「エピローグのジャンレノは蛇足です。蛇に足を百本位付けた位の蛇足です。」霧の中の少女 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
エピローグのジャンレノは蛇足です。蛇に足を百本位付けた位の蛇足です。
少女失踪事件を捜査する警部と、疑われマスコミに追い回される容疑者を描く物語。
派手さはなく地味ですが、しっかりとした作りのサスペンスだと思います。
謎解き、犯人の動機等にも驚きがありました。
ただ、犯人の動機自体には驚きましたが、その動機を達成するための犯罪としては、設定にかなり無理があるように感じられたのが残念。
この「設定」は、もう少し可能性があるものに煮詰めて欲しかった。これがこの犯罪の肝になるのだから、ここが雑だと全て台無しになります。
もう一つ言えば、刑事と容疑者のキャラクターやバックボーンをもう少し描いて欲しかった。
刑事が「なぜ無理な捜査をするようになったのか?」、容疑者は「なぜ夢想のような犯罪計画を実現する為に動いたのか?」
それらをしっかりと描かれていれば、より説得力のあるストーリーに出来たように感じます。
個人的に好きな雰囲気のサスペンスだっただけに、とても残念に感じました。
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