アンストッパブルのレビュー・感想・評価
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結末を知る前と後では見方が全く変わる映画
思い込みの激しいストーカーから、子供を探し出した母親に。
どんでん返しが来るかなとは思っていたけれど、リジーが怖すぎてもうこのままバッド・エンドもあるかもと最後まで目が離せなかった。
終わり方はスッキリもしたし、ローラのことを思うと何とも言えない気持ちにもなった。
クレアのしたことは許されることでは無くて、リジーが自分の子供を取り戻すことは当然のこと。でもローラにとっては、実の親でなくても、最高の環境で愛情を注いでくれた両親だったんじゃないかな。
今まで家族だと思っていた人達から引き離され、私達が本当の家族よと言われても、すぐには受け入れられないと思うし、これから大変そうだなと想像してしまった。
あとクレアの旦那さんが可哀想。いい人だったのに。自分の娘だと思っていた子は娘ではなくて、本当の娘は既に亡くなっていたなんて。
リジー家族にとってはハッピーエンドでも、辛い思いをした人もいて、複雑な気持ちになった。
ストーカー?
生まれてすぐに産院の火事で死んでしまった娘への執着でストーカーになった母親の物語、で終わったとしても面白かったけれど、実は娘は生きていて、、、
2人の母親同士の掴み合いの喧嘩は迫力あり、格闘の末の告白を聞いてしまったローラ達の心情を思うと辛い。
娘の死を認められずに11年、精神を病んでしまったリジーに対して元夫、両親、息子までもがリジーの事を信用しない。ローラが実はリジーの娘だとわかった途端の元夫の変わり様、ちょっと酷くない?手のひら返すとはこのことか?ローラはこれからどちらの親を選ぶのだろう?
ノオミ・ラパスの手柄
主演のノオミ・ラパスが、精神的に不安定な女を見事なリアリティをもって演じてて、あー、そーかー、とそれにやられます。凄いです。ひっくり返ったら脳内をザザーッと見てきたものが甦ります
執着
オリジナル版未鑑賞。
離婚した旦那と週替わりで11歳の息子の面倒をみる母親が、息子の友達の誕生日パーティーでみかけた少女にハマって行く話。
あらすじを読んでいないとちょっとだけ判りにくい序盤から、更にちょっとミスリード的なものも突っ込んで来るし、中々彼女の闇をはっきり示さないしで、何か匂わせているのはなんとなく感じる流れ。
オリジナルも含めみたことない筈なのに既視感バリバリなネタだし、最初から結構前のめりだから中盤まではエピソードが増えて行くだけに感じてちょっとダレるし、落とし所はどのパターンなのかな?なんて思っていたけど…。
パターン的にはありだし、それ自体は面白いし衝撃的ではあるけれど、持って行き方がかなりの力技w
コメディじゃあるまいしそんな。
何でその程度の流れでそうなる?
ストーリーやインパクトの面白さだけならもっと高評価だけど、一応シリアスな作品なのに強引なので☆-1
The Old Testament:Judgment of Solomon ➡ あなたはいくら何でも赤子を二つに切り裂けますか?
この映画の演出とそれを演じるリジー役のノオミ・ラパスの演技の凄さが、ラストをどのような展開にもって締めくくるのかと....不安になるぐらいの演技。
Did Alice tell you I have children?
Uh, she mentioned a son.
Uh, you have another?
No, just Thomas.
I thought you said "children."
Thomas is a lot to handle, believe me.
映画の頭からストーカーと思えるリジー。我が子そっくりな女の子ローラ...ローラを見た時のリジーの表情...そんな彼女を細かな描写や一つ一つの台詞が、狂気を示しているとしか考えられないけれども何故か、そんな彼女を見ている側としては、肩入れをしたくなり、またそれが気持ちの良いものとなっている。
I'm pretty sure she's my daughter.
That's crazy.
Hmm? You can't deny that looks like me.
You think Lola is your daughter?
はっきり言って母性VS母性の横綱級のがっぷり四つに見ごたえのある両者の演技なくしてはこの映画は成立しない。彼女の今までの作品の中でも”静かで燃えるような”演技と自己流に解釈をしてしまった。
You have to kill me 'cause I'm never gonna stop.
I know what I know.
You have no idea what it's like to lose a child.
To spend every day missing a piece of yourself.
To live with a grief that never goes away.
途中、リジーがただの女でありたいと思える”性”に関して凄まじ過ぎる演技をしていたのでこの映画は評価できないで見終わってしまうかもという不安も...凝視なんてもってのほか
エンタメ情報サイトのVarietyでも取り上げられているように旧約聖書の”ソロモンの審判”や江戸時代の創作書に出てくる大岡政談の「子争い」における我が子というテーマにおいて究極の母親像を映画化しているところが....何とも言えない。
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