劇場公開日 2021年10月15日

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「既視感がある、それ自体は悪くないが。」DUNE デューン 砂の惑星 ようへいさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0既視感がある、それ自体は悪くないが。

2021年10月26日
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鑑賞方法:映画館

映画メッセージと監督も音楽担当も同じだろうて、ちょっとbgmと音響エフェクト頼りすぎでどうしても映画メッセージを連想してしまうような効果でガッカリ。同じことやってる場合じゃないぜ、ドゥニ・ビルヌーブ監督。なんというか、かつての小説デューンをホドロフスキーが映画化を試みて、のちの多くのSFに影響を与えたという事実はある程度認知して観客もこの映画を見てたりするとおもうのだが、ドゥニ・ビルヌーブ監督はこれまでのデューンが影響を与えたであろうSFをあまり復習してないように見受けられる。いや、それなりには観ているとは当然思うのだが、きちんと咀嚼して表現として理解した上でこの作品に取り掛かって欲しいものだ、と感じざる得ない。サンドワームの臨場感も彼なりに表現しているのだがいまいちインパクトには欠ける。スターウォーズのような活劇感もなければナウシカのオームの冒頭の登場するシーンの前兆として砂が巻き上がってその周りに蟲が羽ばたくまるで鯨の捕食活動のようなリアリティもない。ただ、巨大な物体が砂の中でこちらに向かってくるだけだ、何かもうワンアクション欲しいところだ。また、作中のガジェットは素晴らしいけど、どれも見たことがあるようなものがたくさん出てくるのでこんなもんか、と思ってしまう。そりゃあデューンに影響されてその後の映画が作られたのだから既視感があって当然という意見もあるがこれまでの映画で展開されてきた飛行船を少しいじったようなものようなものでなく、もっと何か新しいものを見たくなっちゃんうだよな。まあ、期待値が高かったといえばその通りだけど。

ようへい