「行き場のない子どもの怒りと愛」ハニーボーイ だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
行き場のない子どもの怒りと愛
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シャイアラブーフさんをわたしは知りません。
観ない系統の映画に出ておられるので、お名前もピーナッツバターファルコンまで知らなかったです。
ピーナッツバターファルコンも見逃してますし…
ではなんで観たかというと、ルーカスヘッジスとノアジュプ目当てでした。
シャイアラブーフさんの自伝的内容で、自ら脚本も書いてる。リハビリの過程で書き始めた自分の過去が、元になっているとのことでより興味が湧きました。
自らを物語ることは、心理療法でよくある手法で、多分効果もある手法だと思います。わたしはそのじぶん語りに耳を傾けることが好きなんです。
なので、あらかじめある程度の満足感は得られると踏んで見てきました。予想より、満足しました。
その要因はあの境遇にあってなお、オーティスはあの父を愛してるという、無垢さが滲みでたからだと思ってます。
手を繋いで欲しいと父に頼みましたが無視されてたと思います。
晩ご飯を買いに行くトラックへの道すがら、そっとオーティスは父の手を握ります、一瞬握り返してくれたように見えましたが、トラックが近づくと、父は手をほどきます。
行き場のないオーティスの怒りが、廃車場みたいな公園?で爆発していて悲しかった。大きくなるにつれてその怒りの爆発が日常生活を蝕んでいったんだろうな。
父親らしく愛して欲しかったという叶わぬ願いと、
自らの混乱を振り返ってなお、父を愛するって結論づける、
まっすぐな映画です。
父に愛情がなかったとは思わない。
でも、子を愛するには足りないと思う。
ノアジュプは将来が楽しみです。
逆光が眩しい映像もチャームポイントかと。
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