「夢は形を変えていく…」耳をすませば あささんの映画レビュー(感想・評価)
夢は形を変えていく…
原作マンガ「耳をすませば」をベースに、さらに中学生時代から10年後のオリジナルストーリーで描いている。
舞台は1998年、出版社に就職した月島雫は10年経った今も作家になることを夢見て物語を描き続け、聖司とも10年間遠距離を続けている。
一方の天沢聖司は、イタリアでチェロ奏者の夢を叶えてカルテットを組み活躍している。
大人になり、経験を重ね、社会に埋もれていくうちに、かつて聴こえていた“心の声”が聞こえなくなってしまった雫。仕事ではある時、ある些細なことをきっかけに作家の担当を外されてしまう。天沢と過ごした10年前を思い出しながら雫はある決断をするがーー。
“心の声を聴く”本作で何度も出てくるセリフ。
心の声を聴く=「耳をすませば」に繋がる
本作、中学生時代の最初のシーンはジブリ版とオーバーラップするところが多く見られた。
高坂先生がジブリ版のイメージと同じでちょっと嬉しい。
チェロ伴奏の「翼をください」も悪くはないんだけど、「耳をすませば」と言えば「カントリーロード」のイメージが強いため、そこが残念かな。(大人の事情で使えなかったのでしょうかね?)
ストーリー的にはきっと現代ではあり得ない事だからこそ、物語には思い切り夢を持たせてほしい。
そういった意味ではラストは個人的には満足な結果でした!
今晩は
オリジナルから発展させた10年後の二人のやり取りは、ヤキモキしながら観ていましたが、(で、イロイロと脳内で突っ込みつつ)けれど、あのラストシーンでヤラレマシタね。
遠距離恋愛10年って・・、と突っ込んでいましたが、実は天沢聖司が、月島雫以上に、彼女を思っていたという手紙にはヤラレマシタし、納得のラストでしたね。
不惑を迎え、心清らかなる部分が、厳しき毎日を送る中、減っているかな・・、と少し心配していたのですが、未だ今作のような映画を観て、心動かされる自分に、少し安心した映画でもありました。では。
これからもよろしくお願いします。
(滅多に言わないですが・・)「スペンサー」もお時間があれば、是非。では。