「◎」エイブのキッチンストーリー M Eさんの映画レビュー(感想・評価)
◎
パレスチナ系の父とイスラエル系の母を持つエイブは自分は何を信仰すべきか、自分は何人なのか、自己のアイデンティティとは何か日々悩んでいた。ただひとつ自分について分かっていることは料理が大好きということ。
そんな料理を通して、何事も"フュージョン"が大事ということを学んでいく。
この映画は宗教問題が核になっている社会派だけれども、演出のおかげや料理とのフュージョンによって非常にマイルドになっているため観やすかった。
ストーリーや展開自体は予想がつくというか、割と平凡なんだけど、ポップな演出でテンポよく進んでいくので観ていて楽しい。前半の毎日チコの所に通うところはある種のロードムービーのようだった。
とにかく私はエイブが大好きだ。
料理という大好きなことに純粋にひたむきに向き合う姿や、ルーツが異なろうと大好きな家族のためにパーティーを主催する健気な姿に心を打たれた。これはフィクションだけども、エイブにはそのまま育ってほしいと思う。
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