ようこそ、革命シネマへのレビュー・感想・評価
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今の時世と合わせて映画館がある事に感謝出来ました。
前から興味のあった作品を観賞しました。
で、感想はと言うと良い悪いと言う次元ではなく、映画館で映画観賞を出来る幸せを噛み締められた作品で4月の上映予定がコロナの影響で延期となり、やっと上映された事がこの作品の映画復興のテーマとオーバーラップした様な不思議な感覚になりました。
スーダンと言う自分の中であまり馴染みの無い国において、軍事政権で娯楽産業の要となる映画が上映出来ないと言う事態はかなりショッキング。
そんな状況下になっても年老いた映画監督達がスーダンで再び映画を復興させようとするが、かなりの難局でやることなすこと上手くいかない事ばかり。
それでもイブラヒム達は映画の復興を信じ、明るく前向きに映画再興に取り組む。
もう、その挫けない心と言うか、前向きな姿勢が"何故?"と思うぐらいに明るい。
お国柄か?と思うところもあるけど、多分それだけではなくて自分達の信じる物の力強さだとは思うけど、それでも凹たれなさが観る側にも伝わり、ライトに明るく観れるんですよね。
悲壮感が感じないのは良いんですが状況はかなり大変。
情勢もそれどころではないって感じですが、映画が復興の第一歩となりえそうな感じから、なんとなく行けそうな感じがしつつも、野外映画館での上映もいろんな情勢の横ヤリと言うか、縦割りの役所のたらい回し対応に上手くいかない。
観ている側のこちらがイライラくるぐらいw
面白いのは野外映画館なんかかなりの野っ原感があるのに、普通にパソコンとかiPadとか出てくるのがなんか面白い。
また、野外映画館での上映前のアナウンスをしている際に"アラーの神に感謝を~"と言ったイスラムの礼拝のアナウンスに被るのには笑ってしまいました。
上映する作品もチャップリンはなんとなく分かるけど「ジャンゴ 繋がれざる者」はなんとなく皮肉めいた感じがするのは考えすぎですかね?
映画の火を絶やさない4人の映画人達の奮闘劇ですが、その行動と思いが劇中に報われた感は正直ありません。
それどころか、彼らの前向きでひたむきな笑顔が無ければ、かなりネガティブに感じます。
それでも、映画と言う娯楽を絶やさない、必ず復興させると言う信念が柔らかくも確りと響きます。
貴重な作品を観た感じです。
改めて映画を観れる幸せを噛み締めた作品で、こう言う時だからこそ、いろいろと感じる事が出来るのではないかと。
いろんな思いがあるかと思いますが、劇場はソーシャルディスタンスを確りと心掛けているので劇場で観賞出来ればマルかと思います。
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