劇場公開日 2020年7月23日

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「野鳥との共存」グランド・ジャーニー 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5野鳥との共存

2022年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

大空を翔ることの素晴らしさ・・・
20羽の雁と“渡り”を助ける超軽量飛行機に乗る少年トマ。
映像が最高です。胸躍ります。
音楽も飛行を後押しするようです。

2019年(フランス)
《バードマン》と呼ばれて親しまれるクリスチャン・ムレクをモデルに、
モレクの実体験を元に映画化しました(脚本にも参加)

鳥たちに安全な“渡り”のルートを教える・・・
それがトマの別居している父親・クリスチャンの夢でした。
そのためにはフランスのカマルグから鳥と一緒に車で移動して、
ノルウェーのラップランドまで行き、車そして、ある地点からは軽量飛行機を使い
一緒に飛んで、またカマルグマで戻り安全ルートを教える。
それが計画でした。

最初は卵から孵化してヨチヨチとトマを追いかけた雁。
モーターの音に慣れる訓練。
軽量飛行機の後ろをくっ付いてくる訓練。
もう雁が可愛い・・・ゲームとスマホにしか興味のなかったトマが、
生まれ変わったように生き生きするのが、魔法のようです。

最初の計画が頓挫しそうになったその時。
トマは咄嗟に決断します。
(冒険とは無謀と紙一重・・・ときにはダメ元で飛び立つことも必要なんですね)

大空を翔るオモチャみたいな超軽量飛行機。
運転しているのは無免許の14歳の少年・トマ。
そしてトマを親と思い必死でついてくる20羽の雁。
その映像の美しいこと、素晴らしいこと。
本当に大空と地上の美しい風景に癒されます。

トマのお母さんと別れて、野性の鳥の保護と繁殖に命を懸ける父親のクリスチャンが、
変わり者で魅力的でした。
自然環境の保護のために家族を忘れることもしばしば・・・。

この映画はトマの母親のパメラと父親のクリスチャンと息子のトマの《家族再生》の物語でもあります。
トマの飛行は動画サイトで沢山の人に見られて、応援されるようになるのも、
今風ですね。

沼地や豊かな水辺を、開拓で野鳥たちを住めなくする。
愚かなことです。
自然を破壊すると、自然は牙をむいて、ゆくゆくは人も住めなくなるのですから。
限られた資源を、野鳥やさまざまな生物や動物で分け合い助け合い、
共存して行くことの大切さを痛感しました。
オススメです。

琥珀糖
iwaozさんのコメント
2022年11月15日

ぜひまたスクリーンで見たい名作ですね!自然の中を本当に鳥と飛ぶなんて、奇跡ですよね!^ ^
たくさんの子どもたちに見てほしいですね〜!

iwaoz