21世紀の資本のレビュー・感想・評価
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全ての中学生、高校生に
大著「21世紀の資本」を読了するのは無理だとしても、この100分少しで18世紀から今日までの経済史が俯瞰できることに感謝。
リーマンショックの時に感じた通り、資本はなんと貪欲かつ残酷だと再認識しました。
第一次世界大戦以前の様な世界になりつつある現在をどうしたらより良い未来に導けるのか、一つの処方箋を示してもらえた映画でした。
私はミニマムインカム推進派ですが、ピケティの課税案と併せて社会を変えていきたいと思いました。
この映画は全ての中学生に、そして高校生に見て欲しいと思いました。
これからの世界を作っていく若い人達にはこの処方箋は本当に力になるのではないでしうか。
メモ取りながら映画を見られたらなぁ。
この本は数ページで断念したけど、映画なら…と鑑賞。
たぶん本より分かりやすいだろうけど、全ては網羅されてない。この映画見たあとなら本が読めるかと言うと、そんなことも無さそう。
メモ取りながら見たい映画だった。
最後の方、良いこと言ってたんだけどもうあんまり思い出せなくて、まとまらない。
資本の理論をわかりやすく
ピケティの著作の本質を分かりやすく語っている。
資本収益率は経済成長率を上回る、つまり働くよりもお金に金を稼がせる方が効率が良い、ということ。
これが自由資本主義の本質ならば、格差は拡大する一方となる。トリクルダウンなどは起こらない。何故なら労働者よりもお金のままの方が稼いでくれるから。
たからこそ政治は富の再分配をどうするのかが大事だと。
なるほど。めっちゃ納得。
著作でもこのくらい分かりやすく語ってくれたら良いのだけど… (読めてません…)
300年の世界経済史のおさらいから驚愕のクライマックスまでじっくり楽しめるドキュメンタリー
ピケティの原作は読んでいませんが、そんなアホでも解るやつという噂だけで観に行きました。
これはメチャクチャ面白い!『レ・ミゼラブル』、『プライドと偏見』、『ウォール街』等の諸作からの引用を交えながら18 世紀から300年の世界経済史を噛み砕いて解説してくれる前半はかつて世界史を選択した者にとってはノスタルジーすら感じる内容でガッツリ掴まれます。そしてピケティご本人他の学者たちによって産業革命以降、世界大戦や世界恐慌等を経てもなお格差社会が厳然と存在するメカニズムが次々と解き明かされるのを頷きながら眺めていると胸の内にほのかな怒りがこみ上げてくるわけですが、昨今毎日のように浴びせられる様々な報道や告発に燻っていた疑問に対する答えがドンと提示されるクライマックスは圧巻、これを観終わったら名だたる大企業が投資に失敗して大損ぶっこいたとかの報道に心の底から激怒出来ると思います。
個人的にはモノポリーを使った実験が印象的。なるほど、私が忌み嫌うリア充と成金の生態がどのような過程を経て熟成されるのが手に取るように解って納得しまくりました。ここで槍玉に上がってる連中がまさに今テレビやSNSでマスク越しに寝言を喚き散らしている今観るべき作品、大事なことなのでもう1回言いますがホンマにメチャクチャ面白いです。
世界全体がこのままで良いのかを問いかけています。
世界的ベストセラーになった21世紀の資本がドキュメンタリー映画になり、早速観てきました。
著者であるフランスの経済学者、トマピケテイさん監修、脚本でかつ、イアンブレマーさん、ポールメイソンさん等、世界中で有名な作家、コンサルティングの方々が出演していて、ウオール街、レミゼラブル、シンプソンズ等の映画、アニメーションを作品に取り入れている事も評価します。
17世紀の貴族政治から21世紀の今に至る迄、世界中の政治・経済システムが人類にどのような影響、問題等を及ぼして来たのか、20世紀末から急激に発展して来た中国の国家資本主義の仕組み、問題等を取り上げています。後、グローバリズム問題、新自由主義問題も取り上げています。
感想は資本主義システムが世界中の全分野で行きつまり、規制する事の必要性、新自由主義、グローバリズム問題をどうするべきかを取り上げています。
いくら働いても豊かになれない構造教えます!!
フランスの経済学者トマ・ピケティの分厚く辞書のような「21世紀の資本」は2013年にフランスで出版され、翌年には日本でも翻訳され、世界的にベストセラーとなった経済本ではあるが、名前は知っていても読み切ったという人は少ないのではないだろうか。「21世紀の資本」の解説本のようなものが何冊か出版されたりしていたため、元の本よりガイド本だけ読んで終わってしまったという人も多いと思う。私もテレビの特集などで少し観たりした程度だった。
内容に触れる前に、トマ・ピケティの経済論ではなく、あくまでドキュメンタリー映画としてパッケージングのされ方について言うと、非常に解りやすい構造の映画となっている。
難しい経済用語をただ並べるだけではなく、音楽や皮肉的なグラフィックや映像を使用することで、どことなくポップに感じられる部分もあったりと、他の経済ドキュメンタリーとは一線を引いている作品だ。
特に『プライドと偏見』『怒りの葡萄』『ウォール街』『ザ・シンプソンズ』といった幅広いジャンルの作品でありながら、その時代、時代の世相を反映させているものを部分的に挿入することで非常にカラフルな作品にも仕上がっている。
アニメや音楽を挿入する編集方法としては、マイケル・ムーアにも少しだけ似ている部分もあるが、彼のように過剰なパフォーマンスで描くべき論点をブレさせるものではない。
いきなり「21世紀の資本」を読みなさいと言われても、ハードルが高いかもしれないが、この映画は「21世紀の資本」を入り口として、子供にも観やすい作品だと感じた。
逆に言えば全体的なディティールや論じたいことは映画だけでも理解できるが、格差社会がここまで広がってしまった構造を丁寧に読み解くという部分では、本を読んだ方がより理解できるのだろう。
本の方も読んでみよう、別の角度からも調べてみたい、と観ている側に題材に対しての興味を持たせるというドキュメンタリー映画の本質の部分では、上手く機能しているのではないだろうか。
何故、ここまで堅苦しなく、好奇心を掴むのが上手い構造となっているかというと、監督のジャスティン・ペンバートンと製作のマシュー・メトカルフは、ドキュメンタリー作家でありながら、ミュージックビデオも製作した経験があることから、表現の幅が広いのだ。
監修として著者であるトマ・ピケティも参加しており、本人も出演している。本の内容は出版された2013年頃までのものが多いが、映画が製作された2019年までの間のことも含まれているため、後半は本の続編的な部分もあるのだ。
戦争や革命など歴史に残るような事件がなければ、貧富の差が埋まらないという歴史と統計からはじき出した事実が本と映画の中でも提示されるが、新型コロナウイルスは、正にピケティが言う変革が起こりうる事態である。
「21世紀の資本」の続編は、現代を生きる私たちが作っていかなければならない。それがハッピーエンドになるか、バッドエンドになるかは、人間そのものの古臭い考え方や概念を今こそ崩さなければならないという点でも強烈な余韻を残すし、 新型コロナウイルスがもたらす、大量の失業者や企業倒産が目の前に立ちふさがる、このタイミングでの公開というのが恐ろしい。
勘違いをしてはいけないのは、問題定義はするものの、そこに進み解決を促す映画ではない。あくまで世界の経済の仕組みを知ってください、という教科書的なものだ。
10年以内に運転産業がAIによる自動運転などによって、奪われるとも提示していて、他の産業でも同様に危機に直面している。新たな産業革命はコロナウイルス騒動で早まることは間違いない。
このまま行けば、貧富の差は更に広がっていくだろう…がんばって働けば豊になれるというのは、幻想のように聞こえる人もいるかもしれないが、世界経済の現状を知ったうえで生きていくことで、今までの常識や概念を捨てて、柔軟な考えでいれば、明るい世界の未来を見つけていけるのかもしれないが、現状では難しいだろう
高慢な資本主義の未来は暗いのだろう
格差が拡大している。
資本を持つ者に富が集中している。
資産、所得の格差は拡大し固定されてしまう。だから、その解決のために、資産や所得に課税して再配分する必要がある。
具体的には、一つは資産への課税。相続財産には相続時だけでなく課税して再配分する。もう一つは多国籍企業への課税。
トマ・ピケティが示す問題意識と解決策は、こういうことである。映画を見て私が大ざっぱな頭で理解したところは。
格差が拡大していて、勤勉や努力が報われない社会になりつつあること。
格差が固定してしまうと社会が不安定になるということ。
問題意識の部分は体感的に理解できる。
しかし、徴税の技術的なことはよくわからないが、提示された解決策の実現はいずれも難しいであろう。解決できなければどういう未来が我々を待つのか。20世紀には、ドイツがイギリス、フランスに挑戦し、2度の戦争に至った。21世紀になって同じようなことが起こるとは考えたくないが。
昭和の、がんばればよりよい未来が待っていると疑いなく信じることができたころは、今思うと幸せであった。
あのころ資本主義がよいものだと思えたのは、共産主義というライバルを意識して資本主義の側が努力したからかもしれない。そして、ライバルが消滅した資本主義は高慢になり、タガが外れてしまったのだろうか。
これ以上難しくなると理解できません…
かなり厚く、かなり難解と聞いていたピケティの原作は未読のまま鑑賞。
資本主義のアンチテーゼ(元々は発展形態)として社会主義が誕生。結果、社会主義は失敗に終わったのだが、資本家だけなく労働者にも利益を分配する社会主義的な要素を取り入れることで資本主義は生き残ってきた。しかし貧富の格差が拡大しており、新たな資本主義の形態もそろそろ限界に来ているというお話。
莫大な利益を得ている企業から税金を徴収しづらい仕組みになっているのは日頃感じていたことだったので、ピケティが提唱する富裕層への課税強化は納得のいくものだった。富の集中を解消すべしとの論はわかるが、世界の資本家たちがこれを受け入れることができるかどうか。かなり疑問が残る。
現代社会では革命という暴力的な手法で社会を変えていくことは現実的ではないことも踏まえ、民主的なやり方でと主張していたのは好ましい。
個人的には、別の学者が言っていた、現代の資本主義は労働を搾取しなくなっていくという発言(そんな内容の発言だったと思うがうろ覚え)は結構衝撃的だった。資本主義の未来もテクノロジーなしでは語れなくなっているんだな。たしかに21世紀の資本だ。
勉強になった。本当に。
もしも、観る人がいるなら、「NHKスペシャル」の経済的テーマの回を2時間観るんだ、というつもりで行くとピッタリくると思います。
後でまた追記します。
みんな、観た方がいいと思うけれど、さすがに堅いからなあ。社会派というのでなく、「みんなで知りたい基礎知識」って感じでしょうか。これが基礎知識かよって、レベルはハード、ハード、ハード過ぎるけどね。
本作には、基本的に共感。
ただ、これを観て、その主張を声高に宣伝する前に、本も読んで、その上で、「自分は本当はどう思っているんだろう」と一緒懸命に考えてみたい。そういう人でありたい。たぶん、言われたことを伝えるのでなく、自分で考えることが、一番大切だと感じたから。
また、いずれ、追記します。
格差は止められるか?
基礎知識不足か、
集中力不足か、
内容が頭に入ってこなかった。
格差がどんどん開いて、
大変なことになるよー
っていうのは何となく分かった。
映画を観た後、
原作本の解説YouTubeを観て、
簡潔に本の要点が分かった。
このYouTube観てから
興味があれば映画観てもいいかも。
ピケティ氏の研究は偉大なんだな
ということはぼんやり理解できたし
感謝申し上げたい。
最後にピケティ氏が映画で言っていたこと。
(うる覚え)
「平等は理論上は実現できる。
あとは政治と考え方の問題。」
やっぱ政治大事だよな。
日本の今の政治、最悪だよな。
少なくとも私は正しい人に投票するよ。
これを見て日本のことを考えよう
700ページにも及ぶ難解な経済書『21世紀の資本』を映画などを使いながらわかりやすく解説した映画。
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この映画によると、イギリスでは上位1%の富裕層が70%の土地を所有していて、中間層が減少、貧富の差が開いているらしい。
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そのためには富裕層から税金をちゃんと取って富の分配が必要なのに、それをちゃんと徴収できていないことが問題。
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これを見て私はあんまりピンと来なくて、日本でも貧富の差はあるとは言え中間層って割と多いんじゃないかと思うし、土地も割と分配されてるんじゃないのと。
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単純に自分の感覚だけかと思ったらパンフレットに、日本はこの映画の解決策を実践している比較的平等な国って書いてあった。海外に比べるとそれほどの大金持ちはいないし、相続税や資産課税がかなり高負担らしい。
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取る人からはしっかり取る。今まで脱税とかのニュースをへぇそうなんだぐらいで見てたけど、この映画を見るとそういうニュースにめちゃくちゃ腹が立つ。
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特に最近逮捕されてたけど国外逃亡したあの車の会社の会長とかね。
自分が資本家になるのが一番手取り早い、それに気づかせる映画。
この映画は2013年にフランスの経済学者トマピケティーが書いた、21世紀の資本と言う本を映画化したものです。この本は過去300年前から近未来にわたるお金のあり方を、相続の記録や統計データから実証的に見た本です。そこで得られた結論は資本収益率r は、経済成長率gを上回ると言う不等式です。映画は見るものに次々と質問をつきつけてきます。
1、なぜ世界には豊かな人と貧しい人がいるのか?
②、貧しい人が豊かになれるチャンスはほんとにあるのか?
3、勤勉に努力し勉強したら親の世代よりも豊かになれるのか
④次の世代のためにわれわれは何を準備しておくべきなのか?
日本は先進国でしたが成熟国にはなれないまま衰退途上国にいると私は思っています。民間企業に勤める平均給与は2017年統計では、432万2000円でこれは1990年と同じ水準です。興味ある人は日本の実質賃金指数の推移グラフを調べてみてください。1996年を100としたとき日本は89.7で給与が下がってるのは諸外国では日本だけです。
赤城智弘と言う人が2007年に論座に発表した丸山マサオをひっぱたきたい、31歳のフリーター、希望は戦争と言う文章を映画を見ながら思い出しました。戦争は等しく人々に死を求め結果として社会を流動化させます。現状打破するには戦争になったら良いと考えている人々、特に若者がいると言うことです。この映画でも1930年から1980年までは例外的に金持ちと貧乏人との格差が小さい時期だったと描かれています。第一次世界大戦と第二次世界大戦があったからです。前回見た三島由紀夫vs東大全共闘と言う映画は1960年代の日本は安保闘争に代表される政治の季節だったと言うことです。経済的には日本は高度経済成長の真っ只中で、人々の暮らしは年々良くなりました。もちろんその陰で水俣病に代表される公害問題は深刻だった。だけど働いたら、努力すれば暮らしが良くなると言う実感は皆にありました。今はそうではないと言うことです。
コロナウイルスが戦争に変わり世の中をチェンジしていくようになるはずです。政治とは権力のあり方、経済とはお金のあり方で両者密接に結びつきます。もしも私が若かったら泥舟の日本を脱出してアフリカの高原地帯で何らかのビジネスをやりたい、もしくは要するに自分が資本家になる事、労働力ではない方法で金を稼ぐ手段を覚える事です。その事に気づかせてくれる映画でした。
勉強になる
原作を読めていないししかも700ページの原作を読むのにはとてつもない時間が、、、。
なので、2時間でギュッと凝縮されて、なおかつ歴史的背景や他の映画を使いながら物語が進んでいくので大変わかりやすい。
withコロナ時代とともに、これからの資本主義の世界がどう変わっていくか。どう生きていくか。考えるきっかけになる作品です。
ちょっと退屈でした
膨大な本をわかりやすくまとめたということで、18世紀からの世界の経済活動についてはわかりやすかった。そういう意味では、鑑賞の意味はあると思う。が、しかし、21世紀の資本として何を提言したいのかがよくわからなかった。労働の対価としての貨幣、搾取する側とされる側。だからこその格差が生まれる。資本主義の基本中の基本。世界の成功者からの大いなる協力をしてもらおうと。日本に置き換えるなら、そういう既得権利を手にしている方々が資本と権力を手放そうとしないことに国民はジレンマを感じている。一億総中流階級と言われていた国民に格差が生まれていることが問題なのではないだろうか。「普通」からの脱落である。これをなんとかするために、貨幣に代わる価値観の提案を期待したのだが、残念でした。現在、世界を襲うコロナ禍でAI社会へはますます加速していくのだろう。人口の多い中国は不利なのではにだろうか?
歴史を通すと
現在起こっていることも、過去の出来事の焼き直しや再現であるということがわかる。
未来は不確かだが、現在の問題を原因としていることも多い。パンデミックも想定はされていた。
日本人には、資本主義は明治維新以降の出来事だが、それより以前からあり、問題をはらみながら、日本にやってきたことがわかる。
1945年以降、世界は経済的には一つのものとして動いている割合がとても高くなり、ずっと高まり続けている。
政治が経済のグローバル化に追いついていない。格差を小さくするのは自由主義的な資本では決してできないことで、政治の仕事だ。
政治が資本の利益を優先している。
政治も経済も大きな変化を必要としている。
かなり知的な映画、グイグイ進んでいくのでついていくのが大変。本を読みたくなった。
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