「あまり強くないヒーローがいいですね」劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
あまり強くないヒーローがいいですね
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過去と未来が警察無線で繋がる刑事ドラマなんてサスペンスでは反則技と思ってTVはスルーしていましたし、スペシャル番組も観ていないので話が分かるか不安でしたが何も問題なくハラハラドキドキ楽しめました。
2016年の韓国のTVドラマのリメイクということですが過去と未来が無線で繋がるアイデアは2000年の米国映画「オーロラの彼方へ」が原点でしょう。無線ではありませんが声で繋がるシチュエーションは「九月の恋と出会うまで(2019)」でも同じでしたし愉しめました、原作の出版は2007年ですからこちらも韓国版より先ですね。まあ、タイムパラドックスものはいくつもありますからどれが先かの詮索はあまり意味がないかもしれませんね。
劇場版は明らかにオームのサリン事件を模した筋書き、世論操作を企む政治家と公安がぐるになって事件の隠ぺいするあたりはアメリカの陰謀ものによくあるプロットですが良く練られています。タイムパラドックスものなので悲惨な事件を描いても一瞬でハッピーエンドに変えられるのが醍醐味かも知れませんね。坂口健太郎さんが大活躍ですがタフガイのヒーロー風に描かないのでドキドキしながら応援したくなる演出はお見事でした。
ただ、この種のテロ事件ものは元総理の暗殺事件が実際に起きてしまったのでテレビも映画も暫くは難しくなりそうですね。
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