「完璧な犯罪ほど美しいものはない。」霧の中の少女 ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
完璧な犯罪ほど美しいものはない。
このジワジワと迫りくる高揚感は一体何だろう。
これだからミステリー映画はやめられない(笑)
真相はズバリ分かりやすく映像にしてくれているけれど、その理解は観客に委ねられる感じは流石!
観終わって暫く、頭を整理しないと真相が分からなかったけれど、徐々に真実が見えてくるこの感じ…!!
ミステリー好きには必見な映画でした(^^)
事件はタイトルにもある通り、赤毛の少女の失踪事件。
12月23日に失踪した少女の行方を捜査するために、1人の刑事が立ち上がる!
この刑事は、過去に起こった「霧の男」事件の時にも捜査に加わっている。
その時、事件は迷宮入りしてしまったからこそ、今度こそ犯人を捕まえるべく再び捜査を開始するのです。
直ぐに容疑者らしき男は出て来るものの、この男の証拠が掴めないのがもどかしい。
多分この男だと皆が思うのだけど、やっぱり違うかな?
いや、やっぱり犯人だよね?
と、色々と推理を働かせるから、観ているこっちもドキドキワクワク。
刑事と一緒に事件に踊らされ続けます。
そうして、ようやく見えてきた真相⁉︎
実は証拠は彼の直ぐそばにあったというのがちょっと焦ったくなったけど、そこから巻き返す、真実に度肝を抜かされました。
普通だったら犯人が分かって、事件の真実が見えて終わりなのが多いけど、これはそんな簡単で単純なミステリーじゃない。
事件の闇は、やはり過去の「霧の男」事件に繋がっていました。
しかも、その関係が想像以上に根深く絡まり合っているから、なんだか凄過ぎてビックリ!
更に、この事件の鍵を握るのは、やっぱり大御所のジャンレノさん。
後半の彼の登場により、この事件の本当の闇の部分が暴かれます。
これ以上はネタバレになるので言えないけれど、これは是非映画を観てほしい!
そして、このミステリーの面白さを体感してみてほしいです。
一つ言えるとしたら、完璧な犯罪ほど、人はその完璧さゆえに模倣し称賛したくなるのかもしれないという事。
簡単に綻びを解かれてしまう、劣悪な犯罪もあるけれど、あまりに美しい完全犯罪というのは、なかなかない。
だからこそ、犯人はその完璧性に惚れて犯罪を犯してしまうのかもしれない。
いやいや、なかなか、ゾワゾワ、ソワソワさせてくる素晴らしい映画でした。
続編も準備中との事なので、機会があれば是非観たいです(^^)
なかなか面白く、マニアックな映画をありがとうございました(^^)