「豪華過ぎるキャスト、圧倒的臨場感。続編期待!」DUNE デューン 砂の惑星 アルさんの映画レビュー(感想・評価)
豪華過ぎるキャスト、圧倒的臨場感。続編期待!
リンチ版未鑑賞、原作も未読。前半はひたすら固有名詞を把握、展開を理解する事に意識を全部持っていかれる。それでも覚えきれず、理解出来ず。。。だが、ここで諦めて思考停止してしまうのは本当に勿体ない。前・後編に分かれている前編の為、説明と前フリが『わかりにくい』『長い』と低評価のレビューも多いが、映像、音響、物語、そして演出と、総合的に見ても十分高評価に値する作品。とりあえず名詞はスルーしてでもストーリーについて行って欲しい。
後半に差し掛かる辺りで自然と展開が頭に入ってきて理解が追いついてくる脚本も絶妙。ここに辿り着くまでの説明時間は若干長く感じてしまうが、それぞれに思惑、希望、理由があり、カットインされる予知夢、未来を想像し考察しつつが楽しい。
この重厚なストーリーをティモシー・シャラメが、弱々しくも芯があり気品溢れる演技で魅せてくれる。脇を固めるキャストも主役級ばかりで安心してストーリーに没頭出来る。前編は全体的に悲しい展開ではあるが、個人的にはレベッカ・ファーガソンが素晴らしく、好演というより怪演に近い程の鬼気迫る演技は必見。
SF好きには堪らないヴィルヌーヴ監督の世界観。宇宙船、オーニソプター(トンボみたいな飛行機)、ちょいちょい登場する小道具(ガジェット)達がとにかく秀逸で、子供心をくすぐられる格好良さ。砂漠で生きる為に考え抜かれた設定にただただ脱帽。
ここまでで特に何が凄いかと言うと、やはり原作が素晴らしいのだと思う。監督達は映画化して、映像としてこの世界を表現したくなるくらいに魅力的な物語なのだろう。そして、ヴィルヌーヴ監督が鑑賞者のイメージ・期待を超える作品に仕上げてくれた事に感謝と拍手を。
この圧倒的な映像美、圧倒的な迫力を体感させてくれる効果音、この臨場感はIMAXでの鑑賞一択で。後編の公開が早くも楽しみな一本。SF好きは是非!