ジェントルメンのレビュー・感想・評価
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「筋書き通り」を面白く見せる演出力。
◯作品全体
冒頭のシーンのツカミ、煙のイメージを使ったシームレスなOP…そうそう、ガイ・リッチー作品ってこれだったよな、とか思いつつ、改めてガイ・リッチー作品の情報の出し方の巧さに膝を打った。
記者であるフレッチャーが麻薬組織のドンであるミッキーの右腕・レイへ暴露記事の買い取りを迫りつつ、暴露作品の脚本に沿って過去を洗っていく。この部分はレイも知っている過去なので嘘が付けない分、真実に近い物語が語られるが、フレッチャーが面白おかしく作劇している部分もあって、画面上での演出と事実に少し齟齬があったり、後々フレッチャーが画面上とは違う別のアングルを提供する。フレッチャーの状況やフレッチャーとレイが話している間に展開される「今現在」次第でこの別のアングルが登場するのがすごく面白い。
ロシアン・マフィアがレイたちを狙う終盤のシーンはまさしくそれで、マンションから落下死したマフィアの子供の話をしているところでフレッチャーがその話をしていれば最後は違った展開になっていた。
ただ、フレッチャーはじめ、それぞれがキチンと自分の役割をこなしているから、それぞれの思惑のまま事を進める物語を沿うだけになってしまう。そこでセオリーを崩すのがコーチたちなわけだが、この作品に交わるノイズのような存在が、煩すぎず、静かすぎない、絶妙なポジションだったと感じた。ミッキー側にとっては麻薬農場を破壊され、市場価値を落とす張本人の一方で、最後の最後で思惑はまったく異なるが、救世主にもなっている。イレギュラー要素が鍵を握っているが、それぞれの陣営に深く介入しないからそれぞれの陣営の思惑は成り立っていて、そこに「お粗末な作戦」感を感じさせないのがとても良いな、と思った。
脚本をなぞるような構成、それぞれの狙いや対処が的確…こうした作品はいわば「筋書き通り」なわけだが、本作はそれに対してどういったカメラで、どういったカット割りで演出すれば面白くなるかという部分が魅力になっている。そしてコーチたちがもたらす「筋書き通り」を打ち崩す化学反応が更にスパイスになっていた。
それぞれの思惑や行動が繋がっていく中盤から終盤を楽しめるのは、序盤からキチンと仕事をするジェントルメンたちの能力と、それを映し出す演出力があるからこそだ。そして、だからこそガイ・リッチー作品は楽しいのだ。
◯カメラワークとか
・画面にどデカく映し出す文字演出、やっぱりかっこいい。キャラクターをバカにする時の手書き風文字演出もちょっと時代遅れ感を感じるけど、そのチープさが逆に味になってる。
・一度語られたシーンに張られていた伏線にもう一度触れるときの短いカット割りのセンスが、ガイ・リッチーの一番強いところな気がする。長々と触れられても「ここですよ!」と強く主張されてる気がするし、セリフで語るだけだと味気ない。本作だとマンションから落下ししたロシアン・マフィアとそれを写真に撮る不良少年あたりのカット割りが秀逸だった。
◯その他
・ちょうど『オペレーション・フォーチュン』を見たばっかだから目についたけど、同じバーベキューグリル使ってた。高級っぽい、木製の机に埋め込まれるように置かれてる蓋がついてるタイプのやつ。
・途中からフレッチャーの脚色を推測するのが面白くなっていった。序盤でミッキーがドライアイと護衛を撃ち殺すシーンがあったが、次のカットでレイが「そんなことしてない」みたいなことを言って否定するのがそもそも面白かったが、ああいう脚本向きなシーンが出てくるたびに「これはフレッチャー・フィルターか?」と推測するような。ジョージ卿が盛大にゲロをぶちまけるところもフレッチャー・フィルターかとおもったけど、あれは史実っぽい…?
ジェントルメンと言うタイトルとは裏腹に・・。
ジェントルメンと言うタイトルだったので「きっと、反対に悪人が出てくる映画だろう」と思いながら、見始めました。結果はその通り! 麻薬王が自分の「農園(麻薬を栽培している場所のことを指す隠語)」を大金で売って、引退すると言い出します。
ところが、「農園」の一部を襲われ、その一部始終がSNSで拡散されます。当然、ダメージは大きく、売値は下がります。
そこに、麻薬王の全てを写真などで撮影していた悪人が「秘密をばらすぞ」と言って、140万ポンドだったかの大金を要求します。
これだけなら話しは早いのですが、他のギャングたちも動いてきて、話しがややこしくなります。
悪人はギリギリのところで、逃げおおせて、マスコミや映画会社に上記の内容を売り込むのですが、自分が乗ったタクシーに麻薬王の子分が乗っていて。ジ・エンド。ただ、子分は悪人に「ゲームをしないか?」と言っただけで、何をされるのかは不明。
麻薬王はロシア人に捕まるも、味方に救われて命拾い。
結論を言うと、脅した方が、逆に脅され、そしてまた脅し返されると言う感じのストーリーですね。
主人公のマシュー・マコノスキーだったかは、他の映画で敏腕弁護士役で出てきました。昔はほとんど知りませんでしたが、最近、よく見ますね。アメリカでは有名なんでしょう。
最後まで飽きさせないポップなマフィア抗争
ヒューグラント、ロマンス映画御用達のニヤけた優男って印象しか無かったけど、歳を重ねてコスずるい小悪党をいやらしく上手く演じてたなー、良かった。
マシューマコノヒーも若い頃は謎に重宝されてたイメージだったけど、歳を重ねてマフィアのボスを堂々演じる円熟味がでてたなー、良かった。
ヤンキーの大麻王、金が欲しい小悪党、ユダヤの富豪、チャイニーズマフィア、元KGB、大手出版社の編集長、バズりたいだけの街の若者達が、
隠居、権力、金、名声、尊厳、それぞれの動機が入り乱れた抗争を二転三転なおかつポップに描いて最後まで飽きさせない展開、面白かった〜。
なによりミッキーの奥さんロザリンドの肝の据わりようがハンパねー!
寧ろロザリンドのバックボーンとミッキーとの出逢いも知りたいわ。
結局、無鉄砲な教え子たちの行動に巻き込まれたコーチと、バズりたいだけで事の発端を起こしてしまった教え子たちが、状況把握も事態収拾も最強だったのが小気味よかったわ〜!
面白かった!
に、しても日本向けの「一流の紳士(ワル)たち」ってキャッチコピーと、安っぽいビジュアルポスターどうにかならなかったのかね?
そんな感じ!
モサドのカニ
先日観た「 スナッチ 」が面白かったので、期待値上げての鑑賞。
主要キャストの真顔と、ヒュー・グラントのお世辞笑い多発。なかなかシビアな展開で、笑え、なかった 😆
ー モサド:イスラエルの対外諜報機関
ー 金は問題を招く
BS-TBSを録画にて鑑賞 (吹替阪)
絶え間なく会話がずーっと
会話がメインで
あまり派手な展開は無い。
ずーっと喋ってる(吹き替えで見ましたが、セリフがちょっとクサイ)から
途中10分位寝たかも……
淡々と進むので
誰に感情移入するでもなくいっちゃって
そうなるとどんでん返しがあんまり効いてこないというか……
そんな感じでした……
ブラックなタイトル
アバンタイトルでボスと呼ばれる男がバーで殺される、なんとなくゴッドファーザーの暗殺シーンを思わせる出だし、本編はレイという男の家にフレッチャーという自称私立探偵が潜んでいる、知らぬ中では無いようで酒を片手に話がはじまる。
どうやら、やばいネタを売りに来たらしいが、むしろ映画の語り部、狂言回しの役どころのようだ、登場人物、映画の前置きがダラダラつづく、状況説明は語りでなく映画で見せろよと言いたくなる。まあ、後半になってからは謎の解明に一役買ってくるので気を取り直しましたがね。
貧しいアメリカの青年ミッキー ピアソンが奨学金で英国の名門大学に入学するのだがとんだ秀才、貧乏貴族の庭を借りての大麻の栽培で裏社会の大物になる、レイはミッキーの右腕の切れ者といった役どころ。
ミッキーの組織を買うと言うユダヤ人のマシュー、中国人マフィアのジョージ卿とドライアイ、謎の暗殺者、訳アリのボクシングコーチとジムの不良らが絡んでドロドロの展開に・・。
ミッキーは結構残虐、マシューに体の肉1ポンドを切りだせと迫るが「ベニスの商人」の強欲なユダヤ人シャイロックへのあてつけセリフですね。
下ネタ絡みの下品なセリフが多く、そもそも悪党たちの映画なのにジェントルメンとはブラックなタイトルをつけたものです・・。
誰が最初のドミノを倒したのかな?
映画「ジェントルメン」(ガイ・リッチー監督)から。
どの国でも「暗黒街」なるものが存在し、大金が動いたり、
殺人などの事件に発展していくことは、よくある。
だから設定は違えど、同じような作品は、何度も観てきた。
そのたびに、ストーリーの中で繰り返されるフレーズを、
その作品の「気になる一言」として残してきた。
今回は、食うか食われるか、を題材に、
「一代で大麻王国を築き上げたマリファナ・キング」が主役、
「ジャングルの王は、うわべの振る舞いだけでなく、
本当の王にならなければならない。
疑いがあってはだめだ、疑いは混乱を生み、破滅を招く」
「ジャングルの法則を忘れてるぞ。
老いたゴリラに、白髪が増えたら立ち去るべきだ、
放り出される前に恥をかくな。あんたの時代はもう終わったんだ」
「ジャングルの法則は1つ。『飢えたライオンは食う』だ」
しかし今回は、もっと面白い表現を見つけた。
「問題は最初に倒れるドミノではなく、最後のドミノだ」
「ドミノ理論は面白い。誰が最初のドミノを倒したのかな?」
大きな事件・事故で問題にされるのは「原因」か「結果」か。
私は、やはり「原因」(最初のドミノを倒した人)かなぁ。
一流のワル×アブナイジェントルメン、ガイ・リッチーの匠技!
『シャーロック・ホームズ』『コードネーム U.N.C.L.E.』『キング・アーサー』『アラジン』など大作を手掛ける事が多くなったガイ・リッチー。
そんな彼の、『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』『スナッチ』など原点回帰とでも言うべき犯罪活劇。
スタイリッシュ!テンポの良さ!クールな音楽!
これぞ見たかったガイ・リッチー・ムービー!
開幕早々、主人公が殺されてびっくり!
いきなり結末見せちゃうの…??
でもこれも“仕掛け”の一つ。
勿論話は遡る…。
英ロンドンの裏社会。
大麻ビジネスで成り上がった大物ギャング、ミッキーが引退を決意。さらには、総額500億円の大麻ビジネスも売却するという。
裏社会がそれを無視する訳ない。
大麻ビジネス利権を巡り、ミッキー、ユダヤ人大富豪、中国系マフィア、私立探偵らが時には売却話を持ち掛け、時には虎視眈々近付き…。
とにかく話が面白い!
この手の犯罪活劇好きなら、絶対見て損ナシ!
軽妙な語り口で、ユーモアの入れ方も絶妙、サスペンスやバイオレンスもピリッと効いている。
思惑、騙し合い、どんでん返し。
それを展開し、繰り広げる“ジェントルメン”たち!
百獣のギャング王、マシュー・マコノヒー。『ダラス・バイヤーズクラブ』『インターステラー』以降ちと精彩欠いていたが、久々に魅力と存在感を発揮。
彼の右腕、チャーリー・ハナム。もう一人の主役とでも言うべきいい役回り。
後釜を狙うユダヤ人大富豪=ジェレミー・ストロング、中国系マフィア=ヘンリー・ゴールディング。憎々しく、小賢しい。
謎の男、コリン・ファレル。美味しい役所!
狂言回し的な私立探偵、ヒュー・グラント。彼の演技も含めクセ者!
信用ならぬ一癖二癖ある連中ばかり。
そのキャラ設定もいいが、この豪華な面子が堪らん!
単なる三つ巴の争いに非ず。
中国系マフィアの老若対立。
ミッキーに恨みを持つゴシップ紙の編集長はあるネタを掴む。
そのネタである、ミッキーの友人の大富豪の、ヘロイン漬けになっている娘の救出。
右腕レイが一応事態を収束したが、この時チンピラ相手に手こずって、思わぬトラブルが…。
それがきっかけでドミノ式に、ロシアン・マフィアまで参戦。
アマチュア格闘技集団がミッキーの大麻畑を襲撃。彼らの更正に務めるコーチ(=コリン・ファレル)が、そのお詫びにレイの仕事を引き受ける。
そして何よりユニークなのは、二重構造の“仕掛け”。
実は作品が、グラント演じる探偵がレイにミッキーをモデルにした麻薬王を題材にした映画の脚本を持ち掛けるシーンと、ミッキーと三者三様の争いが交錯して展開。
つまり、映画本編と映画の中の“映画”が入り乱れながら同時に進行していく。
ちなみに、開幕の殺されるミッキーは、“映画の中の映画”。
何か、ややこしい感じがするが、見てみると全然そうではない。
三つ巴の争いもメリハリくっきりと。
その他のエピソードも旨味スパイス! 小ネタ伏線にもなっていたりする。
“映画の中の映画”が巧く、突然のスリリングな展開やドラマチックな展開が“造り”になっていたり、それが笑いにもなったりする。
いや~見事!
何だか見てて、ガイ・リッチーは本当にこういう作品を撮りたかったんだなぁ…と、心底感じた。
“格言”的な台詞も印象的。
ミッキーが若き中国系マフィアに語った中国の“ドラゴンとライオン”の話。
ミッキーが麻薬王である証し。“ジャングルの王になるにはそう振る舞うのではなく、そうならなくてはならない”。
自分をハメた者、貶めた者には金でやり返すが、
愛する妻を危険に晒したクソ野郎には命で対価を払って貰う。
やはり非道で恐ろしい世界。
でも、どうしてもしびれてしまう世界。
面白かった!
いい感じで続編も期待出来そう。
でも、“脚本家”の探偵の安否は如何に…??(笑)
重厚と芳醇
ギャング王ミッキーの副官のレイモンドが、脅しをかけられている探偵と話すシーンで、和牛肉をじっくり焼いて食べていた。この分厚い肉こそが、この作品の出来映えシンボライズしていると感じた。
血が滴るほどの厚みを愉しんだ。
重厚 才覚と腕っ節で財を成したギャング王は、容赦なくチャイナマフィアや悪徳富豪のマシューを痛ぶって屠る。あるいは恐怖で支配する。しかも悠然とだ。気を抜いたら撃たれるんじゃないかとハラハラが続くが、仕掛けは充分だし、優れものの副官はいるし、慌てる必要はない。
芳醇 ミッキーの妻への愛は極めて一途で、素敵としか言いようがない。足を引き千切ってでも、妻を救うために奔走する。頭を撃ち砕かれたチャイナマフィアの血が、妻の頬にこぼれるのは、このシネマでも白眉のシーンに見えた。
もう一つ重厚 殺戮のパワーよりも策謀や胆力で勝負が決まるギャングストーリーだが、何処かに悪同士の強いラインがあると、それはそれで展開をゆっくり愉しめる。つまり、中心人物のギャング王と副官の絆が頼もしい。次回作でもきっと、裏切らない。
チンピラグループのトドラーズとコーチを、牛肉の香辛料に例えるのは容易いけれど、多分、それ以上。ひょいと現れた彼らによって、展開の予測がしずらくなった。最後までこのインストラクターは、ギャング王を裏切ると思っていたが、外れました。
イケおじ達がカッコよくて可愛い!!
前半はとにかく色々起こるので事実関係を把握するのがちょっと大変でしたけど、後半諸々のことがつながり、ラストにはスカッとします。特にエンディングの歌がカッコいいし、その後のラップが映画の中に出てきたコリン・ファレルがコーチしてたちょっとお間抜けラッパー達だったのでエンドロール見ながらニヤニヤしちゃいました。
チャーリー・ハレム演じるレイが終始冷静で穏やかでかっこいいのですが、途中若いギャング達のスマホを取り上げるために走るシーンがおじさんぽさが出て最高でした!
マシュー・マコノヒーが愛妻家だし、知的だし、もうホントカッコよかったです!
イギリスのワルってサイコー!
ガイリッチー監督のイギリスのワル(というかチンピラ)がリアルすぎて好き。
本作ではコリンファレルが謎の"コーチ"だったが、ヒューグラントが言うように続編が有るなら是非"コーチ"主役で!
ライオンも美女には弱い
ロンドン暗黒街を舞台に、麻薬ビジネスで成り上がったミッキーを取り巻くワルたちの駆け引き。
なるほど、これがガイ・リッチー節ですか。
ただ、自分は正直微妙でした。
登場人物、設定、相関図などがパッと頭に入ってこず。
その割にイケオジたちがやりたい放題やりまくるので、結局なんだったの?とあまり印象にも残らない。
ただ、やりたい放題やりまくることで、分からなくてもなんとなくワクワク感は伝わってきて、緊迫感と興奮が良いバランスになっていたと思います。
特にラストにかけてはとても楽しい映画でした。
また、終わると思ったらまた始まるというのが何回かあって、テンポは良いのに体感的にはすごく長く感じた。
マシュー・マコノヒー演じるミッキーとマシューは別人で、マシューがマシューと呼ぶの紛らわしい笑
第一、設定として誰が敵か味方かわからない的要素がありますが、それ以前に、誰がどっち側なのかが分からなくなることもありました。
そもそもこれは現実の話なのか?作り話なのか?
とにかくもう一度出直してきます。
わざわざ劇場でまた観ようとはならないけど、もう一回観たら確実に評価も変わってくるはず。
元々マシュー・マコノヒー目当てだったのもあってか、ミッキーがただただカッコ良かった。
もちろんどの登場人物も魅力的ですが、銃突きつけるところや、妻への献身的な愛には男の自分でも惚れてまうわ〜。
冒頭のアレでてっきり彼の死までの物語だと思っていましたが、見事に裏切られました。
色々文句は言いましたが、ある程度の前情報入れてから見たら最高な映画だと思います。
追記:ビッグ・デイヴの豚動画内容気になる〜。
ロックストックとは当然ながら別物
「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」や「スナッチ」に原点回帰という評論を観て、とても期待してみにいきました。
オープニングから、銃で頭を打たれる描写が悪い意味で刺激的 (意味がわからず刺激的で少し気持ち悪いだけ) で嫌な予感がしました。
その後ひたすらヒュー・グラントが喋りまくる内容に、私の頭が悪いからか、なかなかついて行けず。
中心人物のミッキーは極悪人なのになぜか正当化されていて、まったく好感が持てません。表面的な大麻の理論を語って自分を擁護。愛妻家だが、肝心の妻は能面で大根。
好感の持てる登場人物は一人もいません。
画面の中で殺されるのは、全員中国人とロシア人なのが露骨でした。それで喜ぶ観客がターゲット層ということでしょうか。ドライ・アイなんて2回も意味なく殺されてる。
過去作と比較するのは監督に悪いけれど、ロックストックのような洒落たユーモアと面白さは感じませんでした。
ただ最後まで観られたので、今どきの面白い刺激的な映画なのだとは思います。
また、ロックストックに原点回帰という触れ込みのおかげで久しぶりに映画館まで足を運んで雰囲気を楽しめたのがとても良かったです。
マシュー・マコノヒーが出てるから、それだけを理由に鑑賞したんだけど...
マシュー・マコノヒーが出てるから、それだけを理由に鑑賞したんだけど、面白かった!
マシュー・マコノヒー以外は知らない。ヒュー・グラントやコリン・ファレルは聞いたことあるくらいだ。
ヒュー・グラントやコリン・ファレルを調べてみると、過去作ではイケメン役で出てることが多いみたいだが、本作ではただのオッサンだ。
オッサン達がメインで出てるけど、戦うと強くて、若者の不良を簡単に倒してしまうのは、格好良かったな。
マシュー・マコノヒーは大麻王ミッキーを演じてる。ミッキーは大麻工場を手放したいんだけど、商談成立しそうな所で大麻工場の一つが襲撃にあって大損失を被った。
実は商談相手のマシューが大麻工場を安く手に入れようとした策略だった。結果的には、マシューの策略を見抜いて、損失を補填させてしまったけど。
ミッキーの右腕レイは存在感があった。主演よりレイの方が出番が多かったんじゃないか?
レイの自宅を訪れた探偵フレッチャー(ヒュー・グラント)が、ミッキーの組織の弱みを握ったからレイを揺するんだけど、実はレイは全て知っていたってオチも良かったね。
で、フレッチャーは命乞い的に、レイ達が殺してしまった若者が実はロシアの富豪の息子ってことで、ミッキーやレイがロシア人に狙われる、と話すと、姿を消してしまった。
フレッチャーは映画会社にシナリオを売ろうとしてるみたいだけど、会社から出ると、難を逃れたレイに捕まった。
どんでん返しが何回かあって、最後までどうなるか分からないから、飽きなかった。
最初にマシュー・マコノヒーが撃たれた?みたいな所から始まるから、その後、いつ銃が発砲されるんだろうと、恐怖感があった。
レイの家の冷凍庫に若者が格納されてるし、中国マフィアも氷漬けだった。
雑誌の編集長はブタと何したんだろう?
ガイリッチー監督色強めです
大麻でのし上がった男が、これからの人生の選択を行うことで起こる物語をガイリッチー監督の独特な視点とコミカルなやり取りで描いた作品です。この監督の地元作品全般なのですが善人は出て来ません😁千鳥ノブさんじゃないですが「クセがすごい」方々ばかりです。
導入部分から伏線と時間軸をいじってるので謎解きもなかなか凝ってて楽しめます。
またこの物語の2段オチのもう一つも監督ならではの遊び心があり好みです。
見終わって後味悪いような微妙な気分に
このサイトではちょっと違いますが、「死んだ麻薬王の遺産を巡る戦い」、ざっくり言えばそういう風のあらすじを読み、「個性豊かな曲者たちが高度な駆け引き報復合戦を繰り広げ、最終的に聖人君子でなくとも憎めない人物が勝利を収める」といった具合の痛快な内容を連想したので、私はこの映画の視聴を決めました。
そういう期待はことごとく裏切る映画でした。勝ってほしいような「ゲーム」の参加者はロシアの財閥長ぐらいでした。彼は息子がゲームに巻き込まれ死んだので麻薬王に復讐しようとしており、唯一応援出来るゲームに参加した動機を持った人物ですが、理由が理由なだけに状況を分かっておらず、参加者と呼べるか怪しいもので、何より出番はほんの少しでした。
そしてこの映画は終盤まで狂言回しによって(登場人物の一人が遺産を巡る戦いについて説明する体で)進められるのですが、その過去の回想の中で麻薬王は、ピンチらしいピンチに陥る事も、必死になる事も無く、自分の財産を狙う者達を圧倒します。
期待通り高度な駆け引き報復合戦で圧倒しているのなら良いのですが、麻薬王のオーラとでも呼ぶべき謎の力で圧倒しているのがほとんどです。例として、麻薬王は中国マフィアのボスの茶に毒に盛って立場を示す場面がありますが、「じゃあ具体的にどうやって茶に毒を盛ったの?」「そんな簡単にそれなりの地位に居る人に毒を盛れたら苦労しないでしょ」といった疑問に対する答えが、「俺は麻薬王だから気付かれずにお前の茶に毒を盛れる」で、反応に困る訳です。
ゲーム参加者たちもゲーム参加者たちで大胆な手段に出ず、麻薬王の財産を狙うにも関わらず武力対策が疎かだったことが原因で次々とつまらなくやられ、噛ませ犬であるようにしか感じません。
しかし、そんな麻薬王も殺されるシーンを冒頭で既に流されていますので、回想の中で強者として振舞えば振る舞うほど、観客は圧倒的強者が誰かに負ける後の展開に胸を膨らませる訳なので、それが雑であろうが、他の登場人物を噛ませ犬にしようが、大した問題ではないでしょう。
それにも関わらず、後半、麻薬王が実は殺されていなかったと分かり、「俺は麻薬王だからお前の護衛をこっそり帰らせられた」でユダヤ人富豪を片付け、財閥長の襲撃からは運良く助かり、一度は口八丁で危機的状況を切り抜けた狂言回しを麻薬王の右腕がその居場所を突き止め、麻薬王笑い、そのままエンディングです。カタルシスに欠ける。誰かが麻薬王の財産を手にするところを見たい一心の私には、その一言に尽きる結末でした。
とは言え、事の巡り合わせの配置や伏線回収、そういった要素は綿密と計算され、麻薬王の妻なんていかにも使用人をいびったりしてそうで配役も的確で、間違った期待を抱かなければ、良い映画ではないでしょうか。
おもしろい構成!だけど掴みづらい。
期待していたほどハマれませんでした…。久々の映画館での鑑賞だったのでちょっと浮かれてハードルを上げてしまったかも。
まず印象的だったのは、物語の大半がゴシップの記者の回想や想像の映像だということ。これが本作最大の特徴ですね。人物が多く、複雑な話をまとめるにはいい手法だと思いますが、ちょっと掴みづらさを感じました。
鑑賞前にイメージしていた内容とはちょっと違いました。悪人たちが金をめぐって騙し合う話ではあるのですが、話のほとんどが回想であることから、リアルタイム感が少なめ。そのせいかノリきれませんでした。
セリフは好きなところもありましたが、暗喩が鼻につきました笑。汚いセリフも多めですね。
登場人物が多くて関係性を追うのが大変。前半はそういった人物紹介が続くので、展開としては退屈に思うかもしれません。
冒頭で先出ししていた場面に追いついてからは展開が動いておもしろく感じました。
ヒューグラントとマシューマコノヒーは良い演技していたと思います。表情や話し方、振る舞いから、役の人となりを感じました。ヒューグラント、食えないけど憎めない感じの役でおもしろい。好きでした。
マシューマコノヒーはクールながら、強者オーラが素晴らしい。貫禄あります。
チャーリーハナム演じるレイは潔癖っぽい描写が好きでした。タバコの場面とか。ボスの右腕としてあれこれ奔走したり根回しする苦労人っぽさも良かった。頭も切れて、敵に回すと怖い人ですね。
役回りとしてはコーチがいいとこ持っていきましたね。生徒もあわせて、ボクサー強すぎか?という活躍っぷり。カタギなのに彼らが一番凄くないですか?農場襲って勝っちゃうし。車の後部から銃乱射はフレッチャーが話を盛った可能性もありますが。MV的なヒップホップシーンも好きでした。ダサ格好いい曲。エンドロールで全編聴けて嬉しかったです。
群像劇かつ登場人物がほぼ悪人なので誰の視点で見たらいいのか掴みづらく、感情移入はし辛いかなと思います。キャラも皆あまり立っていないので…。レイとコーチあたりが応援はしやすいかと。個人的にはフレッチャーの一人勝ちが見たかったですが笑。私は感情移入できる作品が好みなので、そこも合わなかったです。
終盤だいぶ展開が早いです。畳み掛けてきます。個人的にはもう少し引っ張って、誰が勝つんだ…?を考える間がもっとあった方が良かったかも。
理解した状態でもう一度見たら、もう少しおもしろさを感じられそうです。
そして終盤目につく『コードネーム U.N.C.L.E.』のポスター。続編待ってます。
IN THE ROOM
少し遅くなりましたが鑑賞。
ガイ・リッチー作品は劇場では初鑑賞です。
まず登場人物が物語を進めつつ、語り部のポジションにいた事に驚きました。合間合間に挟まる別軸の会話劇がとてもファンシーで良かったです。
マリファナ王の引退に群がる多くの犯罪者たちの様々な視点から描かれる物語がとても興味深く面白かったです。
全体的にレイの場面が多かったので、やってる事はエグいんですが、レイがとっても可愛かったです。
会話劇メインですが113分ずっと楽しめました。シャレオツ〜
鑑賞日 5/20
鑑賞時間 16:55〜18:55
座席 J-5
久しぶりの気持ちよさ
どんでん返しほどではないと思いますが、久しぶりにあ、そっち!?みたいな気持ちになりました。勘のいい人はすぐ気づくんでしょうか…笑
だからこそ、最後の3分間黒幕が分かって興奮してたんですけど、あっさり終わってしまったので…尺的に仕方ないと思いますしくどいかもしれませんが、もうちょっとあの興奮を味わいたかったなーなんて思ってしまいます。
所々に伏線回収があって、場面はほとんど変わらないのに飽きないようになっていたと思います。登場人物が沢山いるので、ちょっとついていくのが大変なところもありましたが、沢山いるからこそこの人はどう関わってるのか?って言うのを見ていくのが面白かったです。
この先どうなっちゃうのー?!系のが好きな人は見るのをオススメします!!
こういう嫌味とか皮肉とか外国らしい言い回しが多い映画を見ると字幕なしでみれたらどんなに楽しいだろうと思ってしまいますね笑
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