劇場公開日 2021年10月15日

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「文句なし。そこにある、いる、SF映画」DUNE デューン 砂の惑星 あしたさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0文句なし。そこにある、いる、SF映画

2021年10月18日
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鑑賞方法:映画館

ドゥニ・ヴィルヌーヴの異物の存在感の表現力はもう間違いない力量なのはわかっていたけど、それでもここまで純度高いSF映画だとどうなのか!?と観る前は少し怖かったけど、もう完璧。
あの物量の宇宙船が飛んでいる、破壊される、小型船が動いている、砂虫が現れる、それを観客に没入感を持たせながら体感させる。
その体感の高さこそがこの映画の凄さだ。
メタ視線を入れる隙がない、これこそ原初のSF体験なのでは!と思いながら見た。

とにかくデザインが抜群にいい。
これまでの名作過去作(特にナウシカの影響はバシバシ感じる)を踏まえてきっちりと洗練さが更新されている。
このデザインの良さが視覚的にずっと気持ち良いのだ。
音楽もやはり素晴らしかった。
不穏な、不可解な音楽で場面をリードして観客を誘っていた。

マスク姿の戦士、人間には制御できない環境、果たして企画が始まったときにここまで2021年の地球とリンクしうると予想していないとは思うけど、この公開タイミングも味方につけた素晴らしい傑作だ。
パート2の前にこんな絶賛してしまうことが怖いけど、もうずっと見ていて堪らなかったな。
母と子の物語というのも個人的にツボ過ぎて、もう。

あした