「少しずつ見えてきた3人の未来への道に感動」行き止まりの世界に生まれて amamamamさんの映画レビュー(感想・評価)
少しずつ見えてきた3人の未来への道に感動
時代も周りも年齢も変わっていくのに、
3人が住んでいる世界・環境は全く変わらない。変えられない。
今のままじゃダメだと思いながらもどうやって道をつくり、探していけばいいかわからない3人。
でも唯一変わらない大切なものが一つある。
それが、スケートボード。
スケートボードを通して生じた親子の壁、色や年齢は関係ないの友情。嫌なこともあるが麻薬のようにそれを忘れられるものだった。
彼らがスケートに乗る時、転んでも躓いてもすぐに立ち上がることができる。そして果敢な技に挑戦する。
そんな姿が今後の彼らの人生とリンクしているように感じた。
ここからネタバレです。
一番グッときたのは、エンドロール。
キアーのスケボーに魅せられ2社もスポンサーがついた。
これまでは父親にも暴力を奮われ、
黒人だからと差別も受けた過去があるが、
ずっとずっと彼が信じてきたものが評価され実を結んだ。
ポジティブで真面目で努力家の彼が見せる白い歯がキラッと光る笑顔が眩しいし、救われた。
ビンは
映画にすることで人生を変えたいと
先を変えられると信じていた
見捨てられたと思っっていた母親の苦悩を聞き、
苦しさを共有しあった。
母親も再婚し、新しい道を幸せに歩んでほしい。
自分はクソだ、もう自分から抜け出せないと
思っていたザックも
養育費をきちんと払い続け、現場の責任者にもなり
少しずつ前を向いていた。
新しい彼女とは上手くやっているのか分からないが、
愛娘のためにも道を正していることを願う。
ビデオを回すことは3人にとっての心のセラピーだった。
何を気にせず自分の言葉で素直な感情を吐き出すことができた唯一の場面だった。
急激には環境、感情を変えられないし
他人任せでも絶対に変わらない。
だからこそ勇気を出して
少さな一歩を踏み出し未来への道に向かっていった
3人に拍手を送りたい。