劇場公開日 2020年7月17日

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「タイトルなし」パブリック 図書館の奇跡 よしさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5タイトルなし

2020年7月22日
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I'm looking for...HAIL CAESAR! 奇跡を探してるんです、見つかりますか --- 公共図書館版『怒りの葡萄』! エミリオ・エステベスが良作『星の旅人たち The Way』以来久しぶりに監督・製作・脚本・主演を務めた本作で、彼は『ブレックファスト・クラブ』(図書室舞台)と同じく図書館から行動を起こす。図書館( × ヒップホップ → ホームレス達の暮らすストリートを想起?)を舞台にした風通しのいいハートウォーミングな佳作ここにありますよ!! そんな本作にはなかなか渋く壮々たる面子・役者仲間が集結 = アレック・ボールドウィン × クリスチャン・スレーター × ジェフリー・ライト。他にもジェナ・マローン、テイラー・シリング、マイケル・ケネス・ウィリアムズ、そして楽曲も流れるラッパーの"ライムフェスト"が良かった。作品の規模感や本国での興行収入を見ても、恐らくギャラはそれほど高くないだろうが。
Make some noise!! Make some noise!! シェルターも足りない厳寒期の夜、暖を取るための屋根を求めて閉館後の時間にホームレス達が立てこもり。最初の方でジョン・スタインベックの名前が出たことから、そういうシーンがあることは想像できたけど、やはりいざくるとグッとくるものがあった。本作にもまた糞マスコミ。綺麗にまとめようとしたためか脚本においてキャラクターの一貫性や行動原理など少し弱い気のする点もあったが、最後にはやはり抗えないものがあったことも確かで、僕たちがそれが大好きだ。エンドロールの順番ではなぜかエミリオ・エステベスよりも刑事役を演じたアレック・ボールドウィンが先頭だった、彼なりの敬意の表れだろうか。ショーは終わった Elvis has left the building.

とぽとぽ