君の誕生日のレビュー・感想・評価
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共感できず泣けない
2014年4月16日のセウォル号沈没事故の被害者遺族一家の想いを丁寧に描いています。
しかし共感できるかと言えば難しい。事故から5年過ぎても癒されない悲しい気持ちを真夜中に大声でまき散らすのは自分勝手な感じがしました。
遺族と関係者に向けた上映会なら泣けるだろうけど、お金を払って一般の人に見せるにはかなり無理がある題材でした。
韓国の中ではかなり衝撃的な事故だったことは理解できます。しかし心の中の解決できない問題を家族や親族、近所の方に辛く当たるのは無理がある気持ちになりました。お勧めはしにくい。
悲しむだけではない受け止め方
セウォル号沈没事故で息子を亡くした夫婦の悲しみと苦悩を描いた家族再生の物語。
息子が亡くなったことの悲しみを乗り越えようとする家族の話だけではなく、補償金がらみの確執、バラつきのある遺族の思い、当事者じゃない周辺の人々の反応も描かれていて、とても深みのある脚本だった。正直、セウォル号である必要があるのかとも思った(事故を思わせる直接的なシーンはない)が、遺族に話を聞いて作った脚本と知って納得。
いろんな確執や葛藤がありつつ迎える誕生日会。あれはもう泣くしかない。耐えられない。久々にボロボロと情けないくらいに泣いてしまった。
メンタル的にもかなりやられてしまっていたお母さんが、誕生日会で見せる笑顔の素敵なこと。夫にも娘にもそして周りにもトゲトゲしい態度をとっていた姿、そして息子のために号泣していた姿とのギャップを感じさせるいい演技だった。あの笑顔だけで救われる。最後も前向きな未来を感じられるいいラストだった。
#103 とりあえず泣ける😭
全体的に静かな作りで、チョン・ドヨンとソル・ギョングの演技が光る映画。
亡くなったお兄ちゃんも可哀想だけど、兄を亡くしただけでなく親の愛まで奪われた妹が可哀想だった。
韓国の泣きは見飽きてるけど、いつも泣いてるお母さんよりも最後に大泣きするお父さんのシーンはマジ泣けた。
補償金の額が映画でも出てたけど、セウォル号の場合最高でも3500万円しかもらえない韓国は人の命が安すぎ‼️
パスポート
2014年4月16日のセウォル号沈没事故で高校生の長男をを亡くした家族の話。
事故から2年、母親と小学生の娘が住む家に海外から帰国した父親が久しぶりにやって来て始まって行く。
弁護士費用の為に引っ越したこと、娘が顔を覚えていないこと弁護士費用を払って貯金がなくなったこと等の件から、捕まっていた?ということを匂わせているけれど、居留守から始まり避けられている様な態度ねぇ…。
肝心な時にいなかったのはそうなのだろうけど、面接での事情が示されると、奥さんちょっと厳しくありませんか?と疑問が湧いてくる。まあ、確かに出所後すぐに来ないのは疑問でしかないが…何て思っていたらなるほど絶叫ですか…。
たびたびみられる他の親御さんの寄り合いだったり、墓参りだったりのリアクションは、死生観価値観の違いもあるし、否定するつもりはないけれど、一概には共感出来ず。
集合写真を受け取りに行ったところの電話の件とか正にね。
もし、自分が主人公達と同じ経験をしていたらまた見え方が違うのかも知れないけれど、向き合うこと引きずることは違うと思うのですよね。
今までどこか避けてきた現実と、誕生日会を通じて向き合う様は、痛く悲しく、でも温かくてとても良かった。
泣かせるねー。
セウォルゴウの船舶事故が最近のことすぎてリアル。とにかく泣かされます。誰もが悲しい。亡くなった息子の家族に友達に、周りの人達それぞれの悲しみかあるんだなー、と。いろんな人達がさらっと出てきて最後に全員つなげるのやっぱり確実な韓国映画。とにかく泣かされます。
愛する人を失ったときの哀しみと共感に対する普遍的な解などありえない
本作は2014年4月のセウォル号沈没事故を題材にしつつも、セウォル号事件はこの作品のクリティカルなテーマではない。
実際、事件に関する背景や事故原因、一方的な解釈、責任の追及等は全く触れられていない。
何の前触れもなく、一瞬のできごとで家族のひとりがこの世からいなくなり、残された家族一人ひとり、家族関係が昨日までとは全く別のものに変わってしまう、そんな関係性の破壊と再生の過程を丁寧な描写で描いている。
天災でも人災でも、「家族の死をどうむかえるか」、受けとめかたは100家族いれば100家族とも違うはず。政府や関係者は補償金を払って、早々に幕引きをしたいと思っていると思うが(それはどこの国でも同じ光景)、時間はかかっても遺族それぞれに寄り添った丁寧なアプローチが必要だ。
長男スホをセウォル号沈没事故で失った、家族3人の思いはそれぞれ微妙に違っている。
Jeon Do-Yeon演じる母スンナムは自責の念と、海外に離れて暮らしていた夫への行き場のない感情、そして娘イエソルとの不自然な親子関係。遺族仲間に想いを打ち明けることもなく、社会との関係性を自ら断ち孤独に苛まれている。
Sul Kyung-Gu演じる父親ジョンイルは、事件当時家族のもとにいてやれなかった(理由は後々明らかにされる)苦悩と、自分を責める妻スンナムに戸惑いつつも、寄り添い力になりたいと家族の再生を願い静かに語りかける。
妹イエソルは母親の苦悩を頭で理解しつつも、自分にきちんと向き合ってくれない母(洋服を兄の分だけしか買ってこなかったシーンはとても切ない)と、兄を突然失ったため、自然な感情を押し殺し、努めて明るくいようとしている。父親が再び現れて、戸惑いながら徐々に感情を取り戻していく。
本作の圧巻は息子スホの誕生会。家族3人の感情のズレやわだかまりが溶け、昔の思い出とともにあらたに息子と向き合っていこうという気持ちが芽生えてくる。
会の参加者それぞれの思い出の語りがとても自然でドキュメンタリーのよう(本事件の多くの遺族とのインタビューや誕生会にも参加してきたとのこと)。
誕生会を頑なに拒否してきた母親スンナムが、息子スホがいかに多くの人に愛され今も彼らのなかに生き続けているかを知り、彼女の表情が徐々に「溶け」て再生していくようだ。
分断や苦悩に満ちた現代。社会や家族のなかでの「共感」の力をふたたび取り戻す。苦しんでいる、身の回りの人にそっと寄り添う。そんな強い力や思いをもらう映画だ。
間違いなく今年1番の映画
泣くって感情は特別なもの。【全米が泣いた】とか【号泣しました】とか、どんだけ涙腺弱いねんって思っていた。私の感情がおかしいだけなのかも知れませんが、、、。でも、この作品はそんな私の感情でさえ爆発させてくれました。涙活したい方にお勧めしたい。
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