「何に囚われているのか」行き止まりの世界に生まれて とみしゅうさんの映画レビュー(感想・評価)
何に囚われているのか
ラストベルトで生まれ育った3人の若者。スケボーでつながり、育まれた友情。
青春はやがて終わり、それぞれが現実と向き合う。
ある者は父親になり、ある者は亡き父親に思いを馳せ、ある者は母と向き合う。
原題のMinding the Gapには、さまざまな意味が込められているそうだ。地面のGapに意識を尖らせ、互いのGapに戸惑い、家族とのGapに目を向けざるをえなくなる。
気安い友人が向けるカメラの前だからこそ、彼らは本音を語る。
ずっと住み続けてきた街、ずっと一緒だった家族が与えてくれるものは、安らぎだけとは限らない。
自分は何に囚われているのか。いつまでも顔を背けてはいられない。
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