「果実皿」グンダーマン 優しき裏切り者の歌 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
果実皿
かつてシュタージの協力者であったことをステージ上で告白した実在したシンガー、ゲアハルト・グンダーマンの話。
まあ、グンダーマンを知らなかったけどね。
ドイツ再統一後の1992年からの話と、冷戦下の1975年からの話を時系列をミックスしてみせていく…メガネのフレームと髪型の違いはあるけれど、ちょっと判りにくい。
再統一によりシュタージ資料が公開される中、自身が協力者であった旨を友人に打ち明けると、実は友人も…再統一されたとはいえ、閉塞感や思想にまだ東ドイツ時代の名残を少々感じる。
露天掘り炭鉱で働きながら、ミュージシャンとして活動するグンダーマンの恋愛と家族事情や、社会主義統一党員になりつつも思想の異なるメッセージ性のある曲を歌う姿等をみせていくけれど、冷戦末期、互いに足を引っ張り合うかの様な監視社会に、やはり疑問を感じていた人達は多かったんだろうね…。
そして、明るみになった協力者達へのバッシング。
現在のSNSで叩き合う社会も大して変わらないよなぁ…という気持ち悪さを感じたのは自分だけかな?
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