「一時の現実逃避や楽しさ、一生の感動等を与えるのも映画の大事な役割だが、小品でもこの様な映画を世に出すのも映画の大事な役割であると再認識させてくれる(う~ん、文脈がもひとつだな)。」パブリック 図書館の奇跡 もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
一時の現実逃避や楽しさ、一生の感動等を与えるのも映画の大事な役割だが、小品でもこの様な映画を世に出すのも映画の大事な役割であると再認識させてくれる(う~ん、文脈がもひとつだな)。
①大事なのはこの映画の中では何一つ問題は解決されていないということ。ラスト警察の突入をスチュワートの機転で止めさせたけれども、結局みんな逮捕されて留置場入り。この事件がきっかけでせめて映画の中だけでも新しいシェルターを作る、という話もなし。息子マイクが凍死していなくて良かったが、両親との溝が埋まるのには時間が掛かるだろう。また逃げ出すかもしれないし。(ちなみにスチュワートは自分が殴られマイクが逮捕される=父親にマイクがいることを個人情報を漏らすことなく=知らせるためにマイクに話しかけたのだと思う。自分も薬物依存症の経験があるスチュワートがあれくらいの説得は却ってマイクを逆上させるとわかっていたはずだから)。市長選も結果が出たわけでもないし。ガチガチの社会派映画ではなく基本的にエンタメなのでロマンスの1つも有るが当事者たちも各々依存症持ちか過去経験者だったりですんなりと行くかどうか分からない。レーザーアイが封じられたのは良かったけど(ラストのジョージの嬉しそうな顔!)②ただ解決の方法としてこの映画はひとつの提案をしている。それは「声を上げる」こと。そして映画を観た我々がその声に耳を傾けること。勿論傾けたからって我々は「声を上げない」かもしれない。行動を起こさないかもしれない。一人でやるには困難なことも社会にある様々な問題がそう簡単に解決できる訳ではないことも分かっているから。でも何かしらこの映画からメッセージを受けとる筈、それが我々観客の中で観る前と観た後で自分の中で何かが変わっている筈。それが大事だと思いたい。③舞台を公立図書館にしているのが設定として上手いと思う。「公立=パブリック」だから基本誰でも入れるし、図書館だから人類の蓄積してきた知恵・生み出して来た思想等に何時でもアクセスできる。PC備え付けになってからそうでもないようですけど…「民主主義の最後の砦」という台詞が劇中にあるが正にピッタリの舞台設定だと思う。因みに私も本に囲まれて仕事をしたかったので司書になっていたら良かったと思う、今更遅いけど。ただ人間をあまねく好きかというとちょっと微妙。④“the public”=reated as singular or plural Ordinary people in general; the community.
foi examle : the library is open to the public’。政府関係者やその他の国の重要機関で働く職員などを除く、ある一つの国で暮らす全ての国民、一般大衆に関連するものであるという意味です