「ファミリー映画なのは間違いないが、なんか変。すごく変な映画…。」魔女がいっぱい たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
ファミリー映画なのは間違いないが、なんか変。すごく変な映画…。
子供を動物に変えることを使命とし、人間に混ざって生活している魔女たち。そんな魔女に目をつけられてしまった少年の冒険を描くファミリー向けホラー・ファンタジー。
監督/脚本は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズや『フォレスト・ガンプ』の、オスカー監督ロバート・ゼメキス。
製作/脚本は『ホビット』シリーズ(脚本)や『シェイプ・オブ・ウォーター』の、オスカー監督ギレルモ・デル・トロ。
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『ゼロ・グラビティ』の、オスカー監督アルフォンソ・キュアロンも製作に名を連ねている。
魔女たちのリーダーである大魔女を演じるのは『プラダを着た悪魔』『マイ・インターン』の、オスカー女優アン・ハサウェイ。
主人公の少年のおばあちゃんを演じるのは『ズートピア 』『シェイプ・オブ・ウォーター』の、オスカー女優オクタヴィア・スペンサー。
高級ホテルの支配人ミスター・ストリンガーを演じたのは『プラダを着た悪魔』『美女と野獣』の、名優スタンリー・トゥッチ。
オスカー級の製作陣と役者陣を揃えた注目作!…だけどアメリカでは新型コロナの影響で配信オンリー。
さらに制作スタッフが刃傷沙汰を起こしたり、魔女の描写が身体障害に対する配慮を欠いているとクレームをつけられたりと、何かとトラブルが続いた呪われた作品。
…この程度の描写で差別だの何だのとクレームをつけるヤツの頭ってどうなってるんだ!?これを観て「身体障害者をバカにしている!😡」とかいうやつの方がよっぽど差別的だよ!
そういえば『ドラゴンボール』のピッコロの指の数も、漫画だと4本なのにアニメでは5本になっていたなぁ…。
まぁそれは置いといて、作品の出来は悪くなかったよ!
児童文学が原作ということで、ちっさな子供でも楽しめるファミリー映画として制作されている。
ストーリー展開など、大人が観るには少々物足らないところもあるが、あくまで子供向けの映画なのでそこはご愛嬌。
モンスター造形に造詣が深いギレルモ・デル・トロが製作に携わっているだけあって、魔女のルックスは普通に怖い😱子供にとってはトラウマ級だろう。
ファミリー映画だからといって、恐怖描写をおざなりにしていない点は好印象♪
アン・ハサウェイが悪役を演じるという珍しい配役。彼女はやっぱり華がある🌸✨
醜い魔女のメイクをしていても隠しきれない美女オーラが半端ない!
アン・ハサウェイを大魔女にキャスティングした時点で勝ちっ!て感じはある。
魔女たちに対抗するおばあちゃん役にはオクタヴィア・スペンサー。
最近はマジでどの作品にも出ている気がする。
パワフルな南部のおばさん役をやらせればハズレなしって感じすね。
主人公の少年を演じたジャジール・ブルーノ君も良かった。あの無気力フェイスのインパクトがグッド👍
スタンリー・トゥッチどこに出てたの?と思ったら支配人だった。髪ありメガネなしだとマジで気付かない…。
全体のルックは悪くないし、それなりに楽しい映画なのだが、手ばなしには褒められない。
やっぱりシナリオがヘンテコすぎるっ💦
ネズミへと姿を変えられた少年たちが、元の姿に戻れないという衝撃展開💥
そしてその事実を受けいれるのが早すぎるっ!
両親が事故死したあと、人生は不公平なものなんだ、とおばあちゃんが少年に言って聞かせるシーンがあったけど、流石にこれは不公平すぎんか?
寿命が短いということも折り込み済みで納得してるというのが…。さとり世代かな?
クライマックスのシーンにデイジーとブルーノがいなかったのは…ってことだよね多分。
あまりにもネズミ化を受け入れるのがあっさりしすぎていて、苦難の多い人間として生きるより、気楽なネズミとして生きていく方がいいんだ…、というようなおよそ子供向けではないメッセージ性の作品に見えてしまう。
大魔女のもつ大金を、おばあちゃんが総取りしていったのもなんかモヤモヤする…🌫
魔女退治の軍資金にするため持って行ったらしいが、ネコババしたようにしか見えなかった。
あとホテルの支配人が普通に可哀想。あんな騒ぎがあったら、あのホテルはもうダメじゃないの?
おばあちゃん、ホテル建て直しのためにいくらかお金を渡してあげてください💰
ブルーノと両親のエピソードも、殆どギャグとして扱われており、それでいいのか?と思ってしまう。
本当に変な映画だった。
意図的なのかも知れないが、細部のチューニングが悉く狂っていて、観賞後のモヤモヤが半端なかった。
それだけにインパクトが強いが、観ていて気持ちの良い作品ではないかも😅
あまり深く考えないで観賞する分には楽しい、かな?
今日は
いつも拙文に共感を押していただいてありがとうございます♪
たなかなかなかさんのレビューにまったく同感です。
イヤミスならぬメチャクチャな中身のの童話でしたね。
2年~3年の寿命のねずみに変えられて、メデタシメデタシはないですね。
今晩は。
”本当に変な映画だった。
意図的なのかも知れないが、細部のチューニングが悉く狂っていて、観賞後のモヤモヤが半端なかった。”
ようこそ、ロアルド・ダールのブラック・シュールな世界へ・・。
(私も相当にブラックで、アイロニカルな人間ですが、彼の方の足元にも及びません・・。)
では、又。