「悲しく、切なく…でも力強い」コリーニ事件 shokotenさんの映画レビュー(感想・評価)
悲しく、切なく…でも力強い
親同然に育ててくれた恩人が殺された事件の
犯人の弁護を託された弁護士が、様々な葛藤を
抱きながら、職務を遂行し、
真実を追求するストーリー。
こういった表現は妥当でないと
思いますが、今まで見てきた戦争の
報道写真や記録や映画より、
戦争の惨さを痛烈に感じました。
元は小説でフィクションかもしれないけれど、
惨さだけではなく、戦後の誤ちにまで踏み込んだ、
この作品に、そして映画化すれば全世界の
人の目に触れる事になり、本来なら隠して
おきたい負をきちんと表現できるドイツという
お国柄に感服しました。
戦争ならばどこにでも起こり得る事で、
単なる個人の一件ではなく、
そこからきちんと向き合い、国家の
誤ちを認め、前進する姿は、
見習うべきとも感じさせられました。
悲し過ぎるストーリーの
悲しい結末でしたが、
不思議と救われた思いを感じました。
戦争だけではなく、生き方さえも
考えさせてくれる秀作だと思います。
鑑賞しようかどうしようか
迷われている方がみえたら、
ぜひ映画館に足を運んでいただきたいと思います。
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