「今後への期待を込めた佳作という印象。」モービウス Y Kさんの映画レビュー(感想・評価)
今後への期待を込めた佳作という印象。
スパイダーマン関連の劇場作品は全て観ている自称ファンです。
数多くの延期を乗り越えて遂に公開です。あの!ノーウェイホーム後の作品という事で期待値のハードルは高くなってしまいがちですが、予告編の段階であまり好印象をもてていなかったのでかなり期待値低めで観ました。
感想
期待値通り、若しくはそれ以下という印象でした。
・物語構成
物語構成は一昔前のマーベル映画の様な物語構成で力の暴走に葛藤する主人公と力に溺れて暴れるヴィランという分かりやすい人物配置の構成になっており理解しやすかったです。しかし、ヴィランの人物描写掘りさげが足りていないと感じてしまいました。特に闇堕ちする場面は明らかに描写不足で消化不良という感じでした。その後の対決はシンプルで大きく動きがなかったので、もう少し二転三転すれば楽しめたと思いました。
・アクションシーン
アクションシーンはX-MENのナイトクローラーの様な高速移動×移動時の煙エフェクト+音波移動という感じでカッコよかったです。
・ホラー演出
今回は吸血鬼のヴィランが主役の物語という事で、典型的なホラー演出が多々なされていて楽しめました。
・演技
演技は皆さん流石の演技力で引き込まれました。特にモービウス役のジャレット・レトさんの人間体、吸血鬼体の演じ分けの迫力は桁違いだったと思います。
・今後の展開
今回もオマケ映像が付いていましたが、予告編の段階でバラされていた内容(察しの良い方は気づくと思います)であり、あまり驚きはありませんでした(ヴェノム2以降SSUの作品のオマケ映像はサービスしすぎだったのかもしれない)。しかしながら、その場面で交わされる会話劇の内容は今後のシリーズへの期待を強く持たせてくれるものだったので、やはりファンには必見の内容だと感じました。
総評
今後の映画に期待したい佳作。アクションシーンは迫力満点。今後のSSU作品にも注目したいと思わせるオマケ映像は楽しめた。