配信開始日 2021年7月2日

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「 「レゴバットマン・ザ・ムービー」のクリス・マッケイ監督によるSF...」トゥモロー・ウォー 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 「レゴバットマン・ザ・ムービー」のクリス・マッケイ監督によるSF...

2022年9月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 「レゴバットマン・ザ・ムービー」のクリス・マッケイ監督によるSF映画。突っ込みどころ満載なタイムトラベル+エイリアンものです。

 いきなり未来からスタートし、その1分後には「28年前」というテロップと共に現在に戻り、またすぐに未来に行く、という滅茶苦茶な編集もさることながら、突然現在に未来から使者がやってきては、地球の滅亡を告げられ、有無を言わずに世界中が兵士を派遣する、という忙しい展開に「ちょ、ちょっと待って」となること間違いなしでしょう。

 ただし余計な説明がない分、テンポが速いのは、自宅鑑賞向きですね。段階を踏まえず、していろいろ大事なことをすっ飛ばして語られるのは、今流の倍速鑑賞に似ていて、ながら見には好都合なのです。
 例えばタイムトラベルをどうやって実現したのか。時間軸はどう機能しているのか、などを深く突っ込まれないためにあえて説明を省略していて、タイムトラベルはできるけど、特定の年代、つまり2051年にしかいけない、とかいう設定になっているのです。説明はまだ開発段階でエイリアンの急襲を受けたためにやむを得ず未完のまま使ったという一言で事足りています。それをくだくだ説明調の台詞で見せられるほうが苦痛に監視じていたことでしょう。

 ところで、主人公のダン・フォレスター(クリス・プラット)は2051年の未来で大佐としてエイリアン防衛の指揮とるのでに成長した自分の娘ミューリ(イヴォンヌ・ストラホフスキー)と出会います。ミューリが明かすダンの過去は悲惨なものでした。ダンは自分がどんな原因で死んでしまうのか、しつこくミューリから聞き出そうとします。そして、その関連で、家族が離散してしまっわけまで聞かされたダンは、大ショック!そのためか、地球を救うミッションのつもりで来たのに、何としても娘を救いたいという個人的感情が色濃くなっていくのでした。
 加えて現代に戻ってきたダンは、エイリアンとの対決のために疎遠になっていた父親のジェームズ(J・K・シモンズ)の協力を得たいため、不本意ながら頭を下げるのです。
 本作は、イラク戦争に出征したのは自分の意思ではなかったものの、家族との関係を疎遠にしてしまったダンが家族との絆を取り戻す物語でもあったのです。この伏線はなかなか良かったです。

 見どころとしては、ダンとエイリアンが直接対決する肉弾戦が、スリリングでスビート感があり見ごたえありました。
 もしジュラシックロスで、もう少しオーウェンの活躍を見たかったとこぼしている方がいたら、本作でのクリス・プラットのアクションをご覧になれば、充分埋め合わせできることでしょう。やはりクリス・プラットには恐竜とエイリアンが似合っています。
 2021年7月2日Amazonプライムより配信開始

流山の小地蔵