「主人公に感情移入できないから"ふーん"でした。」グッド・ワイフ たこ姫さんの映画レビュー(感想・評価)
主人公に感情移入できないから"ふーん"でした。
セレブの妻が時代の波の中でどう変わって行くのか見てみたかったのだが、なるほどねー、そういう生き方しか出来ないんだろうな~と思った。
主人公ソフィアは資産家の生まれで、やはり資産家との結婚を勧められてすんなりとそれに従ったらしい。そして美貌とセンスの良さでセレブ妻たちの中の女王的存在だった。彼女が考えることはその女王の地位を維持して行くことだけ。
テレビが政治や経済の大打撃を放送していても聞き流し、関心がない。しかしクレジットカードが使えない、小切手が不渡りになって少し不安になるが、夫がイラついていてもただ見ているだけ。この期に及んでも、使用人の運転手が口答えしたと夫に訴える。ちょっと地面から数センチ浮き上がったホントのセレブだったんだなと思った。
その彼女が新興勢力の成り上がりの夫婦に女王の地位を奪われそうになる。それでも必死に赤いドレスに肩パットを入れて女王の地位を維持しようと出掛けるが、惨めにその地位は雨とともに流れ落ちて行く。
そして、その後の成り上がり夫婦の子供のパーティーでそれをはっきりと実感する。
そこからどうするかと思っていたら、彼女はなりふり構わずセレブ界にしがみつく態度に豹変した。彼女の超然とした振る舞いを愛した夫はそんな俗物になってゆく彼女を唖然とした顔で見ている、そこで映画は終わる。
まあこれも時代の一面を切り取った描写。近頃BBCのドキュメンタリーを見た。そこに描かれていたメキシコ国境の麻薬カルテルの酷い状況と貧しい人々はこういう時代の流れの結果なんだなーと改めて思った。
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