劇場公開日 2021年10月15日

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「圧倒的疲労感と充足感」DUNE デューン 砂の惑星 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0圧倒的疲労感と充足感

2021年10月15日
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いや~見応え十分の濃密2時間半超にぐったり…。生命の神秘は解明すべき謎ではなく、体験すべき現実。まさしく映画館の大スクリーンでこそ、それも是非IMAXで見るべき劇場体験!
『ブレードランナー2049』も思い出されては時に(映画の可能性すらも)更新するような圧巻の映像スペクタクル、夢に出てきそうな確固たる映像世界を持ってして、現代の名将ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が自身にとってもかけがえのない伝説の原作の映画化に満を持して挑む。明確な作家主義と、何よりこの作品にかける熱い想い・愛が毎カット毎カット、セリフの毎ラインや作品の節々から伝わってくるよう。きっとこの複雑に入り組んだ難解な物語を現代に伝え直す上で噛み砕き分かりやすく簡略化・再解釈しながら、香料メランジのように大事な要素や風合いはそのまま損なわれていないかのよう。きっと脚本の時点で、上映時間・制作費等々大人の都合で、大幅な削除など苦渋の選択を迫られたことあっただろう。だけど、それら監督の一つ一つの決断を支持したくなる。そんな"声"の持ち主だ。サンドワームが初めて出てくるときなんかは鳥肌立ってしまった!それくらいの荘厳さに畏怖の念すら覚えた…。実績あるごく一部の監督"the one"だけが辿り着ける規模感のある自由(ex. ノーラン)、そして撮影も衣装も美術もハンスジマーによる音楽も盤石の布陣&最高の面子が可能にした素晴らしい出来栄えに大満足&満腹。
そして、そんな壮大なる世界観、映像美に負けないくらいの超一流豪華キャスト。選ばれし者シャラメはじめどこを見ても知った顔、鉄板の演技力と魅力。ヒゲのないモモア("&"ポジション!)久々に見た気がした。あと、レベッカ・ファーガソンは綺麗にピシッと髪まとめているよりも、ボロボロになってからの方がかわいかった。これは鑑賞前から分かってはいたけど間違いなく今年を代表する映画的一大事件!オーバーじゃなく"令和のスター・ウォーズ"的立ち位置もある。これを見ずして今年は終われないし色々な人とああだこうだと話したい。リンチ版に満足できなかったファンにも太鼓判押してオススメできるのでは?『メッセージ』以降、「本当はこういう作品が作りたかったんだろうな」と思ってしまうくらい今やすっかりSF畑な監督にとってもある種の到達点・念願成就な入魂の企画に違いないわけで、遂にここまで来たかと感慨もひとしお。だが、これはまだ始まりに過ぎない。本作の切り目も絶妙で、終わった瞬間ドッと肩の力が…。僕の道は砂漠へと続いている。本作咀嚼するのも時間かかりそうだけど、早くPART TWO見たい!!

P.S.アクションもストレスなく見られて、例えばノーランとかより上手いのかなと。
本編前『エターナルズ』の予告に武者震い…
最後にIMAXのキャッチフレーズ(?)を引用したい
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とぽとぽ