハリウッド超大作を観たい!
そんな時に、待ってました!
フランク・ハーバードのSF小説。
『メッセージ』『ブレードランナー2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴが新たに映画化すると報じられたのは、もう何年前だったか…。
原作小説は読んだ事無い。が、後のSF/ファンタジーに多大な影響を与えた古典である事は知っていた。
84年のリンチ版や色々な曰く付きの事情も知っていた。
色んな意味で、“SF伝説”の一つ。
それを、現代映画界きっての才能であり、驚異的なSFセンスを持つこの監督がどう魅せるか…?
ワクワクドキドキ、完成が楽しみの一本であった。
コロナで一年延期を経て、遂に公開。
毎度の事ながらの、見終わった直後の一言感想。
ま、参りました~!
(深々と頭を下げて)
開幕してすぐ、全神経がこの“砂の惑星”へ誘われる。
今年、こんなにも広大な宇宙を劇場大スクリーンで観たのは、おそらく初。その美しさに惚れ惚れすらした。
アラキス、カラダンなどの惑星の“異星感”。ロケーションが素晴らしい。
殊に、メイン舞台となるアラキス。通称、砂の惑星=デューン。『アラビアのロレンス』『イングリッシュ・ペイシェント』もそうだが、どうしてこうも映画と砂漠の映像は相性が良いのか。確かに過酷な環境下の惑星。が、その壮大な砂漠の世界、そして映像スケールにずっと陶酔していた。
SFなので勿論、メカニックやビジュアルは必見! 宇宙空間の超巨大母艦、小型船さえ“巨大”、トンボのような戦闘機。刀、銃、電磁波シールドのボディスーツ。過酷な環境下に耐える保冷スーツも。デザインや独創性まで豊か。
“非メカニック”の様々な多文化入り交じった衣装や美術も見もの。
VFX、アクションのクオリティー、迫力、圧倒的スケールはとてもとてもこんな文章じゃ言い表す事が出来ない。いずれレンタル/配信/TVで…なんて絶ッ対にダメ!! これだけでも今すぐ劇場へ!
『砂の惑星』お馴染みの“砂虫(サンドワーム)”。今回はその新たなビジュアルもさることながら、デカ過ぎて見えない…。
音響のド迫力…いや、超迫力が身震いするほどで、これも劇場で!
そして、作品を盛り上げるハンス・ジマーのストロング・スコアの数々。
全てが、映画館の劇場大スクリーンで観るべき興奮と幸せに満ちている。
ハーバードと原作の大ファンだというヴィルヌーヴ。目を見張る壮大なビジュアルのスケールから細かな設定まで抜かりなく、その手腕に本当に参った!
今回の“新生版”、個人的に嬉しかったのはビジュアル面ばかりではなく、ドラマ面も。
と言うのも、リンチ版では人間関係や設定がよく把握出来ず、話がほとんど分からなかったから。
難しい、複雑…と言われているけど、確かに難ありだけど、小難しいのは用語や設定だけで、話自体は王道モノ。
デューンから摂れる“香料(スパイス)”を巡る勢力争い、陰謀。ある家族の物語と悲劇、そして息子である主人公へ…。まるでシェイクスピア悲劇のよう。
実にドラマチックで、たっぷり描写。じっくり堪能、見応えあった。
リンチ版は大長篇シリーズを無理矢理2時間強に押し込めたのに対し、今回は“物語の始まり”を忠実に映像化した違いかもしれない。
言うまでもなくリンチは、映画史上に名を残す偉大な名匠。横槍が入り自分の思うように出来ず、当時の技術にも限界が。もし現在の技術や予算やスケールだったら、リンチもしくは幻のホドロスキー版はどんな…?
公爵にオスカー・アイザック、支える戦士にジョシュ・ブローリン、ジェイソン・モモア、対立する男爵にステラン・スカルスガルド、甥にデイヴ・バウチスタ、フレメンの少女戦士にゼンデイヤ…。
おやおや、やたらと某アメコミ・ユニバースや某スペース・オペラ関連者が多い。
そこに、ハヴィエル・バルデム、シャーロット・ランプリングら豪華な実力派&個性派揃い。
ほとんどが男臭い面子だが、その中でレベッカ・ファーガソンが美貌と役所含め深い印象示す。
神話のようなSF小説、監督の才、ビジュアル、豪華キャスト…。
これだけでもお腹いっぱい。
が、本作には唯一無二のものが。
『砂の惑星』は、青年ポールの物語。
序盤はお城育ちのお姫様ならぬ御曹司。ひ弱で、まだ青年へと成り切れてない。
母と特殊な力の訓練。我が身に眠る力をまだ巧く使えない。
父の側で教えを乞い、側近に武術を習うが、まだまだ未熟。
自分の未来が見えない。
…いや、しかし、時々“見る”のは、夢か、未来か、運命か。
カラダンからアラキスへ移り、そこで待ち受けていたのは…。
命からがらの危機、試練、時には闘いも。
“見える未来”に苦悩…。
それらを踏まえ、一歩ずつ逞しく、青年に成長していく。
終盤の彼の姿は、救世主の兆しが…。
役所は旨味たっぷりだが、それを活かせる逸材が居ないと話にならない。
居た。
ティモシー・シャラメ。
インディーズ系ドラマが多かった彼にとっても、これほどのSF超大作への主演は初。アクションも初。
彼の繊細な演技力と魅力、存在感、役柄が辿る運命まで重なった。
新たなルーク、フロドとなれ。
(そうそうティモシーくん、あるインタビューで、「『ドラゴンボール』は僕の人生で特別なもの」と語っていて、メチャクチャ親近感あったよー)
今回は“パート1”。前後編なのか、原作通り6作構成になるのか現時点で不明。(ヴィルヌーヴは続編の脚本を書き始めたらしいが…)
ヴィルヌーヴ印故重厚で、エンタメ性の爽快さ、痛快さ、面白さにはちと欠ける。
賛否分かれてもいるが、個人的には大ッ満足!
これぞ映画ならではの贅沢さ!
『SW』『ロード・オブ・ザ・リング』に続く“ムービー・レジェンド”が、今ここに始まった!
我々映画ファンにとって、終了してしまった両シリーズの渇望を満たしてくれるに違いない。
作品レビューとは関係ないどーでもいい事だが、
本作にもちらほら、特に『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』や『シャン・チー/テン・リングスの伝説』に対してのほぼ同じ文面の連投悪質レビュー。
何なん、これ…?
間違いなく同一人物が別アカウントで、作品を見もしないで悪口を言ってるだけ。こんな糞レビューに共感が幾つも付くのはおかしい。自分で付けているのは明白。
ここは、テメーのお遊びの場じゃない。
映画ファンが集う場だ。
永遠に消えろ!
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