劇場公開日 2021年10月15日

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「SF作品の金字塔・詩的表現の素晴らしさ」DUNE デューン 砂の惑星 コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0SF作品の金字塔・詩的表現の素晴らしさ

2021年10月16日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

知的

叙事詩的で神秘的な作品。映像にもヴィルヌーヴ風味が多分にあり力作だった様に感じました。長い原作の中どこを切り取るか楽しみだっただけに期待を裏切らない内容と砂漠の臨場感がありありの作品で楽しめました。
印象的な台詞は、一番初めの夢は深淵からのメッセージだ。とあるように精神の時空に架け橋をもたらすとの表現は世界観と相まって目が離せません。
印象的な場面は、やはりシャイフルード🟰サンドワームです。あの迫力は怪獣映画とはまた一線を画した現実感があります。砂が今回は主役ですが、その表現は素晴らしい。表情豊かな世界にどっぷり浸かれる至福の時間です。
印象的な表現は、過去と未来とを繋ぎ未来へ導くという冒頭にある通りの時間の超越した記憶の表現が素晴らしかったです。
原作フランク・ハーバードの言う通り『自分の周囲では過去と未来と現在が見分けのつかない程入り混じっている。』同時に感じる時空を超えたヴィジョンに振り回されて受け入れる過程が繊細に描写され楽しい。
いかんせんゆっくり進むところと早過ぎる展開の緩急が半端ないので理解不明のままに置いてけぼりにされる人は多いかも知れません。なんか凄い映画見たわで終わる一面も否めないと感じました。しかし砂漠の空気を肌で感じられる異世界感たっぷりの楽しさで、part2あるなら期待大です。

コバヤシマル